イベント・レポート

職団戦敗戦記

年月日:2004年3月7日(日)

リポータ:野山 知敬 

【社団戦優勝の夜:引き際】

 寂しい。。。何故だ?。。単独企業で社団戦優勝という偉業を達成しながら、何故なんだろう。新幹線車中、無性に寂しい思いだった。おぼろげながら原因はわかっている。私自身にしかわからないことだろうが。引き際。。。

 この日の夜に決めた。2004年の4月から主将を洋次に交代する。振り返れば7年間チ−ムを引っ張ってきた。楽しいことも苦しいこともあった。いや、むしろ苦しいことの方が多かった。主将としての目標は常に団体戦の優勝であった。今回、社団戦でそれを達成した。

 正直、昨年は私自身もう若くないということを強烈に感じだした年でもあり、いつかは身を引くべきだと思っていたが、今がちょうど良い時期かも知れない。寂しさの原因はきっとそれしかなかったのだろう。。。

【職団戦前夜:不安感】

 いよいよ春期職団戦。昨年は春秋ともに準優勝。もちろん一軍の目標は優勝しか無い。昨年から武田、細川という期待の新人を引き連れての新生リコ−チ−ムである。だが、仕事の関係もあってメンバ−決めは常に一定とは限らない。昨年の夏には菊田、今年の冬には瀬良が相次いで欧州へ赴任となり、5人を選ぶのが大変な状態になってきた。

 職団戦の2−3日前、洋次から前日集合の打診。これは危機感を感じてのことであり、一軍メンバ−のうち山田、武田、細川、野山の4人が集まり、実戦練習することとなった。開始前、洋次から私自身の感触を聞かれるが、どうも最近自信なし、と答えるしかなかった。今のメンバ−では誰もが職団戦に勝つことに関して不安に思っているのは間違いなかった。相手チ−ムを想定すると全国クラス、それも超一流でないと勝ち越すことさえ難しい。

 そのような不安を払拭するべく、とにかく4人で何度もぶつかり稽古した。個人結果は散々だったが、当日へ向けての良い刺激となった。終了後は焼き肉を食いながら、様々なことを話し合う。これでチ−ムとしての意志統合はなされたはずだったのだが。。

 そして、私個人としては主将として最後の職団戦となる。いかなる結果になろうとも。。

【予選1回戦:完敗】

 くじびきではやや厳しめと思われる枠を引いてしまう。だが、ここを抜けられなければどうせ優勝なんかできっこない。1回戦はジュポン化粧品と。だが、結果は。。

予選1回戦 ジュポン化粧品(1)1−4
      武 田 ○−× 桐 山
      野 山 ×−○ 池 田
      山 田 ×−○ 渡辺(徳)
      佐々木 ×−○ 青 柳
      細 川 ×−○ 渡辺(健)

 図よりチャンスとみて▲2四歩△同銀▲同角△同歩▲2五歩と攻めたが、△3一玉▲2四歩△2二歩▲7六銀△8四角▲7五銀打△同角▲同銀△7四歩▲5一角△7二銀打でしのがれる。

 私自身も完敗だったが、早くも暗雲ム−ドが漂う。展開によっては2回戦終了時点でほぼ予選落ち決定という事態もあり得るだけに。

【予選2回戦:辛勝】

 2回戦も大苦戦。ぎりぎりの勝利であった。隣の対戦を見るとジュポンはNECに4−1で快勝。これで予選ブロックはNECと決戦することとなった。

予選2回戦 東 芝(1)3−2
      野 山 ○−× 小 栗
      武 田 ○−× 山 本
      佐々木 ×−○ 山 田
      細 川 ×−○ 岡 村
      山 田 ○−× 小 林

 図では受けにくいと思っていたら△2五歩▲同飛△1四金!▲2九飛△2五歩▲4六角△4三金▲1四歩△3五歩▲同歩△2四金と受けられて混戦。秒読みで競り勝つ。

【予選3回戦:敗退】

 昨秋の決勝戦がこのような形で再現されようとは、なんとも皮肉な結果である。ここ数年予選落ちはなかっただけにチ−ムに緊張感が漂う。決戦の幕は切って落とされた。だが。。

予選3回戦 NEC(1)2−3
      佐々木 ×−○ 清水上
      野 山 ○−× 長 岡
      山 田 ×−○ 瀬 川
      細 川 ×−○  林
      武 田 ○−× 加藤(徹)

 図より△8六飛▲8七歩△9九飛成!▲同玉△7六飛▲6七銀△9七銀▲9八桂△8八銀打まで。会心の寄せだった。

 2−2で最後細川が残ったが既に敗勢。それでも勝負手を連発して妖しい雰囲気に持ち込む。なんとかならないのか。。チ−ムの目がここに集まったが挽回ならず、予選敗退。。。

【打ち上げ:再出発】

 夕方に終了してしまったリコ−一軍だが、他のチ−ムが慰安戦で勝ち残っているし、その場を去りがたい雰囲気が漂ってなんとなくS級準決勝、決勝を結局最後まで見てしまう。それにしてもNECの鬼強さには感服した。準決勝で日レスに5−0、決勝でジュポンに4−1とは!

 打ち上げの席。盛り上がったところでいよいよ主将交代のご報告。部の中でも数名にしか伝えていなかったことなので驚かれた人も多かったと思うが、これは時代の流れというものであろう。これからはリコ−チ−ムも若手中心になっていくだろう。そのためには若手筆頭の洋次に部を治めてもらう方がいい。そして、特に一軍は若手が中心となって洋次を支えていってほしい。

 私自身としてはこれでひとつ肩の荷がおりたという気持ちである。ただ、心残りは今のように職団戦優勝がますます難しくなっているというチ−ム状態のままで洋次に引き継いだこと。とはいえ、部の運営からまったくはずれるわけではなく、たまには口を出すことと思う。

 ともあれ、主将として最後の大きな仕事は終わった。結果は芳しくなかったが、まだまだこれからいくらでもチャンスはあると思う。もちろん私自身も徐々に調子を取り戻していくつもりである。

 リコ−一軍の目標はいつまでも変わらない。S級優勝めざして再出発しようではないか!

(了)


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