【Review】トップリーグ 第1節 vs NECグリーンロケッツ戦

2016.08.30

ルーキー・NO.8松橋周平のトップリーグ初トライで先制

選手の成長、また新戦力の加入により、多くのポジションの選手層が厚くなり15戦を戦い抜くための準備を終えたリコーは、曇り空の秩父宮ラグビー場で2016-17シーズンの開幕戦を迎えた。
同じ秩父宮で戦い敗れた、昨シーズンの開幕戦の記憶を払拭することは、新たな戦いを始めるにあたってまず成し遂げなければならない至上命題だ。リコーにとっての、いきなりのビッグゲームだった。

 リコーのキックで試合が始まる。LOロトアヘアポヒヴァ大和が、ハイボールキャッチからアタックを仕掛けた相手をとらえタッチラインの外へ押し出す。冷静さを感じる立ち上がり。(1分)

ハーフウェイライン付近のラインアウトをキープすると、ディフェンスに入ったNEC8番がノットロールアウェイ。PKを得たリコーはタッチキックで敵陣右サイド、22mライン手前まで前進。
ラインアウトを再びキープ。フラットなパスをゲインラインの近くに通し、果敢にブレイクを狙う。22mラインを越えると一旦下げ、中央から右中間へCTB牧田旦がディフェンスライン裏へゴロキック。このボールを後ろにこぼしたNECの最終ラインに、BKがプレッシャーをかける。NECはインゴールに入ってグラウンディングする。

キャリーバックでリコーは5mスクラムを得る。ここでNECがアーリープッシュの反則。SH中村正寿からボールを受けたNO.8松橋周平が迷いなくリスタート。ディフェンスを押しのけ前進し、ポスト右脇にトップリーグ初トライを決める。(5分)
FBピータース ダニエルがCVを決めて7−0。ディフェンスからラインアウト、アタックと良いプレーが続いたリコーが鮮やかに先制した。

リコーはこの後もWTB渡邊昌紀のディフェンスやSOコリン ボークのキックなどで冷静に試合を進めていく。
敵陣10m付近のスクラムからNECがハイパントを上げると、WTB長谷川元氣が自陣10m付近でキャッチにいく。しかしこれが惜しくも前にこぼれる。
ボールを拾ったNECは、リコーのディフェンスが整う前に一気に攻め込み22mラインの内側に侵入。必死にディフェンスに入るリコーだったがオフサイド。
PKをタッチに出され、NECは右サイドゴール前で、FW5人によるショートラインアウトからモールを組む。意表を突かれ対応の遅れたリコーを一気に押し込み、モール最後方の2番が右中間にトライ。10番が蹴ったCVは外れ7−5。(16分)

 流れはNECに傾く。ハーフウェイライン付近のラインアウトから攻めるNEC8番に対し、PRアレックス ウォントンと大川創太郎が2人でタックルを仕掛ける。しかし、ウォントンの腕が8番の首にかかり反則。10分間の一時的退出を科された。(21分)

14人になったリコーに対し、NECは右サイドのラインアウトからモールを組んだ。またもうまく対応できずオフサイドを犯すと、NECはタッチに出し再びラインアウトモール。
モールからボールを出し8番が右中間を突く。激しいラック戦を経て左に展開。10番、12番、13番とつないでディフェンスの薄くなっていた左中間にトライ。CVは、飛び出してきたWTB長谷川がチャージ。失敗に終わりスコアは7−10。(24分)

この後、NECの規律に乱れが出て、オーバーザトップ、ハイタックルとリコーは続けて反則をもらう。敵陣35m、左中間からのPGをFBピータースが時間をぎりぎりまで使って決め10−10。(29分)
同点に追いつくと、間もなくピッチにPRウォントンが戻る。1トライを許したものの、リコーは14人での10分間をうまくしのいだ。(31分)

 前半ラスト10分は、SOボークの自陣からのキックがダイレクトタッチとなり、これをきっかけにNECが攻め込む。10番の裏へのキックでリコーはピンチを迎えたが、WTB長谷川がタッチインゴールに蹴り出す。
さらに5mスクラムからのアタックもしのぎ、スコアを許さずに22mエリアを脱出。37分には、自陣中央から約65mのPGを狙うが、わずかに届かず外れる。10−10のまま前半が終わった。

