【レビュー】トップリーグ 第11節 vs 豊田自動織機シャトルズ戦

2017.12.14

ディフェンスに乱れ。しかしBK、FWがそれぞれ持ち味見せリードつくる

トップリーグ第11節、リコーは愛知・豊田スタジアムで、同じホワイトカンファレンスで戦う豊田自動織機シャトルズとの対戦となった。勝ち点2差で追うヤマハ発動機ジュビロを捕まえるために残された試合は3試合。アウェイ戦ながら、必ずボーナスポイントを獲得しての勝利が求められる一戦となった。

しかし、ここにきてLOブロードハーストマイケルやCTBタマティ エリソン、濱野大輔、WTB長谷川元氣といった、ここまでチームを支えてきた選手が欠場。目的を達せられるかはチャンスを得た選手たちの奮闘に懸かっていた。

NO.8コリン ボークのキックで試合が始まる。最初に攻めこんだのはリコー。CTB牧田旦がギャップを抜けて、NO.8ボーク、WTB高平拓弥とパスをつないで一気にゴール前まで持ち込む。ラックをつくりもう一度アタックをかけようとしたが、ここはボールがこぼれ豊田自動織機に渡してしまう。敵陣のラインアウトからもう一度攻めるが、ここもパスがうまく繋がらなかった。(前半4分)

リコーの攻撃を豊田自動織機がしのいだ後は、中盤での攻防が続く。リコーは蹴り込んだキックに対するカウンターアタックを止めボールを奪いにいったが、リコーにペナルティ。再び中盤での戦いとなった。

豊田自動織機15番がタッチキックを蹴り試合を切る。リコーは自陣10m付近の左サイドのラインアウトから展開。CTB松本悠介からのパスを受けたWTB高平がギャップを抜けてゲインする。敵陣に入ると、FB中澤健宏、WTB深津健吾とつないで一気に22mラインの内側までボールを運ぶ。右サイドにポイントをつくると、長いパスをつないで中央をLOフランコ モスタートが突く。このブレイクダウンで豊田自動織機にオフサイド。リコーはPGを選択。中央、20m弱の位置からWTB高平がPGを成功させリコーが先制。3−0とした。(前半11分)

すぐ後、豊田自動織機が自陣からタッチキックを蹴りリコー陣内へ。ここでリコーのラインアウトを奪い攻める。フェイズを重ね、12番が右中間からインゴールにゴロキック。相手14番とFB中澤の競争となるが、デッドボールラインギリギリで中澤が押さえる。グラウンディングについて、テレビジョンマッチオフィシャル(TMO)が行われたが、ここはドロップアウトとなった。(前半14分)

再びハーフウェイでのキックを交えながらの攻防となるが、15番のハイパントをWTB高平がキャッチ、これを起点にリコーのアタックが始まる。LOモスタートが鋭くキャリーして斬り込むと、すかさずSH山本がパスアウト、左中間でSOロビー ロビンソンがショートパント、ディフェンスを置き去りにして自ら追いつくと、フォローしたFB中澤にパス。中澤が前に抜け、22mラインを越える。ポイントから右に展開。6本ものパスを通しボールをWTB深津につなぐと、右中間インゴールへ。深津のトップリーグ初トライでリコーが追加点を挙げた。CVは外れたが8−0。(前半17分)

リコーはラインアウトが乱れ、さらに外側でラインブレイクを喫するなどディフェンスでも乱れが見え出す。これに乗じて豊田自動織機がリコーの陣内に侵入。モールなども使ってゲインを図ってくる。

リコー陣内22mライン付近で攻める豊田自動織機。リコーは間隔を保ってディフェンスしていく。しかし、SOロビンソンが少し前に出て前後差ができたところを12番が鋭く突破。そのままインゴールに達し中央にトライ。CVも決まり、8−7と豊田自動織機が詰め寄った。(前半25分)

トライを喫し僅差となったが、リコーは切り替えて戦っていく。右中間、ハーフウェイを少し越えたあたりでキャリーを繰り返す。豊田自動織機ディフェンスを接点に寄せると左へ展開。大外のタッチライン際のCTB牧田がゲイン。さらに詰め寄るディフェンスの背後にキックを蹴り、BKがチェイス。プレッシャーをかけると豊田自動織機はタッチに蹴り出す。リコーは左サイド、ゴール前ラインアウトのチャンスを得る。

