2000年8月14〜15日:カムイエクウチカウシ山(1979.4M) 札内川八の沢遡行



参加者:中谷・甲谷



計画では13日に大雪黒岳、14日15日で日高カムエク(カムイエクウチカウシ山の略称)の予定であった。
しかし、8月11日深夜横浜を車で出発したにもかかわらず東北自動車道渋滞のため、予約していた八戸発室蘭行きのフェリーに乗り遅れてしまった。
しかたなく青森まで向かい、青森発函館行きフェリーのキャンセル待ちで津軽海峡を渡ることにした。東北自動車道の渋滞とフェリーキャンセル待ちのため丸1日の時間ロス。そのため大雪黒岳登山はあきらめ日高カムエク1本に絞ることにした。


8月14日・晴れ

タイム:札内川七の沢出合10:30、八の沢出合11:50、三股13:30、八の沢カール15:25

前日、日高町の沙流川キャンプ場に泊まり、道内周遊班の和田さん夫婦・大谷さんたちと2台の車で日高町を朝7時出発。日勝峠をくだったところで道内周遊班と別れ、中谷さん・甲谷のふたりで中札内村を経て札内川七の沢出合へ向かう。
私にとって札内川から日高山脈へ入るのは今回で数えてみると5回目になる。しかし、最後に入ったのは10年以上も前であり懐かしい。
七の沢出合の駐車場にはすでに10台程度が駐車している。しかもその駐車場の脇には登山届記入用のポストも設置されていて入山者の多さをうかがわれる。
渓流シューズをはき、身支度を整え入渓し今日の天幕場予定地、八の沢カールを目指す。八の沢カールまでの所用時間は以前の経験と予想で約6時間。出発時間が10時30分と遅かったので最初からハイペースで飛ばす。
札内川へ入ってみると以前にはなかった踏み跡が登山道と言えるほどに明瞭についておりルートの様変わりに驚かされる。
そうは言うものの、その踏み跡のおかげで多いに助けられ八の沢出合までノンストップ1時間20分で到着。良いペースだ。
八の沢に入ってからも二人ともハイペースは続き順調に距離を稼ぐ。天気も良く八の沢に入ってからはカールへ続く滝やその上の日高主稜線も望むこともできほとんど疲れを感じない。
三股から八の沢カールまでの間は今までの河原歩きとはがらりと変わり急な登りになる。以前は踏み跡や巻き道などほんの数箇所にしか無かったように記憶しているが、今では途切れることなく付いていて沢登りという雰囲気がなくなっているのはなんとなく淋しい。
今までのハイペースを維持して「一気に八の沢カールまで」と行きたいところだったがやはりオーバーペースだったようで、最後の1ピッチは息切れがし何度も立ち止まりながらの苦しい遡行となった。
それでも前半のハイペースのおかげで七の沢出合からカールまでの所用時間約5時間、予定より1時間短縮して到着することができた。
八の沢カールは草が茂りひっそりとしている。ここは昔のままだ。時たまナキウサギの声が聞こえるのみで北アルプス等の天幕場では味わうことの出来ない落ち着いた雰囲気を味わう。
我々がカールに着いた時は他に1張りのテントのみだったが、程なく単独行のテントが2張り増え合計4張りとなった。何の確信も根拠も無いことだか、これでヒグマへの恐怖は薄らいだ。
30数年前ここ八の沢カールでヒグマの犠牲となった、福岡大学ワンゲル部員3名の慰霊碑は、岩から剥がれ落ち下へ立てかけてあった。また以前きた時はその岩のうえに彼らを荼毘に伏したたき火の跡が明瞭に確認できたが今回は完全に薄れていて確認することはできなかった。


8月15日・雨時々曇り

タイム:八の沢カール5:15、稜線5:45、カムエク頂上6:20、八の沢カール7:25着-7:40発、三股9:25、札内川本流(八の沢出合)11:40、札内川七の沢出合13:20

朝、眼を覚ますと天候は霧雨。視界は100メートルくらい。これでは稜線からの景色は期待できない。しかしカムエク登頂を諦める程ではない。雨具を着て出発する。
カールバンドの明瞭な踏み跡をたどり稜線につき、更に稜線上の縦走路を北側に進みカムエク頂上を目指す。縦走路はしっかりしているが、ところどころハイマツの枝が腰のあたりの高さで覆い被さっていて邪魔をする。しかし、歩きにくいというほどではなく、むしろ「これが日高だよな〜」とこころよさを感じる。
カムエク頂上に着いても天候回復の兆しは無く、登頂の記念写真を撮り草々に来たルートを下山する。
八の沢カールでテントを回収し八の沢を下降する。程なくしてガイド登山と思われる一行とすれ違う。
三股の手前でルートを一時見失い滝を降りすぎ立ち往生したり引返したりして20分位ロスをする。
本流にくだってからは昨日辿った中間の巻き道は、あえて歩かず本流の河原と徒渉を繰り返して七の沢出合までくだった。
下山後、道東ドライブから戻った和田さん夫婦・大谷さんたちと合流し、中札内村にある坂本直行美術館を見学。さらに去年開通した国道大樹浦河線(通称天馬街道)を辿って新冠町の中谷さんの実家へお邪魔し、一泊お世話になった。

 

八の沢下降中、小さい淵で水浴する中谷さん。彼が泳いだあと、この淵で2匹のイワナを釣り上げた。

 

 

カムエク頂上から天気が良ければ見えたはずの日高主稜線の南方向。正面のピークは通称ピラミッド峰(この写真は10年以上も前に撮った写真)

 

八の沢上部は以前こんなところをルートにしていた。今は殆どといっていいほど巻き道が付いていてこんな所は登らない(この写真も10年以上も前に撮った写真)



記録:甲谷



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