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イベント・レポート

第10回 アマチュア将棋団体日本選手権

  −東大、大将戦を制して二度目の優勝−





日時:1998年1月17日(土)

場所:東京 大田区 (株)リコー厚生年金会館

リポータ:西田文太郎 e-mail : nishida@cs.ricoh.co.jp

あれから3年

雪がまぶしい

陰の力

アマチュア将棋団体日本選手権

オープニング

メンバーと戦形

応援団

戦いの行方

敗因の謎


あれから3年

 1月17日は、阪神大震災が起きた日だ。谷川浩司竜王・名人が新聞などの 記事でよく口にしているので、私も影響を受けて、何かと気になる日である。
 テレビでは、「地震国日本に住んでいる限り、地震は必ず来るものとして、備 えを怠らないように」と呼びかけている。その通りだと思っても、いつ来るか わからないから実行に移すのは難しい。せめて、水だけでも、チェックしてみ なくては。

雪がまぶしい

 成人式の日に降った雪が、一面まぶしい。私は北国育ちなので、雪が降ると はしゃいでしまう。一昨年の雪のあとに買ったスコップが初仕事とばかりに雪 かきを誘う。おととい、つい調子に乗って雪をすくっていたら、ずーんと腰に 来てしまった。腰痛持ちなのを忘れていた。
 今日は将棋観戦なので、立っている時間が長くなる。このままではとても立 っていられないので、最寄り駅の近くの鍼に行った。うつぶせになっているの で、どのような治療をしているのかよくわからないけれど、どうやら鍼を32 カ所に刺しているようだ。

陰の力

 都営浅草線の馬込駅から歩いて会場へ。幸い歩道の雪はほとんどなくて助か った。まだ鍼の効果はでていないようなので、ゆっくり歩く。準備を手伝うた めに早く来たかったけれど、1時近くになってしまった。
 会場は、すでにきれいに椅子、テーブル、盤、駒、時計にお茶の用意が出来 ている。対局者に配慮して、観客はテーブル越しにしか観戦できないようにテ ーブルのバリアもできていて、いい感じだ。安宅さんと鈴木さんが「選手は将 棋に集中して下さい」と早くから来て準備していてくれたのだ。

アマチュア将棋団体日本選手権

 (株)リコーが創立50周年の記念事業のひとつとして始めたもので、週刊 将棋が協賛している。ラグビーの日本選手権を意識して、社会人の1位チーム と学生の1位チームとが、その年度の日本一を競うものだ。ラグビーの方は、 社会人チームが強すぎるので、今年から少し内容を変えている。奇しくも今日 はその初戦が行われている。
 将棋の方は、これまで、社会人の6勝3敗とやはり社会人優位ではあるが、 最近の将棋界はプロもアマも、若手の台頭が著しい。
学生チームは、早稲田が、春、秋の関東大学リーグ戦優勝で有力だったが、 12月の王座戦ではげしい接戦の中で優勝をもぎ取った東大が選ばれている。 なんと10回の内7回目の出場だ。
 社会人チームは、秋の職団戦優勝・春の職団戦で準優勝のアルゴリズム研究 所が選ばれたが、選手がそろわないという事情で、春優勝のリコーが選ばれた。 リコーは6回目の出場となる。因みに、職団戦も激戦で、プロセス資材が秋準 優勝、NECは、春秋ともベスト4、毎日コミニュケーションズが春に、富士 通は秋にベスト4という混戦状態だ。
 これまでに東大対リコーの対決は、第1回大会で顔を合わせたのを皮切りに 合計4回あり、いずれもリコーが優勝している。

オープニング

 試合の運営委員長は退社した南さんに代わって、菊田さんがつとめている。 開会の挨拶と、ルール説明をする。持ち時間は1時間で、それを使い切ると一 手60秒までの秒読みとなる。あとは学生ルールに準拠するという。
 アマチュア強豪がテーブルを挟んで7人ずつ14人も並んだ姿は、壮観だ。
 大将菊田が振りゴマ、と金が多くでて「東大奇数先手」となった。リコーの マドンナ晶ちゃんのために説明をすると、東大の大将から数えて、奇数番目に 座っている人が先手で始めることになる。時計は、普通は後手番の利き手の方 におく。それにつれて、記録係は時計が見える位置に移動した。




