【レビュー】トップリーグ 第7節 vs トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦

2017.10.12

屈強なトヨタ自動車FWを、堅いディフェンスで止め切った前半

トップリーグ第7節はトヨタ自動車ヴェルブリッツとのトップ4への挑戦権を懸けた一戦となった。今シーズン体制を一新し改革を図ったトヨタ自動車は、伝統のフィジカルを生かしたラグビーに改めてフォーカス。それが功を奏し6試合を戦い4勝2敗とリコーと同じく勝ち星が2つ上回る状況をつくっている。持ち味を発揮し堅調に戦ってきたチーム同士の対決は、メディアでも取り上げられ展望が語られる注目カードとなった。

盛岡・いわぎんスタジアムはあいにくの雨模様となった。14時、トヨタ自動車のキックオフで試合が始まる。互いに蹴り合って陣地を獲りにいき、ボールがハーフウェイラインを行き来した。

リコー陣内でリコーにノックオン。トヨタ自動車がスクラムから攻める。リコーは22mラインの内側で守りに回るが、FL赤堀龍秀がランナーに絡みノットリリースザボールを獲る。PKでエリアを奪い返し、ハーフウェイ付近まで戻した。

ラインアウトを奥で合わせ、SH山本昌太がキック。BKがチェイスし相手の14番にSOロビー ロビンソンがタックル。22mライン付近で足を止める。ボールキープを図るトヨタ自動車に対し激しく絡んでいくリコー。LOブロードハーストマイケルが低いタックルを決めると、即座にFL武者大輔がボールを奪いにいくとトヨタ自動車にノットリリースザボール。ほぼ正面の位置からSOロビンソンがPGを決め、リコーが3−0と先制する。(前半4分)

スコア直後、トヨタ自動車が反撃を開始する。中央をFWで力強く突きリコーのディフェンスを引きつけると裏のスペースにハイパント。互いにキャッチはできず、こぼれたボールがリコーサイドへ。22mラインの内側からSOロビンソンがキック。ハーフウェイ付近まで押し戻す。

トヨタ自動車はラインアウトからモール。リコーはこれを押し戻すいいディフェンスを見せる。トヨタ自動車は展開、さらに裏に蹴ってタッチに出す。22mラインの内側でリコーのラインアウトとなるが、リコーは確実にキープしてタッチに出す。

再びハーフウェイ付近でラインアウト。トヨタ自動車は、今度は手前で合わせ2番がタッチライン際を走ってゲイン。再びリコー陣内に攻め込む。左中間から展開すると右中間にグラバーキック。13番が飛び出し、FB高平拓弥、SH山本との競争となる。交錯しながらボールがインゴールに入り山本が押さえたが、リコーボールの5mスクラムで再開となる。スクラムを押し、リコーはタッチに蹴り出す。(前半10分)

22mライン付近のラインアウトからトヨタ自動車はモール。リコーはまたもうまく対応し押し戻す。トヨタ自動車はモールをあきらめたが、なおもFWにこだわって攻める。だがリコーは接点に近い位置のディフェンスで集中力を見せて対応。確実にプレッシャーをかけていくとトヨタ自動車にノックオン。さらにスクラムでペナルティを奪う。PKで前進しここもエリアを奪い返した。冷静な戦いぶりを見せる。(前半13分)

敵陣に入っていきたいリコーだったが、ラインアウトが相手に入りまたも自陣へ。やや押し込まれた状況から蹴り合いに入る。何度か互いの陣地を行き来した後、トヨタ自動車のキックがハーフウェイを少し越えた地点でタッチを割り、リコーのラインアウトとなる。

しかしいい流れがなかなかやって来ない。ラインアウトをキープしてハイパント、これをノックオンしてトヨタ自動車スクラムとなる。さらにスクラムで反則。トヨタ自動車のFKとなる。トヨタ自動車がリコー陣内深めにキックを蹴り込むと、自陣脱出を図ったリコーのキックがダイレクトタッチとなり22m付近でラインアウトを与えてしまう。(前半17分)

ただ、リコーはここからのディフェンスで安定感が光った。モールをしっかり止め、持ち出したボールにもしっかり絡んでゲインを許さない。しつこくディフェンスするとトヨタ自動車にノックオン。22mライン内側ながらリコーのスクラムとなる。(前半20分)

再びラインアウトを挟みながらキックの蹴り合いに。ハーフウェイ付近のラインアウトをトヨタ自動車がオーバーさせるとNO.8松橋周平が反応し確保。うまくつなぐとタッチに蹴り出し敵陣22mラインのラインアウトに。