ラインアウトモールは押し切れなかったが、持ち出したNO.8ボークが左中間を突く。さらにフェイズを重ねながら中央までボールを運ぶリコー。中央から右にパスをつなぎ、右中間トライライン目前にポイントをつくる。NO.8ボークがピックゴー、そこからPR眞壁が押さえトライ。角度のあるCVも決まり、15−7とリコーがリードを広げた。なお眞壁もトップリーグ初トライとなった。(前半31分)

リスタートキックをキャッチしたリコーが、自陣から回して攻める。しかしラックで相手ディフェンスの首に手がかかったとしてペナルティ。豊田自動織機は左中間、25mほどの位置からPGを狙うがこれは外れた。(前半33分)

豊田自動織機がボールをキープして、フェイズを重ねていく。リコーは食い込まれる場面もあったが、すぐにラインを立て直し、深くまでは攻め込ませずしのぐ。相手のミスでボールを奪うと、SOロビンソンのキックで敵陣まで押し戻した。

豊田自動織機は再び攻め込むべく、自陣からアタックを狙う。リコーは22mライン付近でディフェンスを試みるが、ここで激しくタックルにいったFL武者が負傷。柳川大樹と入れ替えとなる。(前半37分)

リコーはCTB松本の突破からチャンスが生まれかけるが、豊田自動織機がラックでプレッシャーをかける。ボールキープを図ったリコーにオフサイド。豊田自動織機がPKでエリアを戻す。

ホーンが鳴る中、ハーフウェイ付近での豊田自動織機のラインアウト。豊田自動織機が確保し展開する。リコーはこれにプレッシャーをかけていくが、バックスラインがラインアウト終了前に前に出てきていたとして、オフサイドの判定。豊田自動織機は中央40mの位置からPG成功。(前半43分)15−10で前半は終わった。

意地の3トライで逆転勝利。ボーナス確保でトップ4へ望みつなぐ

メンバーを入れ替えず始まった後半、先手をとったのは豊田自動織機。キックオフ直後、ハーフウェイ付近のラックサイドのスペースを12番が抜けてゲイン。さらに10番につなぐと一気に22mラインの内側まで進出する。リコーも食らいついていくが、集中力を保って右サイドでフェイズを重ねていく豊田自動織機は、トライライン間際まで前進。FWが力強い突進を繰り返すと、1番が中央にトライ。CVも決まり15−17。リコーは逆転を許した。(後半4分)

しかし、ここでNO.8ボークがチームを勇気づけるプレーを見せる。キックをキャッチしたWTB高平からパスを受け取ると自陣からカウンターアタック。相手のディフェンスの薄い場所を的確に見抜きブレイク。22mラインの手前までボールを運ぶ。これを止めに行った豊田自動織機に倒れ込みの反則。中央25mほどのPGを決め18−17とリコーは再逆転に成功する。ここでLO馬渕に替わりロトアヘアポヒヴァ大和がピッチへ。(後半6分)

さらにリコーが魅せる。自陣からFB中澤がステップを切って前へ。ディフェンスに捕まっても粘りゲイン。FL柳川がさらに前に運びSOロビンソンへ。ロビンソンは中央のギャップを抜け敵陣に深くに入っていく。さらにLOモスタートにつないで22mラインに到達する。

ラックから出し、少し乱れたがこれを拾ったCTB牧田が、ディフェンスラインの裏のスペースを見つけショートパントを蹴り、追う。トライライン間際で相手にボールが入りかけたが、CTB松本がタックル。相手の自由を奪うと、ボールがこぼれインゴール右隅へ転がる。これを逃すまいと追いかけていたCTB牧田が飛びつく。難しいグラウンディングだったが、牧田が拳をつくり小さく掲げると同時に、レフェリーの手が上がりトライが認められた。CVは外れたが23−17。トライ後、ゲインに成功したSOロビンソンに対するタックルが危険なものだったとしてTMOが行われたが、カードは出されず。(後半12分)

