【Review】トップリーグ 第8節 vs 東芝ブレイブルーパス戦

2016.10.26

ディフェンスからのアタック、ルーキーコンビの躍動で2トライ先取

「ハンマー、ハンマーを打ち込んで! ボールキャリアはもっとレッグドライブ!」
東芝戦を前にした練習で、岡崎匡秀FWコーチが、ブレイクダウンのトレーニングに取り組む選手たちを鼓舞する。

密集で足掻くボールキャリアは、いわばディフェンスを貫く「釘」。それをサポートするのが「ハンマー」。ディフェンスが押し返す体勢をつくるよりも早く、ハンマーを強く打ち込んで貫く。一瞬のせめぎ合いを制し続けることで、効果的なアタックは実現する。

リコーは前節、前々節と2試合続けて5トライを記録。アタック力に磨きがかかってきた。「攻めれば前に出られる」という実感を述べる選手やスタッフは多く、チームを支える自信となりつつある。

第8節の相手である東芝は、その強いフィジカルで、守り、攻めて、相手を圧倒する戦いを伝統とするチーム。リコーの自信が試される一戦となった。

曇り空、少し肌寒い広島県・コカ・コーラウエスト広島スタジアム。風上の陣地からリコー・FBピータースダニエルのキックで試合が始まる。

試合の入りはハーフウェイラインを挟んでボールが行き来する展開。お互いに陣地深くへの侵入を狙ったプレーに、確実に反応し止めていく。

東芝のパスが乱れ、背後にこぼれたボールをディフェンスラインから飛び出したFLマイケル ブロードハーストが足を伸ばして蹴る。22mラインを越えて転がったボールをチェイスし、ボールを処理した13番を捕まえラックに。東芝はなんとかボールを出して蹴り出したが、リコーは22mライン付近のラインアウトを得る。

FLブロードハーストに合わせてキープ、即座に展開するとCTB濱野大輔が左中間でブレイク。リリースしたボールを走り込んだNO.8松橋周平が拾ってトライライン手前まで運ぶ。リコーはラックサイドを繰り返し突きFWでねじ込みにかかるが、東芝のディフェンスは固い。インゴールに持ち込むがグラウンディングできず、右中間の5mスクラムに。(6分)

NO.8松橋がブラインドサイドに持ち出し、すぐにSH中村正寿へ。SOタマティエリソンにパスを出すが、やや低くノックオン。東芝はスクラムからキック、リコーはカウンターを仕掛けたが、激しいタックルを受けてパスが乱れ、さらにオフサイド。東芝はPKをタッチに蹴りリコー陣内へ入る。リコーは最初のチャンスを逃す。(9分)

一転、東芝が攻める。リコー陣内22mライン手前からゲインを狙ってフェイズを重ねる。しかしリコーも丹念にディフェンスラインのリロードを繰り返し対応。接点でのフィジカルバトルにおけるある程度の余裕が、選手が前に出ることを可能にする。ディフェンスは安定していた。

そして、相手6番から13番へのパスを、その間に飛び出したWTB小松大祐がインターセプト。裏に抜けるとそのままインゴールまで一直線に走り、中央にトライ。FBピータースがCV成功。7−0とリコーが先制する。(18分)

再開のキックを確保し攻める東芝。しかしリコーは、今節トップリーグ初出場を果たしたLOフランコモスタートが止め、さらにNO.8松橋が絡みジャッカル、ターンオーバー。FBピータースがキックを敵陣深くへ蹴り込む。

チェイスしたCTB牧田旦らがプレッシャーをかけると、東芝は短いキックでタッチに逃れる。リコーは22mラインの内側でラインアウトを得る。リコーが理想的なディフェンスを見せる。

ラインアウトをキープして左中間を攻めるリコー。じりじりと前に出ると、またもCTB濱野がブレイク。捕まったがその瞬間ボールを放し、背後から走り込んだNO.8松橋につなぐ。松橋はそのまま抜け、左中間インゴールにトライ。CVは不成功も、頼れるルーキー2人によるコンビネーションで、12−0とリコーが点差を広げた。(21分)