ラインアウトはトヨタ自動車がキープ。しかしリコーはプレッシャーをかけていく。トヨタ自動車がハイパントを上げると落下地点で果敢に競り合う。トヨタ自動車にノックオン。トヨタ自動車陣内10m付近でリコーがスクラムを得る。

このスクラムをリコーがコントロールする。押し込み、回す。ここでレフェリーの手がリコー側を指しトヨタ自動車にペナルティ。右中間、約40mの位置からPGを狙うが、これは右にそれる。(前半25分)

今度はリコー陣内浅めでトヨタ自動車がアタック、リコーはこれを前に出て止めていく。ディフェンスからチャンスをうかがいながら、SOロビンソンが適宜キックを蹴ってリスクを回避していく。

トヨタ自動車のキックがデッドボールラインを割り、左中間、トヨタ自動車陣内10mライン間近の位置でリコーがスクラムを得る。取り出したボールをWTBアマナキ ロトアヘアがキャリー、力強く突く。トヨタ自動車もディフェンスで応戦。ボールキープしてフェイズを重ねようとするリコーにプレッシャーをかけてくる。しかしトヨタ自動車にオフサイド。再び右中間、約40mの位置からPGを狙うがこれも惜しくも外れた。(前半34分)

ドロップアウトで再開。自陣で回すトヨタ自動車がパスをこぼしたところをCTB濱野大輔が見逃さず詰める。足に引っ掛け小さく転がすと、それを拾ってアタックに転じる。トライラインまであと10m。濱野の好判断でチャンスがやってくる。

WTB長谷川元氣、FB高平らが突破を図る。PR大川創太郎からNO.8松橋につないで勝負をかけようとするが、惜しくもつながらずノックオン。しかしその前のプレーでトヨタ自動車にオフサイドがあり、リコーはPKを得る。ほぼ正面。12〜13mのPGを決め、リコーは6−0とリードを広げた。(前半36分)

前半最終盤、スコアが動きだす。左サイドをトヨタ自動車のFWが突破を図っていく。22mラインに迫るとボールを下げ、左中間、30m弱の位置から10番が右足を振り抜きDGを狙う。レフェリーの笛が響き、成功。トヨタ自動車がスコアし6−3。点差を詰めた。(前半37分)

再開のキックがリコーに入り、これをきっかけに猛攻を見せる。CTBタマティ エリソンがステップを刻みディフェンスライン斬りこむ。テンポを上げてフェイズを重ね右サイドへに運ぶと、フラットなパスを通しLOロトアヘアポヒヴァ大和につなぐ。ポヒヴァ大和はタッチライン際をブレイクし、相手を吹き飛ばしさらにゲイン。22mラインの内側深くに進んでポイントをつくると折り返し左へ。中央でCTBエリソンが走り込んだFB高平に内に返すパスでディフェンスを突破。しかし高平からエリソンに戻すパスに、抜かれた15番が振り返って手を伸ばし奪いインターセプト。トヨタ自動車が一気にボールを前に運ぶ。

しかしリコーのリアクションもキレを見せる。素早く駆け寄り15番を止め、ラックからこぼれたように見えたボールをFL武者が飛びついて確保しにいく。ここはオーバーザートップの判定。

トヨタ自動車はPKで前進し、22mライン付近に達する。さらにラインアウトでリコーが相手のジャンパーを空中で引き倒す反則。再びPKを与えられたトヨタ自動車は右中間、25mほどの位置からPGを狙い成功。6−6として前半を終えた。(前半41分)

スクラムのパワーバランスに変化。その他の要素で粘り見せるも状況打破できず

前半の最終盤、チャンスをつくりながらも結果的に追いつかれてしまったリコーは、ハイパントの処理でボールを頭に受けた長谷川が脳震盪の確認のためにHIAで一時的に退出。松本悠介が代わりに入り後半へ。(後半0分→後半6分)

互いにラインアウトを奪い合うなど、一進一退の展開。雨も強くハンドリングミスも出てどちらも形をつくれずに試合が進んでいく。そんな中リコーは敵陣でのスクラムで反則を奪いアタックに転じる。しかしトヨタ自動車のブレイクダウンでの強いプレッシャーを受けターンオーバーを許す。

ラインアウトを経て、トヨタ自動車がダイレクトプレーで前進。一気にリコー陣内に攻め込む。22mラインを突破。しかしリコーも食らいつき低いタックルを繰り出していく。トヨタ自動車にノックオン。スクラムから確実にボールを出してタッチへ。エリアを確実に戻した。リコーはPR眞壁貴男を辻井健太に(後半11分)、FL赤堀を柳川大樹に(後半12分)入替。