豊田自動織機はフロントロー3枚を一気に替えて、セットプレーからの追撃を図る。リコー陣内浅めの位置でアタックを仕掛けると、丁寧にパスをつなぎチャンスをうかがう。なんとか止めたいリコーは、低いタックルを仕掛けていくが、成立後離れるのが遅れノットロールアウェイ。豊田自動織機は左サイド、約40mのPGに成功し23−20。ここでWTB深津に替わり渡邊昌紀がピッチへ。(後半16分)

次のスコアが試合の流れを大きく決めそうな状況で、リコーがたくましさを見せた。敵陣浅めのラックでホールディングのペナルティを誘うと、PKで前進。左サイド、ゴールまで10mほどの位置でのラインアウトを得る。ここでまた反則。さらにゴールに近づいてラインアウトのチャンスとする。

ラインアウトモール。黒い塊が荒々しく相手のディフェンスを貫き左中間を進んでいく。塊はトライラインを越えたところでグラウンドになだれ落ち、レフェリーの手が上がる。LOポヒヴァ大和のトライ。CVも決まり30−20と点差を広げ、試合の流れを引き寄せた。(後半21分)

その後、やや自陣に攻め込まれたが、相手のミスやWTB渡邊のゲインなどで押し戻すと、リコーはボールをワイドに動かし攻めていく。右サイドをNO.8ボークからのオフロードパスを受けたFL柳川がブレイク、22mラインの内側までボールを運ぶ。さらにつなぎボールがCTB牧田に渡ると前へ。そのまま右中間のインゴールに手を伸ばしトライかと思われたが惜しくも届かず。その前にレフェリーとの接触があったためリコースクラムに。(後半26分)

右中間のスクラムから、NO.8ボークが中央を突く。ラックから出すとSH山本は右へ出す。SOロビンソンがパスを出そうとすると、相手21番がこれを前にはたき落としインテンショナルノックオン。イエローカードが出される。リコーは1人多い状況となった。(後半28分)

SOロビンソンがクイックリスタート。低い体勢でトライラインを狙うが、惜しくも阻まれる。FWがなだれ込んでトライを獲りにいくが、ボールが動かなくなりリコーの5mスクラムとなる。

スクラムでリコーにFKが与えられるとすかさず再開。FWのピックゴーを中心にゴール前で攻めたてる。勝つためにこれ以上の失点は許されない豊田自動織機も必死のディフェンスを見せ、攻防は白熱する。

しかし、今のリコーにはここで獲り切る強さがある。SOロビンソンが長いパスを外のWTB高平につなぐと相手15番をステップでかわす。さらに13番のタックルを受けながらも、左中間トライラインの向こうにボールを置いてみせた。痛んだ高平に替わりFB中澤が蹴ったCVは外れたものの35−20。リコーは2トライ2ゴールでも届かない15点差をつける。「3トライ差」で得られるボーナスポイント圏内にも入った。(後半32分)

リコーはメンバーを入れ替え、最終盤に備える。PR眞壁を辻井健太に、SH山本を中村正寿に(後半32分)、SOロビンソンを木上鴻佑に、PR大川創太郎をアレックス ウォントンに。(後半34分)

しかし最終盤は豊田自動織機が意地を見せた。リコー陣内深くで激しく攻め、スクラムでもコラプシングを奪うなど、リコーにとっては苦しい展開となる。だがボーナスポイント確保のためにはトライは許されない。我慢の時間が続く。

しかし、ノックオンで得たスクラムで押し勝ちPKを得ると、これをタッチに出す。エリアを押し戻し10mライン付近のラインアウトとする。ここでHO森に替わり大西将史。最後のラインアウトを託される。(後半39分)

ここは惜しくも真っ直ぐ入らずノットストレート。ホーンが鳴る中、豊田自動織機がスクラムから最後のアタックを仕掛ける。しかしフェイズは重ねられず、ノックオン。ホイッスルが吹かれノーサイド。リコーが35−20で勝利。マンオブザマッチにはSOロビンソンが選ばれた。

