1999年度朝日アマ名人戦・三番勝負 1999.5.29/30
熱海・シャト−テル赤根崎にて



第1局
対戦:▲山田敦幹(挑戦者)
   △鈴木純一(朝日アマ名人)



居飛車党の鈴木さんだが、山田さんの
振飛車を意識してか戦型は相振飛車に。
図の▲7四歩は好機。△同歩なら▲
9五歩△同歩▲9三歩△同銀▲同角成
△同香▲9二銀と攻める。
本譜は△6九角成▲9五歩△同歩▲9三
歩△同香▲7三歩成△同金▲8五桂
進んで先手面白い局面。










局面は数手進んだところ。ここで
飛車を逃げ回っていては押さえ込
まれてしまう。
図以下▲8四飛△同歩▲3五金
2一飛▲4四香と進み、一気に
先手勝勢となる。
左翼と思えば今度は右翼、局面
全体を見渡した、見事な挑戦者の
攻めでまず1勝。








第2局
対戦:▲鈴木純一(朝日アマ名人)
   △山田敦幹(挑戦者)

一夜明けて第二局。先勝者有利とはいえ、過去二日目2連勝で
逆転した例は数度あるので気は抜けない。





相穴熊から飛車交換にかけた
先手の大局観は正しく、ここ
では先手が十分な局面。
図で▲5一歩成が第一感だが
△3七歩成▲6一と△7二金
で案外はっきりしない。
図以下▲7三歩成△同銀▲同角
成△同角▲7四銀△3七角成
▲6三銀成(?)△7二歩と
進む(次図)






図の一手前、▲6三銀成では
6三銀不成とし、金が逃げれば
▲7二歩という調子で先手十分
だった。▲6三銀不成には△7
二角と強防してもつらい。
図の△7二歩は大山名人を尊敬
しているという山田さんらしい
大山流の渋い受け。
あとは△8五角が実現して先手
の攻めは切れた。
鈴木さんは3期で朝日アマ名人
の座を降りた。







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