再び一進一退の展開が続き、中盤でボールが行き来する。スコアが動いたのは後半19分、ここもPGだった。攻め込んだリコーがスクラムでペナルティ。PKで自陣10m付近に侵入を許すと、ラインアウトモールへのディフェンスでオフサイド。トヨタ自動車は約40mのPGを狙い成功。6−9とされたリコーはこの試合で初めてのリードを許す。(後半19分)

リコーが反撃を見せる。ハーフウェイ付近のトヨタ自動車のラインアウトからこぼれたボールをHO森雄基が奪うと、NO.8松橋が強く真っ直ぐ突いてゲイン。中央から展開しSOロビンソンが左中間のギャップを狙うと、内側をフォローしたCTB濱野に後ろ手でパス。これが通る。濱野が抜けて一気にゴール前へ。ディフェンスの手が首にかかりハイタックルのアドバンテージが出た状況でリコーが攻める。トライラインまであとわずかの位置でリコーが攻めるがトヨタ自動車も堅く、重いディフェンスを見せる。

ゴール目前でトヨタ自動車にオフサイド。リコーはここでPGを狙わずスクラムを選択する。PR大川を柴田和宏に入替。トヨタ自動車も勝負所と見て、一気にメンバーを替えてくる。(後半22分)

勝負のスクラム、トヨタ自動車が強く押す。リコーも耐えたがレフェリーの手はトヨタサイドに上がる。即座にPKを蹴り、トヨタ自動車が一気にエリアを奪い返した。リコーは大きなチャンスを逃す。HO森をマウジョシュアに入替。(後半24分)

攻め込んだトヨタ自動車はリコー陣内浅めでアタック。リコーはディフェンスにいくが、やや噛み合わず反則が目立ち始める。中央、22mライン上でノットロールアウェイを犯すとトヨタ自動車がPGを狙い成功。6−12とさらに点差が広がった。(後半25分)リコーはSH山本を中村正寿に入替。(後半27分)

再開のキックを獲りにいくがリコーにノックオン。トヨタ自動車スクラムとなるが、これを猛烈にプッシュ。再びリコーにペナルティ。トヨタ自動車がPKで前進する。さらにリコー陣内入ると再びトヨタ自動車のスクラム。これを再度押しリコーにペナルティ。スクラムでのパワーバランスが極端に変わり、リコーは早急な対応が求められた。トヨタ自動車は40m強のPGを狙うがこれは外れた。(後半30分)

残り10分。スクラムでは苦しい状況ながら、1トライ1ゴールで追いつける6点差。リコーは状況を打開しようと奮闘する。再び訪れたゴール前スクラムをなんとかこらえ、ボールが出ると果敢にディフェンスを仕掛けていく。トヨタ自動車にノックオン。

マイボールスクラムからボールをすぐに出す。蹴らず自陣でボールを回し脱出を図る。しかし猛烈なディフェンスを受けボールがこぼれる。トヨタ自動車はこれを拾い、中央から左サイドにキックパス。スペースに走ったWTBアマナキがキャッチにいき、ボールがその手に収まりかけたが、惜しくもこぼれノックオン。トヨタ自動車スクラムに。

FB高平を木上鴻佑に入替。木上がSO、SOロビンソンがFBに入る。さらにWTB長谷川を松本に入れ替えた。(後半 37分)トヨタ自動車はスクラムでの優勢を保ち、再び反則を奪いながらじわじわと時間を使っていく。

「リコー、絶対チャンス来る。絶対来る」グラウンドで誰かが声を上げる。トヨタ自動車がキープにかかるボールを何とかして奪おうと、ラックからボールが動くたびに鋭く反応し挑んでいく。研ぎ澄まされたリアクションスピードを見せるものの分厚い壁が立ちはだかった。

ついにホーンが響き、トヨタ自動車がタッチに蹴り出しノーサイド。前節に続きノートライに抑える精度の高いディフェンスを見せたリコーだったが、エリア奪取と試合展開のあやが響き悔しい敗戦となった。しかし7点差以内での敗戦で得られるボーナスポイントは獲得した。

折り返しの第7節を終えリコーは4勝3敗で勝ち点は20の3位につけている。ホワイトカンファレンス2位のヤマハ発動機ジュビロとは勝ち点差が5に開いた。次節は10月15日(日)、11時30分より京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で行われる近鉄ライナーズ戦となる。

「選手起用という点でうまくいかなかった。僕の責任」(神鳥GM兼監督)

