イベント・レポート

第10回社会人将棋団体戦

   〜〜〜まずまずの出足〜〜〜

年月:1999年6月13日(日) 10時〜

場所:港区「長谷工体育館」

主催:東京将棋連盟

リポータ:西田文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp


【10回目】

 10年一昔と言うけれど、この社団戦も、今年が10回目になるという。私が参加したのは3年ほど前からなので、それ以前のことは知らないが、年々参加チームも増え、活況を増している。

 それも当然で、アマ将棋界でユニーク且つ貴重で、面白い大会だから。まず、1年間をかけてといえば大げさだが、6月から10月にかけて4回に分けて大会が開かれる。参加チームを、クラス分けして、ほぼ総当たりのリーグ戦を行い、優勝、昇級を競うものだ。1チームは7人で、チーム構成は、全く自由なのだ。

 

 今年は、新規に13チーム加入して、休会が7チームあるので、実質6チーム増加の118チームによる4部制のリーグ戦となった。1部リーグは12チーム、2部リーグは16チーム、3部は「赤」「白」各16チーム、4部は、「赤」「白」「青」で各18、20、20チームだ。

 全てのクラスが時計を使うので、気持ちよく指すことができる。

 東京将棋連盟の今西理事長が「明るく、楽しく、和やかに」と、開会宣言をして熱戦が始まった。

 

【難点は】

 大会が面白くて、参加者が増えて、盛況なのはよいけれど、場所が狭いのが困りもの。それでも、ここ長谷工体育館は広い方だと思うけど。長谷工も流行りの経営危機で、この場所が使えるかどうかちらっと心配だったが、どうやら大丈夫のようだ。

 Jリーグほどではなくても、サポーターが応援に来ても大丈夫な、しかも、競合の対局を近くから観戦できるような、そんな場所があるといい。

 今、「フェアリープリンセス」という女性チームが二つでている。また、各チームに、女性や、子供も時々見かける。外人も我がチームには混じっている。外人だけのチームとか、子供だけのチームとかもできると嬉しい。

 

【今年のリコー】

 1軍は、去年1部リーグで、入れ替え戦に回るという危ない成績だった。今年は、二の舞いはごめんとばかり、気合いが入っている。もちろん狙いは優勝だ。ただ、戦力的には、去年と同じだ。もっとも、とてつもない隠し球が投入される可能性もあるが…





 2軍は、去年3部リーグから入れ替え戦にも負けて4部に逆戻りしたばかり。大将が勝てばチームが勝つという大将神話が生まれたが、今年は、期待の新人宮田君の加入で、戦力的にはだいぶ上がっている。狙いは無条件昇級だ。

 

 3軍は、ほぼ去年と同じ布陣で、昇級を目指している。

 

【2軍第一試合】

 第一試合、「新宿機動部隊」という怖そうな名前のチームだ。ゼッケンに☆が流れている。初めは、本当の警察の方かと思っていた。

 なるほど、機動隊はこういう目つきの鋭い人なのかと思っていたが、どうも違うようだ。

 聞くところによると、新宿将棋センターで、指している仲間がチームを作って出場しているということのようだ。3部には、やはり同好の「新宿特殊部隊」という名前のチームもでている。

 私は、4将で、後手番なので、流行りの横歩取られ85飛車の中座流にした。やや窮屈ながら、端に角を打ち、玉の小瓶を攻めに行った。一見調子良さそうだったが、読み切れずに、角を後退したのが敗着で、あそこは、駄目でも攻める一手だった。

 やはり、経験不足と、踏み込み不足だ。今年は、未だ道場に一度も行っていない。わずかに、インターネットの将棋を指している程度では、前途多難だ。

 周りもぱたぱた負けている。形勢不利な3将小林が、2歩で負けている。新人宮田は、7将で、あっという間に勝っていた。

 大将椋木はしっかり勝って、早くも大将神話が崩れてしまった。

 

【2軍第2試合】

 昼は、各自と言うことで、何故か初戦負け組の庭野、室井と食事にでた。外は、暑い。それなのに、みんなラーメンを食べていた。

 今日は、ライエル・グリンベルゲンが不参加だ。結婚したばかりだから、仕方がない。

 私が抜け番を引いて、他を見て回る。しかし狭くて、ゆっくり鑑賞もできない。初戦、1軍は、スーパーゴールドに3勝4敗で負けていた。惜しい。

 2軍は千葉工大2軍が相手だ。大将の椋木が必勝の将棋を、2歩で負けている。なんと今日は2歩の多い日だ。

 しかし、初戦で大将神話を崩したのが幸いしてか、4勝3敗で勝っている。

 





【2軍第3試合】

 今年は、4部リーグ「青」に属している。20チーム有るので、4チームとは戦わないことになる。上から5、9、13、17番目のチームと当たらない組み合わせになっている。

 第3試合はフェアリープリンセスの1軍との対決だ。小野三枝子さん、足立由美さんが強敵だ。小野さんは宮田、足立さんは庭野と当たっている。

 私は、6将で、対4間飛車に、急戦を仕掛け、うんうんうなっている。こちらの序盤での長考に、お相手の方は、しびれをキラしたようで、悪手がでて、うまくこちらの駒だけがさばけて、勝ちきった。

 庭野さんは、足立さんに作戦負けして、無理に攻めさせられて、劣勢から、敗勢に、そして順当に必敗形になり、投了していた。きゃー由美ちゃん、かっこいいよ。

 小野・宮田戦は2転3転のハラハラ将棋だ。最後に間違えたのが小野さんで、宮田君はしぶとく勝ちを決めた。

 結局6勝1敗で、勝ち。

 

【2軍第4試合】

 原宿カサブランカ戦。とはいっても、原宿のお店は閉めているので、新宿カサブランカか元原宿カサブランカといったところ。船戸陽子女流プロのお父さんが率いている。私は、前に原宿カサブランカにきれいな女性が居たときに、こっそり行って、この父上に、コテンと負けている。

 船戸さんは、7将で室井と対戦、早々と室井の勝ち。ということは、あのときの敗戦はあの美貌のせいに違いない。

 何しろ、今日は6将で、勝っているのだから。チームも、5勝2敗で勝っている。

結局今日は3勝1敗、まずまずの出だしとなった。大将神話に変わって、吉中神話の目が残されている。彼が勝てば、チームが勝つという。

 

【リコーは】

 詳細は各レポートに譲るが、1軍は、1勝2敗と、やや不安な出だしとなった。しかし、1部リーグは混戦模様なので、まだまだ優勝の目がある。

 3軍は、2勝2敗の成績で、今後の活躍次第だ。





(完:記99年6月20日)

  

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