ボークのDGでリード広げるも、終盤に粘られ大接戦に

 メンバーの入替は行わずに後半へ。リコーはキックオフボールをキャッチし前に運ぼうとするが、PRウォントンのパスが相手に入り、NEC9番が背後のスペースにキック。バウンドしてタッチを割り、ゴール前のリコーのラインアウトとなる。

ここでミス。ボールが相手に入り、いきなりのピンチを迎える。ゴールまでわずかな位置でのディフェンスとなるが、ラインから飛び出したCTB牧田が8番を狙ったパスをカット。直後にノックオンが出たが、やや押し戻すことに成功。
さらに中央のスクラムから左に出しトライを狙うNEC。だがここはリコーの激しいディフェンスに遭いシーリングオフ。リコーはボールを奪い返しピンチを乗り越えた。(2分)

この後、キックの蹴り合いとなったが、前方のスペースを見抜いたSOボークが、自陣15m付近からカウンターアタックで裏に抜け出す。HO森雄基、WTB長谷川がこれをフォロー。ボークは長谷川につなぐが、ここでディフェンスが追いつく。長谷川は即座に後方へパスを出すが、走り込んだLO馬渕武史には惜しくも通らずノックオン。(5分)

しかし直後、ハーフウェイライン付近左サイドのラインアウトからリコーが展開。中央にラックをつくると、その右を突いてLOポヒヴァ大和が突破を図る。力強い突進でディフェンスを引きつけダウンボールすると、SH中村がすぐさま取り出し左へ走る。左中間でボールを離しSOボークへ。

ボークもディフェンスの注意を引きながら、その外に走ったCTBアマナキ ヘパス。アマナキは足にしがみついてきた14番を振り払い、左サイドタッチライン際を走る。鮮やかなステップで15番、10番のタックルを続けざまに外すと、左中間インゴールに達しトライ。(6分)

 リコーは開始早々のピンチの後にやってきたチャンスを確実に生かし、CVも決めて17−10とリードを奪う。このあたりで断続的に降っていた雨が強くなってくる。

ここから、中盤で互いをボールが行き来する展開となるが、自陣中央30m付近でディフェンスしていたリコーにオフザゲート。NECがPGを決めて17−13。リコーはここでWTB渡邊に替わり小松大祐。(12分)

リスタートキックを蹴り込んだリコーは、落下地点に激しくプレッシャーをかける。PRウォントンとLOポヒヴァ大和が、相手の19番に2人がかりのタックルを決めノックオン。左中間、ゴールまで10mほどの位置でスクラムを得る。
PR大川らが強く押し勝ち、前方が空くとNO.8松橋がボールを持って抜け出しかけた。ボールがこぼれたところでホイッスル。スクラムでのNECのコラプシングで得たPGを決めリコーが20−13とした。(15分)

リコーはこの日、ボール動かすアタックを継続する場面こそあまりなかったが、安定したディフェンスとエリアマネジメントで、自陣深くに侵入させることなくうまく時間を経過させていく。20分から23分にかけて選手入替を行い、NO.8松橋に替わり赤堀龍秀が、CTB牧田に替わりタマティ エリソンが、PRウォントンに替わり藤原丈宏が入った。

ブレイクダウンでの不当なプレーで得たPKで敵陣に侵入したリコーは、WTB長谷川が密集で粘り、ゲインしゴールに迫る。このゲインをきっかけにFWがピックゴーを繰り返しトライを狙う。守るNECに反則が続けて出たが、リコーはPGを狙わず、スクラムを選び攻める。しかしトライは奪えず、この局面3度目のスクラムでリコーに反則。チャンスを逃す。(26分)

 PK、ラインアウトで自陣脱出を図ったNECだったが、ラインアウトからのボールを受け9番が蹴ったキックがダイレクトタッチ。リコーは再び敵陣でラインアウトを得る。これをキープし、FWにこだわって攻めじわじわと前進。22mラインの内側へ入る。
約3分ボールをキープし、ポイントを左中間から中央へ移動させると、それまでFWに指示を出し鼓舞していたSH中村が、後方を振り返りSOボークの位置を確認。直後、22mライン上のボークにダイビングパス。
ボークが右足を振り抜くと、ボールはポストの間を抜ける。DG成功で23−13。リコーが貴重な追加点を奪う。(30分)