リコーは蹴り合いを経て、自陣からアタック。しかし絡まれてノットリリースザボール。東芝はPKで前進、ゴール前ラインアウトにする。

東芝は昨シーズンの対戦で何度もトライを奪ったラインアウトモールを組み前進。リコーは押し込まれる。インゴールでグラウンディングを阻んだが、ラインアウトでペナルティがあり、東芝は再びPK、ゴール前ラインアウトに。

ラインアウトから攻める東芝に対し、リコーはさらに2つペナルティを重ねてしまう。4回目のゴール前ラインアウト。しかしリコーはLOモスタートが手を伸ばして弾きこれを奪う。リコーはキックで押し返した。(26分)

しかしまたペナルティ。東芝は22mライン上でのラインアウトを得て、またモールを組む。ここでFLブロードハーストがモールに横から入ってしまう。チームとしての反則の繰り返しを理由に、ブロードハーストにイエローカード。10分間の一時的退出が科された。(29分)

またもモールにこだわる東芝。ラックに移行するが、リコーはライン間際で必死にディフェンス。展開にもBKが対応。そしてブレイクを狙った10番を倒すと、LOモスタートが絡みノットリリースザボール。会心のディフェンスでリコーが押し戻す。(31分)

リコーは14人とは思えぬプレッシャーをかけ、東芝のアタックを阻んでいく。しかし、間もなく前半が終わり数的不利の時間を切り抜けるかに見えた瞬間、東芝の5番が裏に抜け出し右中間22mラインまでゲイン。これに東芝のBKが反応し、駆け寄った9番がブラインドサイドの13番にパス。13番が右隅にゴロキック。11番と14番がこれを追いかけると、14番が押さえてトライ。9番が難しい角度のCVに成功、12−7。東芝が鮮やかなアタックを見せスコアした。(40分)

リコーは最後にトライを奪われたものの、課題だった前半を集中して戦い、リードして折り返すことに成功した。

あきらめないリコー。全メンバーの力を結集し2戦連続の逆転劇

メンバーの入替は行わず後半へ。キックオフ直後、こぼれ球を拾ったFL武者大輔が前方へ、さらにSOエリソンから、ものすごいスピードで走り込んだLOモスタートへパス。モスタートが荒々しくディフェンスに挑んでいく。WTB松本悠介につなぐと粘って前進、右中間22m手前のポイントから展開。もう一度LOモスタートに渡しギャップを突くが惜しくもノックオン。(2分)

スクラムとディフェンスでペナルティを重ねてしまったリコーは自陣へ。10m付近のラインアウトから、東芝がアタック。左サイドタッチライン際を13番が抜けかけるが、SH中村が足にしがみつくとパスが乱れノックオン。リコーが集中力を見せる。(4分)

しかし、22mラインの内側のスクラムを東芝が押す。NO.8松橋が広いサイドに持ち出すが、すぐさま東芝が止めボールが動かなくなる。パイルアップで東芝スクラムとなる。

これを再び押し込む東芝。9番が持ち出してゴール目前まで運ぶ。さらに6番が拾って中央にトライ。CVはチャージにいったリコーの選手の手に当たったものの成功。12−14とリコーは逆転を許す。(9分)

リコーはSOエリソンがカウンターアタックを決めてゲイン。さらに攻めこもうとするが、LOモスタートが絡まれてノットリリースザボール。PKで東芝が攻め込む。風上に回った東芝のキックは伸び22mラインの内側へ。

東芝はラインアウトからここもモール。力強く押すと一気に前進。リコーはモール前方にいたLOモスタートが、オフサイドを指摘されたところをさらに押し込まれる。そのままモールはインゴールに達し、2番がトライ。CV成功。12−21。

直後、失点を食い止めたいリコーはここでリザーブを投入。HOマウ ジョシュアを森雄基に、LO馬渕武史をロトアヘアポヒヴァ大和に、SOタマティエリソンをコリン ボークに入替。(13分)