これでリコーは4連勝。今シーズン8勝目(3敗)を挙げ、ホワイトカンファレンス3位を守った。次節は一足先に優勝を決めるトーナメントへの進出を決めたパナソニックワイルドナイツ戦となる。今シーズン圧倒的な強さを見せているチームに挑む大一番は12月17日(日)、14時から、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われる。強い相手であることは間違いない。だが、今のリコーも同じように強い。リコーのプライドを見せつける舞台は整った。

「勝負して、勝つ。これだけです。いかに自信をつけて試合に臨ませてあげられるかですね」(神鳥監督)

神鳥裕之GM兼監督

今日はこのような素晴らしいスタジアムでラグビーをさせていただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。今日のゲームに関してはですね、織機さんも必死になってやってくるであろうことは十分想定していたのですが、それ以前に自分たちでスタンダードを落としてしまったゲームだと思います。今まで強みにしていたディフェンスがうまくいかず、簡単にトライを獲られてしまったり、ディシプリンの部分でも問題がありました。それで点差を詰められ、とどめを刺すことのできないゲームにしてしまいました。勝ったとはいえフラストレーションの溜まるゲームでした。

ただ、こういった状況の中でもしっかり5ポイントを獲って勝てたということにはチームの成長を感じています。でもこのような内容であれば次のパナソニック戦は、厳しい試合になると思いますので、この1週間しっかり準備してチャレンジしていきたいと思います。

(後半の最初、ディフェンスが少し緩くなったようだった。何かルールが守れていない状況などはあったのか)ディフェンスのルールを守れていないというシチュエーションはなかったと思うのですが、当初想定していたよりも、織機さんがボールをワイドに動かしてきて、横のつながりの部分がうまく機能していないように感じていました。あとは一人ひとりのタックルのテクニックであったり、そういうものの問題などもあってフェイズを重ねられてしまったと考えています。

(武者選手の怪我の状況は)そんなにひどい怪我ではなかったようです。このゲームでは良いパフォーマンスができる状況ではなさそうでしたので交替しました。【以上共同記者会見にて】

 

(ケガ人が多く出て苦しい状況でのゲームだったと思うが?)それは言い訳にしてはいけないという思いで戦いました。トップリーグは層の厚さも含めての戦いですから、今日のメンバーがベストメンバー。ただ、マイケル(LOブロードハースト)のようなキーマンがいないというのはやはり大きかったので、今まで以上にしっかりと準備しなければとは思っていました。

(メンバー編成は早い段階で見えていた?)マイケルについては週の半ばでした。今日はラインアウトであったり、ディフェンスでのハードワークであったり、彼の影響力を感じた場面はたくさんありました。ただ、こういう状況を生かして、若い選手たちに経験を積んでもらうことができた。それはこの試合の成果。

(後半の最初に逆転されたが、その後意地を見せた。チーム全体に自信が定着してきているように感じた)そうですね、チームの中にしっかりとした芯ができてきたように思います。厳しい状態の中でのコミュニケーションをとって、逆転、さらにはボーナスポイントを獲得して勝つところまで持っていくことが今回のメンバーでもできたということは非常に大きいと思っています。

(課題としてディフェンスを挙げていた)問題はディシプリンの方かもしれません。ディフェンスも確か良くはありませんでしたが、獲られたトライは2本。結果としては求めるスタンダードの範疇。ただ、そこに至るまでのプロセスが今までのゲームと比べて良くなかった。内側と外側のコネクトであったり、受け身のタックルをする状況をつくってしまったり、簡単にラインブレイクをされたり。近場のラックサイドのディフェンスも良くなかったですよね。後半の最初にトライを獲られたところなど、今までだったらもう少し粘り強く戦えていました。こういった部分のプロセスをもう一度見直さなければと思っています。

(織機に対して行った準備は?)アタックに関しては、明確な特徴はないと考えていて、全てのフェイズでチャレンジしてボールを奪おうとするのではなくて、フェイズを重ねさせれば、いずれチャンスが来ると考えました。キーワードとしては“Patience”という言葉を掲げ、落ち着いてフェイズを重ねさせようと。ただ、想定よりもブレイクされてしまいましたね。そこはプランを実行できなかったところです。