1トライ1ゴールでも届かないリードをつくり残り時間は10分。ここまでのように、自陣深くに侵入させずに戦えれば勝利は濃厚かと思われた。だが、雨の中、深く蹴り込まれたリスタートキックの処理にいったCTBアマナキの手から無情にもボールがこぼれる。(31分)

リコー陣内22mライン付近でのスクラムからNECがアタック。リコーはプレッシャーをかけてノックオンを誘う。
しかしリコーは、得たマイボールスクラムを、NECに強く押されボールを奪われる。8、9とつないで展開。一気にゴールラインに迫る。リコーはよく守りこのアタックを阻んだが、アドバンテージが出ていたスクラムコラプシングでNECにPKがあたえられる。(33分)

タッチに出しラインアウトからモール。NECが左中間を押すと、リコーに今度はモールコラプシングの反則。レフェリーがポストの間へと走り、ペナルティトライを宣告。NECはすぐにCVを決め23−20。(35分)これで勝敗の行方はわからなくなった。

しかし再開後、ハーフウェイライン付近でNEC9番にSH中村が出足よくタックルを決めペナルティを奪う。リコーは長いPGを狙ったが、これは届かずスコアならず。(37分)
リコーは、PR大川が負傷したためウォントンを戻し、CTBアマナキに替わり高橋敏也が入った。

ラインアウトをキープするとリコーはボールを保持。残り2分強を使いにいく。FWは規律を守りピックゴーを繰り返す。しかし、残り20秒のところで痛恨のオーバーザトップ。NECはPKをタッチに出し、右サイドの22mラインの内側に侵入する。ここでホーンが鳴る。

ラインアウトからモールを組むNEC。リコーは前進を阻むが、すぐに左に展開し激しく攻める。22番が左中間をブレイクしゴールに迫る。ほぼゴールライン上にラックができ激しい攻防となる。

 NECはラックサイドを突き、ポイントをわずかにずらすとBKに下げる。23番が右サイドのスペースに勝負のキックパス。秩父宮が歓声と悲鳴に包まれる
近くにいた唯一のディフェンス、WTB高橋の頭を越えて飛んだボールは、大外に立っていた14番の手中に収まるかと思われた。しかし数十センチ及ばず、ボールはタッチラインを割る。ここでノーサイド。
23−20で激戦を制したリコーは、春から目標として掲げてきた開幕戦の勝利を達成。マンオブザマッチにはCTBアマナキロトアヘアが選ばれた。

どちらが勝ってもおかしくないゲームではあった。だが、WTB長谷川が見せたCVのチャージやCTB牧田のパスカット、ホーン後のゴールライン上のディフェンスなど、ぎりぎりのプレーの積み重ねがあったからこそ願いは叶った。プレシーズンマッチで安定感を見せていたディフェンスはこの日も高いレベルを維持。今後もチームを支える強みとなる期待が膨らんだ。

次節は9月3日(土)19時より秩父宮ラグビー場で行われるNTTコムとのゲーム。昨シーズンの開幕戦で敗れた相手へのリベンジを懸けた、またしても勝負の一戦である。

勝って反省するというのは、去年できなかったこと。自信につながる(神鳥裕之監督)

神鳥裕之監督

 トップリーグという素晴らしい舞台の開幕戦、たくさんのラグビーファンの前で試合ができたことを感謝します。我々としては、開幕戦を何としても勝利するという目標をターゲットに、プレシーズンを努力してきました。結果を残してくれた選手たちを誇りに思います。
ただ、リーグ戦は続きますので、ラインアウトモールのディフェンスやアタックでのボールキープに関しては課題もありました。次戦以降に向けて修正していきたいと思います。

(NO.8松橋の評価について。NO.8にしてはサイズが小さい)それを補うだけのボールキャリーやタックルのスキルがあり、このチームの中でもトップレベルです。今の日本代表、サンウルブズでは小さな身体の選手もセレクトされているので、彼にとってはモチベーションになっているんじゃないでしょうか。サイズは自分がセレクションする上で影響はなかったです。【以上共同記者会見にて】