再開のキックを東芝が確保しタッチに蹴り出す。リコーは左サイド10mライン手前でラインアウトを得るとこれをキープし、フェイズを重ねながら右サイドタッチライン際まで運ぶと、FBピータースがブレイクし22mラインの内側に侵入する。

折り返し、中央まで運ぶと、SOボークが左中間のディフェンス裏のスペースへゴロキックを転がす。CTB牧田とWTB小松がこれを追い、ボールを拾いかけた相手に牧田がタックル。こぼれたボールを拾って小松がインゴールに飛び込んだ。トライかと思われたが、牧田のタックルが相手がボールに触れる前のものだったとしてアーリータックルの判定。惜しくもトライならず。

リコーはLOフランコ モスタートを柳川大樹に、CTB牧田旦をアマナキロトアヘアに入替。(15分)

リコーは自陣10m付近のラックでボールを奪うとアタックに転じる。WTB松本がゲイン、さらにCTBアマナキが中央を抜ける。ディフェンスをハンドオフして排除、さらに大きくゲインして敵陣22mラインに達する。

ラックとなり、SH中村がボールを出すと、SOボークは左サイド大外のWTB小松へ。小松はタッチライン際で相手14番と1対1の勝負になる。トライラインまであとわずかの位置で交錯しボールの奪い合いとなるが、駆けつけた他の選手が加わるとボールがこぼれタッチラインを割る。リコーのラインアウトとなる。

ゴール前ラインアウトをキープ。リコーはFWで挑み、左中間で突進を繰り返す。そこから展開。右中間までパスをつなぐと、CTBアマナキが突破を図るが、ボールがこぼれ東芝に入る。

ラックをつくり、インゴールの10番に出しキックを狙おうとした東芝だったが、10番へのパスが乱れこぼれる。これにCTB濱野、NO.8松橋らが詰める。松橋は自分の足に当たり前方に転がったボールを、右中間のデッドボールラインぎりぎり手前で押さえる。テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)を経て、トライが認められた。CVも成功し19−21。リコーは一瞬の隙を突いてスコアに成功。このトライの後、PR大川創太郎を柴田和宏に入替。(20分)

リコー陣内浅めの位置で東芝のアタック。スクラムで押し込み、リコーのペナルティを誘う。PKで前進、左サイドのゴールまで10mの位置でのラインアウトに。リフトした選手をゆっくりと下ろし、ここもモールを組んで押す。

左サイドから展開し中央へ。6番が縦に突いて前進。右中間で折り返し左中間へ。目の前のギャップに外から内へ角度をつけて走り込んだ11番に10番からのパスが通る。リコーはこれに対応できず、抜けた11番は左中間にトライ。CV成功で19−28。

再び突き放されたリコーは、PR真壁貴男を辻井健太に、SH中村正寿をジェイミー フッドに入替。最後のカードを切る(26分)

再開のキックの争奪に勝ち、リコーがアタックのチャンスを得る。22mラインの内側でフェイズを重ねていく。しかし東芝もプライドを懸け、身体を張って止める。リコーの突進をずしりと受け止め、それ以上の前進を許さない。

この状況を打破すべく、WTB小松がギャップに仕掛ける。しかしまたも14番が立ちはだかり、ボールがこぼれゴール前での東芝スクラムに。残り時間も徐々に減っていく。(29分)

このスクラムでFWが意地を見せる。プレッシャーをかけて押しきると東芝にペナルティ。すぐにリスタート。左中間、一部がトライラインにかかるラックから左の狭いサイドへ出すと、CTBアマナキが低く持ち込み、ディフェンスを押し倒してトライ。CVも成功し26−28。(32分)

2点差で残りは8分。再開のキックを確保し自陣から攻めるリコー。東芝にノットロールアウェイの反則。リコーはPKでハーフウェイまで戻す。

ラインアウトは確保したが、そのあとの受け渡しでノックオン。スクラムから再び東芝が攻める。13番が裏へのキック、しかしタッチインゴールを割る。

ドロップアウトで再開。蹴り合いとなるが、SOボークが高く蹴り上げて自らチェイス。落下地点で相手に激しく絡みノックオンを誘う。これで敵陣10m付近まで前進に成功する。

