【プレビュー】トップリーグ 第1節 vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦

2017.08.17

カンファレンス制で戦われる今シーズンのトップリーグ

2017-18シーズンのトップリーグが開幕する。今シーズンも全16チームが優勝を目指すのに変わりはないが、総当たり方式だった昨シーズンとは異なるかたちで順位を決することとなった。最大の変更は16チームを8チームずつ2つのカンファレンス(リーグ)に分け、その中で順位を争うという点だ。2つのカンファレンスは「レッド」と「ホワイト」と名付けられている。

リコーが振り分けられているのはホワイトカンファレンスだ。その他7チームは、ヤマハ発動機(昨季2位)、パナソニック(昨季3位)、キヤノン(昨季7位)、NEC(昨季10位)、宗像サニックス(昨季11位)、コカ・コーラ(昨季14位)、豊田自動織機(昨季15位)となっている。

リーグ戦終了後、ホワイトカンファレンスの1位と2位は、レッドカンファレンスの1位と2位を加えた4チームでトーナメントを戦い、これに勝ち抜いたチームが今シーズンの優勝チームとなる(このトーナメントは日本選手権を兼ねる)。なお、ホワイトカンファレンスの3位と4位、5位と6位、7位と8位はそれぞれレッドカンファレンスの同一順位チームを加え順位決定トーナメントを戦い最終順位を決する。

ただし、ホワイトカンファレンス内での順位は、8チームの総当たり戦だけではなく、レッドカンファレンスに所属するチームとの試合、言わば“交流戦”である6試合を加えた全13試合の結果で決まる点に注意が必要だ。

リコーは、サントリー(昨季1位)、神戸製鋼(昨季4位)、NTTコム(昨季5位)、トヨタ自動車(昨季8位)、近鉄(昨季13位)、NTTドコモ(昇格)との試合が組まれており、東芝、クボタとは対戦しない(日本選手権、順位決定トーナメントで戦う可能性はある)。これらレッドカンファレンスのチームとは直接順位を争わないが、試合結果はホワイトカンファレンスの順位争いに計上される。

今シーズン「トップ4」を目標に掲げているリコーとしては、カンファレンス1位、2位によるトーナメント(日本選手権)への進出がターゲットとなる。

安定感見せるディフェンス力生かし、試合の主導権を握れるか

リコーが開幕戦で戦うのはレッドカンファレンスのNTTコムだ。昨シーズンは勝ち点では並びながら勝利数で上回られ、リコーは5位の座を逃している。直接対決でもこの2年続けて敗れており、リベンジを果たさねばならない相手といえる。

しかし、激しいプレーでチームを鼓舞するFL金正奎、才気あふれるSO小倉順平ら日本代表やサンウルブズで大きな成長を果たしている選手を擁し、ダイナミックにワイドに展開して仕掛けるアタックなどは脅威だ。神鳥裕之GM兼監督も「とにかく自由にラグビーをやらせないことが大事」と話す。絶えずアクションしてプレッシャーをかけて圧倒し、相手が持ち味を発揮できない局面をできるだけ多くつくることが勝利を引き寄せそうだ。

リコーはプレシーズンマッチなどでもディフェンスの安定感が光っており、守りから試合を組み立てて主導権を握りたい。アタックはリコー本来のフィジカル、スピードを発揮した上で、ラックなどでのボールキープを徹底し愚直にフェイズを重ねていければ、必ずトライチャンスは訪れる。それを確実に仕留め点差を広げていきたい。

今シーズンよりFWに復帰したNO.8コリン ボーク、日本代表やサンウルブズのメンバーとして世界と戦い自信をつけてきた2年目・FL/NO.8松橋周平らの攻守でのアグレッシブなプレーは試合の流れを決するカギとなりそうだ。プレシーズンマッチ・キヤノン戦で変わらぬ強さと速さを見せたCTB/WTB小松大佑や、熾烈なスタメン争いが続く中、強いスクラムを組めているフロントロー陣にも期待したい。

昨季新人王の松橋 周平選手
ベテランの小松もメンバーに名を連ねた

PAGE TOP