(監督としては開幕戦初勝利)とにかく勝ちたかったですね。これをターゲットに半年準備してきたので。まず結果を残せたことに満足しています。内容に関してはまだまだ。でも、勝って反省するというのは、去年できなかったこと。何よりもチームの自信につながっていくはずです。
このチームの潜在能力は高い。でも自信を失ってくるとパフォーマンスも落ちてくる。落とさないためには何よりも勝利という事実が近道になる。だから初戦に勝って勢いに乗りたいと思っていました。

(NEC戦ということで、意識したことは)結局48時間前まではどんなメンバーでくるかわからないので、代表でも活躍している9、10番のケアといったあたりでしょうか。特に9番の選手がボールを持ったときのスピードなどです。そのあたりの対応はゲームプランに入れて。あとは自分たちフォーカス。半年間やってきたことをやろうという感じでした。
(CTBアマナキ ロトアヘアが先発、タマティ エリソンがリザーブに)ナキ(アマナキ)は、外国人選手の中でのセレクションでもレギュラーを獲れるだけのパフォーマンスを見せてくれた。勝ち取ったということ。でもシーズンは長いので、外国人選手の使い方は、状況に応じて変わってくると思います。

(前回の対戦の印象が強かったのか、NECが意識している様子も)確かにケアされていましたね。相手のメンバーもこちらが想定したものと違いました。ナキの対面に同じような外国人選手が出ていましたよね。良いプレーを続ければ、ケアしてくるチーム出てくる。これからも同じパフォーマンスを発揮できるかはチャレンジだと思います。慢心せずに努力してほしいとは伝えています。(そんな中でも今日も1トライ)でもノックオンも多かったからね(笑)。ただスペースがあって、1オン1になったときに、彼の強みを生かしてくれました。

(初出場のPRアレックス ウォントンの評価は)いいですよ。中盤までセットプレーをコントロールしてくれました。彼の強みは1番と3番両方やってくれるところ。ポジション柄外国人枠では出にくいのですが、しっかり準備して競争してくれれば、チャンスはくると伝えています。

(最後の場面、もう少しボールをキープできればスムーズに勝てた)天候さえ良ければもう少しボールを動かしたかった。でもピックゴーは我々の強みでもあります。前に出られていましたしね。もちろんあまり続けるとレフェリーの印象は良くないので、活用する以上は、さらにディシプリンを高めることはもちろん、ゲームコントロール、マネジメントの経験を積む必要があります。

(DGが勝負を分けた)ピックゴーを続けて、真ん中に持って行き決めるというトレーニングはしてきています。ただ、あそこはゲームリーダーのバーキー(ボーク)の判断。あの前に攻め込み、相手を追い込めるチャンスがありました。あそこはショットして欲しかったんですが、選手がスクラムを選び、結果的にセーフティリードに持っていけなかった。
次のチャンスがあれば、必ず10点差をつけるように、これはチョイスではないと伝えていました。そこの部分の修正を、バーキーがうまくフィールドプレーの中でやってくれた。

(次節に向けて)まずはセットプレーの修正。マイボールラインアウトをキープできなかった場面もあったので。それからモールディフェンス。ただ、そこはあまりネガティブに持っていかないようにしたい。少し特殊な5人でのラインアウトからのモールに対する準備ができていなかったのは、我々の責任なので。8人での対応については、皆しっかりやってくれているので、修正できると思います。ポジティブに考えたいですね。
あとはアタックにおけるボールキープ。ここのレベルを上げれば、もう少し締まった内容にできると思います。今日は不用意なパスがいくつかあった。厳しい試合が続くと思いますが、食らいついていきます。

LO馬渕武史キャプテン

 雨で天候の悪い中、たくさんの方々の前でプレーできたことを嬉しく思います。春からこの開幕戦を絶対に勝とうと言ってきました。なので、まず勝てたことが嬉しいです。この結果に一喜一憂しないで、来週のNTTコム戦に向けてしっかり準備していきます。ありがとうございました。
(DGのシチュエーション、あそこは反則をもらおうとしていたのか、DGを狙おうとしていたのか)僕も中に入っていてわからないんですが、SOのボークからSHの中村に指示があったはず。真ん中に持っていこうというような。まあ、PGもらえればいいなという思いはありました。
(10点差になって少し安心したという部分はあったか。勝てるんじゃないかというような)昨シーズンずっと勝てていないときもそういう気持ちがあったと思うので、今日は残り10分絶対集中しよう結束してやっていました。
(結果的にモールでやられてしまったが)ショートラインアウトに対するモールディフェンスの準備不足があったと思う。【以上共同記者会見にて】

