Black Rams - RICOH RUGBY FOOTBALL TEAM -

2014-2015 トップリーグ 2ndステージ 第5節 vsクボタスピアーズ戦

2014.12.31

連携と個人技、鮮やかな2つのトライでリード奪う

トップリーグ2ndステージ第5節、2014年の最後の公式戦はクボタスピアーズとの対戦。グループBの1、2位決戦となった。リコーはここまで3勝1敗でグループB首位に立って入るが、この日のクボタ戦以降も3位のNEC、調子を上げてきたコカ・コーラとの対戦が残っており、とにかく目の前の試合を勝ちきっていく必要があった。

天候は晴れ。風も弱く良いコンディション。クボタのキックで試合が始まる。

最初のアタックはクボタ。キックオフボールを果敢にチェイスし、キッカーにプレッシャーをかけるとリコー陣内深めのラインアウトを得る。ワイドに展開し攻め12番がライン裏へキック。リコーはこれをなんとか処理しピンチを逃れる。(3分)

リコーはさらに攻めるクボタに対しディフェンス。よく守るとクボタにスローフォワードが出て10mライン付近でスクラムを得る。これを起点にリコーがアタック。この日SOに入ったタマティ エリソンがランナーとして、パサーとして、相手の読みをよくはずし、ディフェンスラインをかき乱す。わずかに生まれたギャップにリコーは頭を下げ突入。うまくゲインしていく。

左中間でパスを出したCTB牧田旦が、直後にクラッシュしたNO.8柳川大樹からオフロードパスを受け縦に抜ける。22mラインに近づくと、左中間のラックからSH山本が狭いサイドにパス。NO.8柳川を経て大外のWTB高平拓弥にパスが通ると一気にゴール前へ。

タックルを受けリリースしたボールを山本がさばき、走り込んだLOロトアヘアポヒヴァ大和がインゴールに飛び込みトライ。リコーらしい鮮やかなアタックで先制する。CGもFBピータースダニエルが決めて7−0。(8分)

リコーは再開直後に自陣深めでノックオン。スクラムからクボタが猛攻をしかける厳しい場面もあったが守りきる。その後は一進一退に。

リコーは16分、右サイド、ハーフウェイライン付近のスクラムからSH山本がキックを蹴り、これがうまく転がってタッチを割る。リコーは22mラインの内側まで前進する。さらにラインアウトをスチール。粘り強くフェイズを重ねたい場面だったが、ラックでボールを奪い返されタッチキックを蹴られる。

しかし、10mライン付近のラインアウトから再びアタック。SOエリソン、CTB牧田につなぎその間を走り込んだWTB長谷川元氣にパス。このサインプレーが決まり、長谷川はライン裏へ抜け出しビックゲイン。22mライン付近で止められるがクボタにノットリリースザボール。リコーは左中間からのPGを決めて10−0とリードを広げた。(19分)

リコーは自陣中盤のラックでジャッカルを狙ったが、倒れた状態でのプレーと判定されノットロールアウェイ。クボタがほぼ正面約30mのPGを狙ったがこれははずれた。(22分)

リズムに乗ってきたクボタがテンポアップしたアタック。リコー陣内で攻めたてると、中央から12番が大外に長くフラットなパスを通す。素早く反応し 追いついたFBピータースらがタックルするが、11番からサポートした15番につながれ左隅にトライ。CGも決まり10−7となる。(27分)

クボタペースが続くがリコーもディフェンスで粘る。チャンスも訪れたが、ラインアウトのミスやアタック時の反則で攻撃の場面はつくれなかった。

さらに11番のビッグゲインからリコーにピンチが訪れる。しかし、22mライン付近からライン裏を狙ったキックが、リコーの選手に当たる。跳ね返ったボールを拾ったクボタの選手のところに、ディフェンスの勢いそのままに飛び出したリコーが襲いかかり先頭を切ったHO滝澤佳之がジャッカル。SH山本は自分で持ち出し中央付近から横に流れながらパス先を探し、左サイドタッチラインを走るWTB高平に短くパス。高平はボールをもらった瞬間浮かせたキックを前方に蹴ると、追いすがる12番をかわし自ら拾いインゴールへ飛び込んでトライ。CGははずれたが15−7。(40分)

相手がよいアタックを見せる厳しい展開の中、チャンスを生かしてトライを獲り試合を折り返す。

11点差をつけるも逆転許す。しかし再逆転PGで接戦を制する

リコーは選手交代せず後半をスタート。FBピータースのキックオフ。敵陣ラインアウトからモールで押すが、ボールを出しかけたSH山本に相手フォワードが絡みターンオーバーされる。

