手話奉仕員ってなんですか?


手話奉仕員とは、ボランティアとしての手話通訳者のことです。(主に有料ボランティアです)

国は「身体障害者社会参加促進事業」として 国のメニュー事業(地方自治体がメニューから選んで実施すると国から補助金が出る事業)に 昭和45年に「手話奉仕員養成事業」を加えました。 昭和51年には「手話奉仕員派遣事業」も加わりました。

これにより日本の各地で自治体による「手話通訳者」の養成・派遣が行われるようになりました。 しかし、先に書いたように、あくまでも 「国が保障すべき聴覚障害者への情報保障を、ボランティアの動員によって行おう。」 という考え方は今も昔も変わっていません。 このため多くの問題が各地で起こっています。 メニュー事業のために、各自治体で勝手にやり方(実施要項)を決めているため、事業内容も統一されてなく、 通訳者のレベル(技術)もまちまちです。

各地では「手話奉仕員」として派遣事務所等に「登録」し、聴覚障害者からの手話通訳派遣依頼に対して 登録者に連絡し派遣事業を行っています。活動費(交通費含む)として750〜1500円/時間(東京都内各区)が支払われます。 このため、手話奉仕員は主に主婦が担っていて、職業としては未だに認識されておらず、男性の手話通訳者はごくわずかです。

更に「手話通訳設置事業」は、昭和48年にメニュー事業に加わったもので、 行政(市役所など)に手話通訳者を正職員として採用するものです。 ですから、「手話通訳者」「手話奉仕員」の2つの立場があります。

これと言葉がよく似たものに「手話協力員」と言うものがあります。

昭和48年に,労働省の事業として「手話協力員制度」が実施されました。 これは、「全国の職業安定所(現在:ハローワーク)」に手話のできる協力員を 各地元の聴覚障害者協会などの協力を得て選定・委嘱し、1週間に1回程度(1回2時間) 協力員を置く制度です。(奉仕員とは管轄が違う)

聴覚障害者が職安を訪れたときに、職員・相談員との「手話通訳」を行うもので、 ほとんどが、上記手話奉仕員が兼ねて行っているところが多いようです。