神鳥裕之GM兼監督

雨の中、会場に足を運んでくださったファンの皆様、協会関係者の皆様に感謝を申し上げます。まだ整理ができていませんが、悔しいですね。本当に悔しいの一言です。でも選手たちはよくやってくれました。このコンディション、どちらが勝ってもおかしくないゲーム展開の中で、トヨタさんのパワーに押し切られてしまいました。後半にセットプレーが崩れてしまい、そこが最終的に勝負の分かれ目になったと思っています。それでもトライを獲られなかったこと、ポイントを1つ獲ったというところには自信を持って、しっかりと前を向いて次のゲームに向けて準備していきたいと思います。今日はありがとうございました。

(前半はリコーがスクラムを押していたが、後半は押せなくなった。要因は。トヨタ自動車が修正したのか。リコーに問題が発生したのか)

単純に言うと、メンバーが替わったというところも大きかったと思います。当然相手側も我々のスクラムに対し修正してきたのはあると思いますが、一番は選手層の厚さであったり、組み合わせのバランスであったり、そういったところではないでしょうか。特に相手の3番に外国人の大きなPR が入ってきたところで、パワーバランスが変わってしまった考えています。

(PRルアーン スミスが入ってくるタイミングについてどう思ったか。彼が入ってくるのは事前にイメージしていたと思うが)

プランとしては大きな選手に対してPR眞壁(貴男)という低くて強いスクラムを組める選手を出して、できるだけゲームタイムを引っ張りたいと思っていました。それが、コンディションの問題もあり下げなければいけなくなり、そのタイミングで入ってきたので、これはもう勝負のあやというか、仕方がないこと。後から出てきたPR辻井(健太)を信じて。後はセカンドロー、サードローにも南アフリカの大きな選手がどんどん入ってきましたので、あのあたりの選手の使い方というところでやられてしまったという反省があります。

(ゲーム全般に対してどういう試合運びをしようとしていたのか)

こういう天候でしたので、キックをうまく使って敵陣に入っていくというプランで臨んだのですが、そのあたりはよく実行してくれたと思います。ただ相手も同じような展開で、10番と15番によいキッカーがいましたので、そのバトルで押されて、前半はエリア的に少し押されているかなと感じていました。それでもスコアは同点でしたので、プラン通りやりきれたと思っています。先ほど申し上げた通り、そこでチャンスをつくって、セットプレーで崩すという実行力において、今日は相手の方が上だったというところです。【以上共同記者会見にて】

本当に悔しいです。こういうゲームを勝てるチームにしないといけないなと思いました。まだまだ努力が必要ですね。

(特に前半は堅実に戦っていたのでは)実行力は見せてくれました。ゲームプラン通りやってくれましたし、近場のピックゴーからキックを使ってエリアを獲ってくるという相手のやり方も想定内でした。

(PKを得た際、PGではなくトライを狙ってはどうか、話し合っている様子も見えた)お互いチャンスを探るような展開になり、その中でもエリアのバトルには少し負けているような感じがしたので、中盤でペナルティをもらった場合はラインアウトにしてもいいかなと考えていました。たとえそのラインアウトでうまくトライが獲れなくても、その後敵陣で戦う時間ができるので、そのチョイスもあるかなと。そこは大きな問題ではないと思います。実際6点を獲れましたので。

(相手の近場のピックゴーなどへの対応は素晴らしかった)相手もあそこで崩したかったはずです。それをさせなかったというのは、チームのディフェンスレベル、実行力が高まったと感じました。相手がラインアウトモールを組む機会も多かったと思うのですが、それもことごとく止めることができていました。これらは選手たちに自信を持ってもらいたいところです。

(前半の終わりはDG、またペナルティが重なってあっさり追いつかれてしまった。とはいっても同点であり想定内か)こういったタイトなゲームになってくると根負けしてしまえば一気に崩れてしまうこともありえた。そんな中でお互いに集中力を保ちトライを獲らせないようなシチュエーションを続けていましたので、よくやったと思います。

こういう天候で、フィジカルという相手の強みが生きるような試合になったわけですからね。相手の10番のキック中心のスタイルというのも生きた。こちらとしてはもう少しランプレーを入れて戦いたかったですね。

(ハーフタイムにはどんな指示を)おおむねゲームプラン通りに実行できていましたので、細かい部分、キックの使い方などですね。ロングキック一辺倒ではなくて、もう少しコンテスタブルなボールで相手を上下に動かしたりして、キャッチエラーが出た時のイーブンボールに仕掛けよう。といったところですね。キックを蹴った後マイボールにできるような仕掛けをもう少し増やして行こうというような指示です。ここは後半なかなかうまくいかなかったところではありました。ディフェンスの方は非常に上手くいっていましたので、まっすぐしっかり出て、ラインスピードを上げようと。プランを最後まで実行しようと。