スクラムからリコーが攻める。ボールキープしてフェイズを重ねていく。ボールキャリーごとに少しずつ前進し、22mラインを突破。そして残り1分、右中間でFBピータースが右サイドのWTB松本へ。松本は相手10番を突き飛ばし前進、ゴールまであとわずかの位置にボールを運ぶ。

ラックで激しいボールの争奪戦となったが、相手の手を払いのけボールを拾い上げたのはNO.8松橋。ラックの左脇に鋭く走り、身体を、手を、低く目一杯伸ばし、トライラインの先に叩きつける。

レフリーの手が上がりトライ。黒いジャージの両腕が、一斉に突き上げられる。直後にホーンが鳴り、リコーの勝利が決まった。CVも成功し、最終スコアは33−28。(41分)

リコーは2012年以来の東芝戦での勝利を挙げ、今シーズンの成績を4勝4敗のタイとした。順位は9位のままだが、上位との勝ち点差は詰まった。マンオブザマッチには、3つのトライを挙げたNO.8松橋が選出された。

次節は10月29日13時から岩手県・いわぎんスタジアムで行われる5位・トヨタ自動車戦とのゲーム。現在勝利数では1差、倒せば並ぶことになる。前半戦締めくくりの一戦も、リコーの今シーズンを左右する試合になる。

「相手の時間帯によく守り、うちの時間帯にはしっかりスコアする。それができることが本当に強いチームになるために一番必要」(NO.8松橋周平)

神鳥裕之監督

今日はどうもありがとうございました。たくさんのファンの方が足を運んでくださり、素晴らしい環境でプレーできたことを感謝します。今日に関しては、トップリーグでもトップレベルのフィジカルの強さを持つ東芝さん相手に、フィジカルバトルに勝つ。タックル、ブレイクダウン、スクラムのヒット、そういったところで上回ろうということでチャレンジしてきました。そこで選手がちゃんと実行してくれたことが勝利につながったと思っています。選手たちを誇りに思っています。これで4勝4敗とタイに戻ってくることができましたので、なんとか次も勝って、勝ち越した形で後半戦に向かいたいと思います。今日はありがとうございました。

(NO.8松橋選手が今日もすごかった。彼のすごさはどこだと考えているか)とにかくボールキャリーの強さというのは、あの身体のサイズからだと信じられないものがある。トレーニングの中でも強さは感じるところです。トップリーグの中でもトップレベルなんじゃないかと思います。今日は東芝さんのチョークタックルに遭い、抱えられていた場面も何度かありましたので、まだまだ彼も発展途上だと思います。今後テストマッチなどで海外に出ていくとなると、もう少し鍛えないと通用しないかもしれませんが、今でも十分高いレベルにあると思います。

(社会人になってから、トレーニングで特別伸びた部分は)もともと学生時代からのプレーは知っていたので、そこそこやるだろうと思っていたんですけれども、春からトレーニングマッチを見ていて、特にアタックのボールキャリーの部分は伸びましたよね。ディフェンスなんかは大学からのレベルを継続していて、それでも十分なレベルではあるんですが、アタックの部分が飛躍的に伸びていると思います。

(2試合連続の逆転勝ちだが)気持ちいいですね。馬渕は謙遜して後ろのメンバーが、と言いましたが、今日は前半のメンバーもしっかり戦ってくれましたので。東芝さん得意のモールのシチュエーションのところで、多少反則という課題は出ましたけれど、そこでトライを獲られずに、しっかりとゲームをつくったことで、後半のインパクトプレーヤーが効いた部分もありますので、80分間通してよく戦い、23人全員で勝てたと思います。

(モスタート選手が初出場した。合流後どの程度練習できて、いつ起用を決断したのか)来日が2週間前ですので、近鉄戦に向かう週の月曜日。ラインアウトのコールなどの問題もあってその週は準備期間としたんですが、コンディションがいいことは確認できていたので、東芝戦をターゲットに準備をしていました。来日したタイミングで問題がなければ、この試合で起用しようと考えていました。(パフォーマンスについては)前半のゲームをつくった立役者でもありますし、ラインアウトのスチールであったり、激しさであったりは期待通りの活躍を見せてくれたので満足しています。【以上共同記者会見にて】