(あまりポゼッションを意識しなかったということか?)いいえ、違います。ゲームの大きなプランとしては、ポゼッションとエリアを獲っていくというものでした。先週のNTTドコモさんとのゲームの反省として、中盤での戦い方がありました。ハイパントを蹴りコンテストしていったのですが、相手のFBが上手かったこともあり、なかなかボールを得ることができなかった。それで今日に関しては、奥へボールを蹴りキッキングゲームにしようと。このあたりの戦い方はよくやれていたと思います。ただ自陣深めのときは、もっとタッチに出してしまってもよかったのですが、少し無理なチャレンジもありました。

(次節はパナソニック戦)2位のヤマハさんとは勝ち点差が2あります。基本的に私たちはパナソニックさんに勝つしかないので、チャレンジという言葉を使わずに臨もうと思います。気後れしてはだめなので。勝負して、勝つ。これだけです。いかに自信をつけて試合に臨ませてあげられるかですね。

でもね、このゲームを楽しみにしている選手たちもたくさんいるんですよ。本当に頼もしくなりました。今シーズンの全てをぶつけるまさに“テストマッチ”だと思っています。リコーにとっての大きなチャンスなので、応援をよろしくお願いします。

LO馬渕武史キャプテン

今日はどうもありがとうございました。監督からもありましたが、リコーとしては先週から何名かメンバーが変わったとはいえ、スタンダードを下げずにしっかり戦っていこうということで、この試合に臨みました。しかし、ディフェンスであったり、ラインアウトであったり、スタンダードに達していない部分が出てしまいました。勝てはしましたが悔しく感じています。来週戦うパナソニックさんには、今のスタンダードでは太刀打ちできないと思います。この1週間しっかり集中して準備したいです。

(後半の最初のディフェンスについて)横のコネクトの部分と、外国人選手のオフロードパスへの対応が少し遅れていたのかなと。【以上共同記者会見にて】

(逆転される場面もあったが、試合を通じて冷静に戦っていた)そうですね。プレッシャーをかけられてではなく、自分たちがやるべきことをやっていないからスコアされているという印象でした。ファーストタックルが甘くてオフロードパスをつながれたり、そういうところですよね。

(準備で意識したのは)アタックでは、ブレイクダウンで激しく絡みにくると見ていて、ファーストフェイズ、セカンドフェイズはかなり厳しくくるということで、しっかり対応しようと。(ラインアウトがやや安定感を欠いた)向こうが強いところに投げてしまったなと。ラインの後ろの方だったり。

(次はパナソニック戦)強いですけど、プレッシャーよりもチャレンジできることに対する楽しみのほうが大きいです。

HO森雄基

FWのセットプレー、特にラインアウトが合わなくて。タイミングとかですね。マイケル(ブロードハースト)が抜けて新しい編成だったこともあります。反省点ですね。スクラムはコントロールできたと思います。ただ、あまり噛まなかったので、無理に押さないでキープした感じです。無理に押してしまうと姿勢が崩れてしまうので。実際、前半には2、3回浮いてしまったので、後半は低く押そうと声を掛け合いました。

(今日はディフェンスを課題とする声も多いが)横のコミュニケーションが少しとれなかったですね。声が少し通りにくかったようにも思います。アタックは前半、ラストパスできるところをしなかったり、前半だけで2、3本は獲れるところで獲れなかったりしたので。それを考えると落ち着いて修正していけたと思います。あとは前半最後のバックスラインオフサイドのような、ディシプリンにおける反省もありますね。自分たちで勝手に判断して出てしまったので。

(次はパナソニック戦)パナソニックとやる前に、ケガ人が多く出たこの状況で戦えて、しかも勝てたことは良かったのかなと。反省点もたくさん出ましたし。セットプレーを完璧にして臨みたいです。(昨シーズンのパナソニック戦は……)出ていますよ。モールで2トライ挙げているはず。また獲りたいですね。

SH山本昌太

結果だけが収穫といいますか。内容でいうと相手に助けられた場面ばかりで、反省すべきところが多々あるんですけど、勝って反省する形にできているのは、チームとして成長できているのかなと思います。