メンバーと戦形

・ 大将戦
 先手東野徹男 対 後手菊田裕司。一昨年のこの大会で両者副将で対戦し、   そのときは菊田が勝っている。
 東野(ひがしの)は、東大4年の主将で、団体戦に特に強く王座戦で全勝2 回、関東リーグ戦では全勝3回も記録している。学生仲間では、関東3恐の一 人として知られている。スーツをびしっと決めて、顔立ちや髪型がどこか森下 8段に似ている。
 対する菊田は、アマ棋界の羽生といわれ輝かしい優勝歴があるが、最近は駒 を握ることも少なくなっている。昨年きれいな人と結婚して、幸せな新婚時代 に突入している。リコー内のレーテイングでは、トップを譲らない。
 ▲7六歩△3四歩の出だしから6手目に菊田は△4二飛と四間飛車に構え た。対する東野は急戦を警戒しながら23手目に▲9八香と居飛穴を目指した。

・ 副将戦
 先手野山知敬 対 後手久保本晃夫。ここも一昨年3将戦で戦い久保本が 勝っている。久保本は東大4年で学生王将、関東名人、関東新人王、東日本 名人2回、王座戦全勝1回など輝かしい優勝歴だ。東野主将のコメントによ ると、部内一の異常感覚派で、感想戦ではいつも意見が食い違うという。私 は外見から名犬ラッシーのようなイメージを持った。
 一方、野山も書ききれないほどの優勝歴がある。リコー将棋部主将で、今 朝は雪にもめげず、明日はずせない用事で戻らなければならないにもかかわ らず、日帰りで大阪から駆けつけた。新幹線が定刻通り走って拍子抜けがし たという。強い相手をあてがっておきさえすれば、酒も女も目に入らないの ではないかと思うくらい将棋が好きだ。
 双方角道を開ける出だしから、先手は矢倉模様に、後手は雁木模様に進む。 一度△4一玉としたが、その後△5二玉から6二玉と右玉に囲っている。そ の40手目の△5二玉の時、感想戦で、野山が「ふ〜ん」とうなっていたの で、きっと感心したのだろうと思った。後手陣は見た目が美しい配置になっ た。

・3将戦
 先手杉原徹 対 後手谷川俊昭。大将から3将までは、一昨年と順番は違 うけれど、同じ組合わせとなった。そのときは谷川のカニカニ銀に仕留めら れている。杉原は、東大4年で関東オール学生選手権優勝、関東準名人、関 東リーグ戦全勝2回とある。小柄で紅顔の美少年なので、アイドルになって もやっていけそうだ。正統派居飛車党。
 谷川は、説明するまでもない棋歴だが、棒銀党のようだ。昨年体調を崩し、 まだアルコールはドクターストップのようだ。やっと昨年秋から少しずつ試 合にもでられるようになった。
 出だしは▲7六歩△8四歩から、後手谷川が原始棒銀で、16手目に早く も△9五歩▲同歩△同銀▲同香△同香と進んでいる。

・ 4将戦
 先手瀬良司 対 後手今村充。今村は東大3年、関東新人戦ベスト8、関 東個人戦ベスト16。攻め八分で、渋い受けも光り、王座戦のポイントゲッ ターという。
 瀬良はかつては「蒲田の夜の帝王」、今はよきマイホームパパとか。これ は、かつてと比較してが省略されているのだろう。一般によく遊んだ人ほど 家庭を大事にするという。今回質 頒兎就纐緕ャ蔗迪⊂蕊庸 遡蒜僚塹嘔箪〓ュ秒藁偵罷堤ャ芍罌昭`昭壇淋賭昭届淋 喇敕就陰消關貞蔗 チ厩更Q旭咏竢衷ェ薬筮 糟咏艾 吶黼鴟繖鹿届淋昭b杜堙匸 次L嚔纎秘゚帙鴦蜿窺悪] 首竰蜷鞳就冐眼貰凪貞専昭´゚濮礼Å蜒闊∋ ゚濮令粐 □゚濮齢鴉 □NL昭凪貞専シ 首竰蜷鞳就冐眼貰凪貞専 齟秉ュ齠熬蜒闊韭A昭凪貞専シ 珠闢竰蜷シ守銖昭蜊齟秉ュ°M閾ャ褓先膺蜆薯蜒闊褄俄サ藁俄莉ー蒹蜃蔗就陰 瘡サ□ ]鹿蜴鷯鹿鈿黹鱸頸次L杜脇 嚔纎秘゚鶚] 鹿硼糯