強くなったね。本当に頼もしくなりました。少しずつ成長してきて。(この2試合と違い、前半もうまく戦った)風上のアドバンテージもあって、うまくエリアを使いながら。敵陣で戦えるケースが多かったので、思い通りの前半にできたと思う。ただ想定外だったのはマイキー(ブロードハースト)のイエローカードで、結果的に前半最後の時間帯が苦しい時間になったことと、ハンドリングエラーが重なって、スコアを重ねられなかったこと。過去2試合に比べれば、おおむねいい入りだったとは思います。

(風上の前半でリードしておきたいという思いも)いや、風の影響からスコアをどうしようかというのはあまり考えないようにしました。メンバーへのメッセージにも入れていません。ただ当然、プランの中で、キックを使っていこうというのは加味しましたが。

(後半はキックを使ってゴール前に運ばれ、ラインアウト、モールという昨年の対戦時のような展開も)個人的に昨シーズンの東芝戦(7−52)はすごく悔しい試合でしたので、その試合に比べれば選手たちの成長は目を見張るものがある。
特に前半は厳しい中でしのげた。後半はいくつかそれで獲られてしまったところもありました。でも焦らずに、自分たちの形に持っていければしっかりトライは獲れるという実感はあったんじゃないかと思いました。上から見ていても。余裕というと語弊があるが、必ずスコアできるという自信を持ちながらプレーをしているような印象は受けましたよね。(点差が多少開いても、あわてずにパフォーマンスを出せるチームになってきた)そうですね。自分たちの力を信じて出せば、これぐらいの力を出せるチームなのだと、選手たちも信じ始めているんじゃないかなと思う。今日の東芝さん、すごい強いチームですよ。背水の陣ですし。負けられない状態できている東芝ですから。それを跳ね返したということにすごい価値があると思いますね。

(勝負どころのスクラムでペナルティを奪ったり、ディフェンスからのインターセプトであったり)あそこのスクラムで獲れたのはよかったですよね。今までは大事なところで獲れないというケースが多かったのが、その割合が逆になってきて、大事なところでよりよいパフォーマンスを発揮できるようなチームになってきているなと。インターセプトもよいディフェンスがあったからこそのプレー。ディフェンスから奪ったトライでは今シーズンのベストじゃないかな。ああいう場面が出きてきたのは自分自身嬉しいですし、選手たちも自信になっているんじゃないかと思います。

(目標に一歩近づいた)シーズンに入るときから、トップ6、過去最高成績というところはひとつの目標にしてやってます。ただ、その目標はまだ達成していないので、まずはそこに向かって、目の前の相手としっかり戦っていくというスタンスは変えずにやっていきたい。ボーダーラインになると思うのは、おそらく8勝という数字。これも過去最高だと思いますが、まずはそこを目標に。

(次のトヨタ自動車戦もポイントはフィジカルということになりそう)そうですね。トップリーグはどの試合も大変ですが、特に前半戦はフィジカル、セットプレーというところの強い相手が続いています。選手の体調は気になりますけど、前半戦最後のゲームなので、あと1つ戦い抜きたい。(そういう状況でモスタートの合流は大きい。他の選手のゲームタイムのコントロールもうまくやれている)そうですね。核になる選手は連戦連投ということになってしまっていますが、実力の近い選手たちについては、コミュニケーションとりながらパフォーマンス維持ができるような方法を、うまくできていると思います。

LO馬渕武史キャプテン

今日はありがとうございました。率直に、勝ってすごく嬉しいです。東芝さんのフィジカルがすごく強くて、アタックのテンポを上げられない場面が多かったが、後半のメンバーが流れを変えてくれて良くなっていきました。来週の試合もしっかり勝っていい流れで前半戦を終わりたいと思います。
(フィジカルバトルで勝つというテーマで臨んだと思うが、実感としてこのあたりでは前に出れている、といったものはあったか)ハーフタイムに2人目の意識について話をしました。後半のメンバーが入ったあたりから、それがよくなっていったと思う。(最後は獲ってくれると)そうですね。ここ何試合かは流れを変えてくれていたので。やってくれると信じていました。【以上共同記者会見にて】