(そして、後半はスクラムの部分で極端に差が出てしまった)これはもう選手の責任ではありません。一生懸命やってくれましたので。選手交替のところで相手の方がカードを多く持っていた。チョイスの幅があったということかな。

我々としては膠着した試合でリードを奪われてしまったので、思い切って残りの20分でトライを獲りにいく動きを入れたかった。それで(HOマウ)ジョシュアであったり、PR柴田和宏であったり、辻井であったり、フィールドプレイで強みのある選手たちを送って、彼らに懸けたということです。それに対して相手はセットプレーの強い選手を多く出してきたと。その掛け合わせですよね。そこでの影響が僕自身が想定していた以上に大きかった。私の責任です。

(ポイントのはっきりしていた試合とも言える)残り20分でしたか、ゴール前に攻め込んで5m スクラムをもらった。あそこが勝負所だと言うのは試合中も言っていました。ただあそこで逆にペナルティを取られてしまった。あのスクラムから風向きが変わってきましたね。あそこでしっかりスクラムが組めていればゲームの展開は変わっていたかもしれない。いずれにしても選手に責任はないです。選手起用という点で、うまくいかなかった。この経験を次にしっかり生かしたいと思います。

ここは前を向くしかないですね。本当に落とせない試合と位置づけていた試合だったので痛いですが、あきらめたわけではないので。まずは前半節残り2試合をしっかり勝って終わらせたいと思います。

SH山本昌太ゲームキャプテン

本日はあいにくの天気でしたが、たくさんのファンの方々の前でプレーすることができて非常によかったです。ありがとうございました。試合に関しましては、難しいゲームになるとはわかっていましたが、実際やってみて非常に圧力を感じましたし、ゲーム運びのところでの足りないもの、うまくできなかったところ、相手の方が上回っていたところなどがありました。ちょっとしたところの差がスコアにつながったのかなと思っています。まだ前半節残り2試合あるので、切り替えてやっていきたいと思います。本日はありがとうございました。【以上共同記者会見にて】

LOロトアヘアポヒヴァ大和

(ディフェンスなどでは我慢していた)今日のテーマは「我慢強く」というものでした。特にディフェンスですね。相手が近場を攻めてくるのはFW全員わかっていました。それにしっかり対応できたことは、チームとしても喜ぶべきことだと思う。自信にしたいと思います。

(グラウンドでどんな声を掛け合っていたか)最初に出ていたのはリアクションスピードかな。二人目、三人目の反応をもうちょっと早くというところ。後半にセットピースがうまくいかなくなってきて、リコーらしくないプレーも出てきたので、それについて。でも修正できずそのまま試合が終わってしまった。

(結果こそついてこなかったが、内容的には良い部分も多かった)試合が終わってみんなで話してみましたが「内容もそんなに悪くない。次に繋がるプレーもたくさんあった」という前向きな声もありました。自分もそんな試合だったと思っています。(課題はスクラムということになってくる)そうですね。また来週やり直して、次はいいスクラムが組めるように頑張りたいです。

WTB長谷川元氣

うまく敵陣に入っていけなかった。雨の中のゲームをどう戦うかをもっと全員で意思統一するべきだったかもしれません。敵陣に入ってラグビーをする、ということをもっと意識するべきだった。例えばハイパントが多かったのですが、ロングキックを蹴ってチェイスすれば相手はタッチキックを蹴るので。それで少しずつ前に出て、敵陣に入った時に自分たちのラグビーを始める。もちろん相手のディフェンスも出てきますけど、それでもフィジカルにアタックすれば自分たちのラグビーをやり続けることはできたはず。後半も自陣から抜け出せなかったせいでうまくいかなかったように思う。

やっぱり相手の22m ラインの中に入った時に獲りきる力ですね。そこをもう少し向上させないといけない。そのエリアに入ったときは全員が集中して一気に獲っていく。数少ないチャンスで確実にスコアしないと上のチームには勝てないので。

(ここ2試合はタマティ エリソンが13番、アマナキ ロトアヘアが14番に入るなど、BKの陣容もかなりアグレッシブになってきているが。その一員として思うことは)BK同士のコミュニケーションはうまく取れていますが、バックスリーのところで相手に蹴られたときにどうするかのコミュニケーションで少し課題が出ています。今日の試合でもコミュニケーションは足りなかったなと感じました。

そういう綻びは相手に分析されて今後は狙われると思う。試合中しっかり声を出して意思疎通を図り、相手に「キックを蹴れないな」と思わせるような連係を見せていかなければと思っています。

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