2002年11月30日-12月1日: 八ヶ岳



参加者:CL中谷・甲谷・西名・國保



ここのところ数回「ゲスト」という形で参加させていただいていた山の会の山行に、初めて会員として参加することになった。
新しく入会した西名・國保が、厳しくやさしい先輩方に八ヶ岳での冬山&雪山の体験山行に連れて行っていただくことになったからだ。
「地獄の二丁目山岳部 好んで入る馬鹿も居る〜」 え、誰だ?変な歌を歌ってるのは・・・。

11月30日(土)

天気:高曇り
タイム:美濃戸8:22 → 赤岳鉱泉10:39-11:17 →裏同心F1.12:00-14:00 →大同心稜から大同心基部16:00 →BC16:33

海老名集合、美濃戸で仮眠、駐車場は薄らと雪が積もっていた。
美濃戸から柳川北沢を赤岳鉱泉へ向かう。林道から歩道に入るにしたがい雪は多くなり、冬山を実感する事が出来た。
赤岳鉱泉にBC設営、アイスクライミング練習の為、裏同心ルンゼF1へ向かう。
初めての冬山、アイゼン、ピッケル、靴・・・何もかもが新品の道具。全てが初体験である。不思議と不安等は無く、おもちゃを与えられた子供のようにウキウキ気分でアイスクライミングに挑戦。
新品のアイスアックスを氷に打ち込む。意外と刺さらない。ひたすらパワーで叩き込む。飛び散る氷の多さに、氷結した滝が全て落ちてしまうのではないかと心配になる。
コツを掴むまで時間は要しなかった。これも道具のおかげ?ノーテンションで何度も登る事が出来た。
練習も時間切れとなり予定通り大同心稜へ向かう。
大同心稜の登りは想像以上にキツイ。
基部まで登るが体力不足で中谷CL以外の3人は根を上げてしまう。
夜、天気は曇り。
中谷CLから山の会伝統の歌集を頂く。
歓迎会最後に歌った歌、「山のこの歌」を思い出しながら歌ってみたりする。
大切にしなければいけないものが増えた。(西名:記)

BCを出る際に「帰りは暗くなるからヘッドランプを持って。もしかしたらビバークになるかもしれないから着る物は全て持つように」との中谷さんのお言葉。いきなりビバークですか・・・。
裏同心F1に到着したのは既にお昼。中谷さん、甲谷さんが持ってきてくれたバイルをお借りしてトップロープで登る。
中谷さん、甲谷さんはすいすい登る。西名さんはぐいぐい登る。私はというと、簡単にバイルの先が刺さることがあるかと思うと、歯のあたった周辺をカキ氷にするだけでまったく刺さらないこともあって、何だか全然勝手がわからない。
思い切って叩きつけたら、したたか指をぶつけて翌日まで痛かった。
14:00に切り上げて大同心稜から大同心の基部を目指す。トレースもあって登りやすい。と思ったら急にきつくなってきたので、アイゼンをつけて登る。
西名さんはアイゼン初体験(かくいう私もわずか3回目)だが、私とはコンパスが違うのでぐんぐん登っていく。遅れないようにちょこちょことついていく。
ようやく大同心基部についたのは16:00。樹林帯の中なので風はないが、座って休むとしんしんと冷えてくる。当初の計画ではここから稜線へ出て硫黄岳からBCへ降りることになっていたが「雪上歩行の目的は達したから」という中谷さんの判断でそのままBCへ戻る。
ビバークせずに済んで、残念なようなほっとしたような・・・(國保:記)

12月1日(日)

天気:晴れのち高曇り、時節小雪
タイム:BC6:24 → 地蔵尾根 →赤岳山頂9:01 →文三郎尾根 →BC11:08-12:07 →美濃戸13:15


行者小屋経由で地蔵尾根をゆっくり登る。振り返ると、北アルプスの山並みに朝陽があたり、えも言われぬ景色にただ感動するのみであった。
尾根上部、鎖場、梯子を慎重に抜け赤岳展望荘へ。最後の急斜面、ひたすら中谷CLの踏み後をたどり赤岳頂上小屋へ。9時無事登頂。毎度の事、みんなで握手を交わす。
いつからか習慣になっている家族への登頂報告。携帯から自宅へ電話するが出ない、寝てるのかな? 仕方なく留守電へ入れる。 しばらくして、下山途中に携帯の呼び出し音♪。山頂直下の急な岩場で、電話どころではない。家族には悪いが無視させてもらった。
文三郎道をしばらく下ると、赤岳主稜に取り付いているパーティーに気付く。CLに「赤岳主稜は難しいのですか?」と聞くと「大した事は無い、2月か3月にでも登ろう」と言ってくれた。また一つ登ってみたい場所が増えた(一つは北岳バットレス4尾根)
行者小屋を過ぎ、中山乗越を少し下った場所で、滑落停止訓練を行なった。そこは深雪(腰あたり)で滑落出来ず、埋没しそうになりながら、何度も転げてみる。周りから見ると滑稽な格好なんだろうなと思いながらも真剣に訓練に励む。
BCを撤収し、先日登って来た道を引き返す。
帰り道、原村八ヶ岳温泉「もみの湯」で2日分の汗を流し、遅い昼食に「おっこと亭」で好評のきりだめそばを頂戴する。山行後のたのしみの一つに温泉や名物の食べ物があるのは確かである。
次回の八ヶ岳は赤岳主稜と雪洞堀に是非チャレンジしたい。(西名:記)

行者小屋を通過し地蔵尾根へ。樹林帯を抜けると視界が広がり、景色はいいが「ここで滑ったらあそこまで落ちるなあ」とか余計なことを考えて一人で勝手にびびる。
行者の階段は全て出ていた。アイゼンで鉄の網目の階段は、けつまずきそうでひどく歩きにくい。雪に隠れた岩も爪を引っ掛けて転びそうだ。鎖やら岩やらにつかまりながら登りきったら、ぶわっと冷たい風が向かってきたので、顎まで下げていた目出帽をあわててずりあげる。
目の前には阿弥陀岳が美しい。雲海の先はるか遠くに北アルプスの山々が輝いているのが見える。自分の立っている尾根をと見れば、尾根沿いに小屋が見え、さらに先に赤岳が見える。おいおい、あそこを登るのかよ〜。
と考えるまもなく休憩を終えて赤岳山頂を目指して出発。前の西名さんを目で追いながら、一歩一歩慎重に登る。ふっと見上げると、あれっもう結構近いぞ。
一気に上りきって9:01赤岳山頂に到着した。やったなあ、少し前まで山岳雑誌の中の世界だった「雪の赤岳山頂」に立っているなんて感激感激。地蔵尾根までは見えていた北アルプスはすっかり雲の中、というより周りの景色は雲に隠れてほとんど見えないのだけがとても残念だ。
一段下がって風下に回りしばらく休憩した後、文三郎尾根を下る。バランス感覚のなさには自信があるので、格好は気にせず鎖や岩につかまって下る。滑り落ちる危険がありそうなところでは、先行の中谷さんが回りこんでフォローしてくれている。感謝すると同時に、お世話にならずに済むようにさらに慎重に進み無事に下山を果たした。(國保:記)





記録:西名、國保

写真:甲谷、國保



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