今日は前半、しっかりゲームがつくれたということですね。それで後半はテンポを上げて。(今日が特別良くて勝てたという感じはしなかった)そうですね。高いクオリティを落とさずにできたというのが一番。
(今日の東芝の印象は)モールでもスクラムでも、もう少し押されるかなと思っていました。後半の最初は押されていたけれど、試合を通して見ればイーブンくらいだと思います。。そこまで負けている試合ではなかったと思う。フィジカルが強いのは間違いないのですが、自分たちもそれに圧倒されたという印象はない。ただ、ボールキャリーの姿勢が高くなるといったルーズなプレーをすると、必ず抱え上げられていました。今までの相手だったら、そういうことはなかったと思います。(そのあたりはアタックのテンポに影響した)そうですね。
(ディフェンスは)ボールさえ出てしまえば、止められると感じていました。(後半にトライを続けて取られた場面は苦しかった)ペナルティがかさんでしまった。ゲームをコントロールする、敵陣でプレーして、まずは試合を一回落ち着かせないといけないところでした。

LOフランコ モスタート(トップリーグ初出場)

(トップリーグデビューを果たしての感想を)初めてリコーのためにプレーができてよかったと思います。その上で勝てて本当に嬉しいです。また来週のトヨタ自動車戦に向けて頑張りたいと思います。(日本のラグビーに何か感想は)足元へチョップに(低めに)来るの選手が多いかな(笑)。フィジカルなところは変わらない。あとは試合の展開やテンポが少し速いなと感じました。(ラインアウトなどではメンバーとのコミュニケーショが必要だったと思うが)ラインアウトはよかったと思います。コミュニケーションも問題ないです。

FLマイケル ブロードハースト

(手応えを感じるシーズンになっているのでは)昨シーズンよりはいいと思っています。BKとFWのミックスも正しくなっていると思うし、何よりも昨シーズンから大きく成長を果たした選手が多いです。新人にもすごくいい選手が入ってきたしね。時々、自分たちで自分たちの首を絞めてしまうような場面もあるのですが、確実に昨シーズンよりはよくなっている。
(アタックでも、ディフェンスでもどんどん前に出れている)今シーズンは、サポートの練習をたくさんやりました。9番からのプレーでも、まずはオプション(作戦)に従いますが、それがないときはすぐにサポートに入るという練習をしてきました。今日は高い確率で(接点で)勝てていたと思うのですが、ボールキャリーが高い姿勢になってしまうと、持ち上げられてしまっていました。かなりよくなっているのは間違いありませんが、まだまだ足りない部分もあるので修正していきます。

NO.8松橋周平(マンオブザマッチ)

(最後の場面、覚えていることがあれば)東芝はずっと激しくディフェンスに来ていたのですが、あの場面は一気に前に出られたので、チャンスだと思ってチャレンジしてみました。(東芝のフィジカルについて)強かったです。強かったですが、うちとしては、やりやすかったのかなと。シンプルだった。本来の東芝だったらもっといろいろと仕掛けてきたと思う。キーマンに頼る場面が多かった。(想定外のことをしてくるかもしれないという不安がなかった)なかったので、うちとしては前に出て、フィジカルバトルで勝負するだけだった。(一度は逆転されたが、今日もよく追い上げた)リザーブメンバーが、毎試合すごくいいパワー持ってきてくれるので、そのおかげで勢いに乗ることができる。(多少リードされても気にならない)でも、今後はそういう戦いをしてしまうと、あまりよくないとは思います。しっかりとリードして勝つ試合がしたいです。(今後も厳しい戦いが続くが)時間帯の部分で、相手の時間帯になったときにどれだけ守れるか。うちの時間帯にはしっかりスコアする。それができることが本当に強いチームになるために一番必要だと思います。

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