(いいテンポで攻められている場面は久々に見た)エリアをしっかり獲るというところで、自陣でもたついてしまったりだとか、簡単に相手にボールを渡してしまったりだとか。ラインアウトの精度も悪かった。マイキー(LOブロードハースト)がいないというのもあったと思うんですけど、誰が入っても同じスタンダードで戦えないといけない。特に、今日はスタンダードを上げていこうというテーマを掲げてもいたので。やはりやるべきことができないと、いいアタックをされてしまうのだなとは思いました。

(逆転されたあたりの時間帯の雰囲気は?)あわてることはなくて、何をすべきかという共通認識を皆で持てていました。しっかり戦えれば、というのはあったと思います。それでその後スコアにつなげられたのは良かった。

(ディシプリンにやや問題があった)そこは試合を通して修正できなかったので反省点ですね。僕も途中からゲームキャプテンに入ったのですが、もっとレフェリーとコミュニケーションを取れれば、楽な試合展開にできたかもしれません。

(次はパナソニック戦)そうですね。もちろん難しい試合にはなると思います。でも今日の試合にはバックスリーに若い選手が出ていましたが、彼らにはいい意味でエネルギーがあるので期待しています。FWも反省材料が出たと思うので修正してくれると思います。あまり相手を意識しすぎずに、もう一度自分たちのスタンダードを上げて、1週間頑張りたいと思います。今日はあまり出し切った試合にはならなかったので。持っているもの全部ぶつけます。

CTB牧田旦

(苦しい場面もあったように見えたが)自分たちの約束事を実行できなかったことで点を獲られていただけなので。それがちゃんとできればスコアもできていたと思います。(問題は相手ではなく自分たちにあった。自分たちのスタンダードに立ち戻れれば……)そうですね。そこに戻れなかっただけ。それが少し苦しい展開になった理由だと思います。自分たちが練習でやってきたことを出すことがベストなんですけど、そのようにする判断ができなかっただけ。(判断して)実行できれば、苦しまずに済んだと思います。

(今日は裏へのキックが決まっていた)あれは勝手な個人の判断なんですけどね。相手のWTBが飛び出して来たりしていたので、少しだけ狙ってみようかなという感じでした。(トライのシーンはよく押さえた)悠介(CTB松本)がプレッシャーをかけてくれていたので、後ろでバウンドをよく見ていればよかった。本当にいいプレッシャーをかけてくれました。あのトライは前のフェイズでロビー(SOロビンソン)とLOフランコ(モスタート)がゲインしてくれて、さらにサポートも付いていていいブレイクでした。そのあとのアタックは少し崩れてしまったんですが、ラインブレイクしたあとのシェイプをうまく保てれば、パスをつないでトライが獲れていたと思います。

(最終盤。チームを引っ張っていく立場だが)引っ張っていきたいとは思っていますが、今のリコーは一人ひとりが自分の仕事をやりきれば、パナソニック相手でもいいラグビーができると思っています。一人ひとりの実行力を高めることですね。今日は自分もミスがあったので、それを修正できれば。

まだトップ4狙える位置にいるので、ここで勝つことができれば、自力で上位も狙える。しっかり勝って、キヤノン戦にいい形でつなげたいです。優勝をかけたトーナメントに進みたい。うちのチームが変わるいい機会だと思うので、しっかりチャレンジしたいと思います。

(どこに意識をおいて準備したいか?)ディフェンスの自信をつけてきているので、もう一度ディフェンスを。そこからアクションしていく。ディシプリンも守って、我慢して自分たちのアタックにつなげる。本当にいい試合ができると思っているので、やることをやるだけですね。

(昨シーズンも成長のシーズンだった。さらなる成長は感じるか)今日も新しいメンバーを加えた編成で、スキルレベルは徐々に上がってきているなと。誰が入ってもいいアタックができるようになってきていると思います。

(声援も増えてきているように感じるが)遠征試合にも来て下さっていて、本当に力になっています。恩返しじゃないですけど、応援してくれる方々にいい順位を届けたいです。

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