ラインアウトでのプレッシャーを受けましたね。アタックにしろ、ディフェンスにしろ。ハーフタイムはモールディフェンスの話を多くしました。去年かなりやられていたので、繰り返さないように。(後半、ある程度対処はできたか)ショートラインアウトからのモールということで、すぐにというのは難しかった。

(ピックゴーが続く場面も多かった)コンタクト自体は負けている気がしなかった。前に進んでいましたよね。DGで3点を獲ったときも、DGを狙いつつも、ゲインできたりペナルティをもらえたらそれでもいい、という感じだったと思います。

(アタックについては)自陣から脱出しないといけない場面での簡単なミスというか、そのあたりの判断での統一感がなかった。キックオフからすぐピンチになった場面が2、3回あったと思うんですが、より強いチームとの試合ではああいうミスをしていると簡単にトライを獲られてしまうと思う。

(最後の場面について)ここで獲られたら去年と同じだぞっていう気持ちが、チーム全体から出ていましたね。最後はラッキーでしたけど、その前を耐えられたのは大きいと思います。開幕戦はどのチームも長い時間をかけて準備してくる。絶対にロースコアになると思っていたんですけど。思っていた以上にきつかったです。

(キャプテンとして1勝目。チームの雰囲気もさらによくなるのでは)準備はしっかりしてきましたが、実際に試合でやってみなければわからない、という部分はあったと思う。でも今日の勝利で、やってきたことが正しかったと確信できたと思うので、よりいい雰囲気になると思います。とにかくまずは来週。NTTコムには去年の開幕戦であれだけやられたので。やり返します。

SH中村正寿

(悪天候もあり、テンポよくアタックができずフラストレーションも?)もっとやれましたね。まあ、できない理由として僕らのミスもあったので、まず変なミスをなくそうというのはずっと話していました。
(後半に入ってFWにこだわった攻撃が増えた)雨というのもあったんじゃないかと思います。ボールを動かすより、FWで相手を中心に寄せてそのあとプレーしようというコリン(ボーク)の判断だと思います。DGの場面は、真ん中に来たし、点差もあったし、そういうところででしょう。FWがフェイズを重ねていきながら「まだ?」「まだいこう」みたいな感じでコミュニケーションして。ちょっとずつ前に出て距離が短くなって、真ん中にも寄っていけて。それで蹴ったと。
(僅差のゲームを勝てたことは大きい)まず勝つということがチームにとって大きいですよね。僅差でも大差でも。我慢強くやれたというのがよかった。
最後のディフェンスもライン上のきわどいものでしたが、できると信じてやりました。1人でも欠けてディフェンスできなければ負けるっていうのは、去年すごく勉強したので。その経験があるので、今年は我慢強くやっていけるんじゃないかと思います。結構ディフェンスでは止めることができていたと思う。今日はペナルティですね。でも調整で対応できるものがほとんどだと思う。FWとよく話して対処したいです。
(9番、10番の代表選手とも渡り合っていた。意識は?)いやなにも。田村(優)は同期だし茂野(海人)も知ってますしね。やっかいだと思ってはいましたけど。彼らとやれる喜びもあります。まあ、今後につなげていきたいですね。

WTB長谷川元氣

 個人的には、前半ノックオンを2回やってしまい、特にハイパントを落としたあと、トライされてしまいました。申し訳ないというのと取り返さないと、という強い思いでプレーしました。
チームとしては、FWがスクラムやピックゴーでボールをキープして頑張ってくれた。それだけじゃなくて、今年はいける場面ではジャッカルにいこうという指示が出ているのですが、武者(大輔)とか松橋(周平)、コリン(ボーク)がターンオーバーしてみせるなど、春から練習してきたことが試合で出せていたのが良かったですよね。
去年だと、あそこから逆転されて負けていたけれど、今日は勝ち切れた。変わることができたという実感があります。ディフェンス自体がレベルアップできていると思う。内側が前に出てくれている。秩父宮で試合続きますが、連勝していけるように頑張ります。

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