左サイドから右サイドに大きく展開したクボタは、右サイドタッチライン際に14番が仕掛ける。止めにいったリコーにオフサイド。

ペナルティキックをゴール前に蹴られラインアウトに。一番奥の7番に合わせたクボタは、ゴール目前にラックをつくると左に展開。速いパスをつないで、最後は外から内に切り込んだ11番が抜けて中央に回り込んでトライ。CGも決めて15−14。(3分)

リコーは前節に続き後半の入りで失点したが、ここから攻める。

敵陣でラインアウトを得るとフォワードが縦に突進を繰り返しゴールに迫る。しかし中央からSH山本が出したパスをクボタ23番がインタ—セプト。しかしリコーはこの突破に反応。すかさずタックルするとリリースしたボールがリコーに入る。このラックでクボタに反則。リコーはPGを狙い成功。18−14とする。(9分)

クボタもすぐ後、リコー陣内のモールで得た反則でPGを狙うがこれははずれる。(11分)しかし、この後もクボタがテンポのよいアタックでリコーを何度もピンチに陥れる。

リコーはFL武者大輔をマウ ジョシュアに(16分)、PR大川創太郎を柴田和宏に、LO馬渕武史をカウヘンガ桜エモシに交代(20分)。

フォワード2枚を入れ替えた直後、左中間、クボタ陣内10mライン付近のスクラムからブラインドサイドをSH山本が突く。FLマウがつないでポイントをつくると展開。SOエリソンからCTB牧田、もう一度エリソンへとループ。FBピータースを経て大外のWTB長谷川へ。長谷川はステップでディフェンスをかわし右隅に飛び込みトライ。リコーはグラウンドをワイドに使いきったアタックで追加点を奪う。CGも決まって25−14。(22分)

しかしクボタが執念を見せる。キックオフからプレッシャーをかけ、ボールを奪い攻める。ラインアウトから右中間ゴール前にラックをつくると展開、ディフェンスをかわした12番が右中間にトライ。CGも決めて25−21。(27分)

勢いは止まらない。反則を突いてリコー陣内に侵入。ラインアウトからラックを経て背後からハイパントをライン裏へ上げる。これがクボタに入り、ゴール前のゾーンを、ボールをワイドに動かし攻める。リコーも必死にボールを奪いにいくが、ミスなくパスをつないだクボタがついにディフェンスを破り右中間にトライ。CGははずれたが25−26。リコーは連続トライで逆転を許した。(32分)

しかし、残り時間はまだある状況でリコーは冷静さを保つ。キックオフでプレッシャーをかけクボタにノックオン。リコーは敵陣でのスクラムを前に、PR藤原丈宏を髙橋英明に、HO滝澤を森雄基に交替。バックスもSOエリソンを徳永亮に、WTB長谷川をアマナキロトアへアに交替。(32分)

このスクラムを強く押すとクボタにコラプシング。優勢だったスクラムで狙い通りペナルティを獲ると、正面やや左、30m強のPGをFBピータースが決めて28−26。リコーが再逆転する。

だがこのまま試合は終わらない。キックオフボールをキャッチし自陣で回すと、クボタの選手が飛び出しインターセプト。ゴール前でクボタがアタック。トライもペナルティも許されない緊迫した場面となる。スタンドはこの日一番の歓声に包まれる。

しかしリコーはこれをなんとかしのぎ、ホーンを迎える。最後は相手反則でノーサイド。

前節1点差で敗れた悔しさを晴らす逆転勝利で2ndステージ4勝目。勝ち点4を加えグループB首位を維持した。逆転PGを決めたFBピータースはこの試合で13得点(2CG、3PG)。通算128得点として、133 得点のベリック バーンズ(パナソニック)に次ぐ得点ランキング2位に再浮上した。

心の中で「Keep Calm(落ち着いて)」と言って蹴りました。(FBピータース ダニエル)

神鳥裕之監督

後半残り10分、15分の戦い方、あそこでクボタさんにかなり追いつめられる戦い方をしてしまったのは、大きな課題だと認識しています。NECさんとの試合に向けては、そういったところ修正しないといけません。来週1週間しっかり準備して挑んでいきたいと思っています。
(この試合に向けて具体的にどんな準備を?)先週の試合ではブレイクダウンのところでかなり苦しめられたので、そこを徹底的に。ボールキャリアについて一通りやったり、アライビングプレーヤーのスピードであったり、基本的なスキルを基本からやり直したところにフォーカスしました。(ラインブレイクされる場面が多かった。また終盤の時間の使い方は思った通りいかなかったのは)まずアタックがは素晴らしかったです。ワイドワイドで外のスペースを突いてくるのはわかっていたのですが、試合を通して対処できなかった。後半の戦い方は、エリアの使い方が雑になった。うまく機能しなかったというか。クボタさんのプレッシャーももちろんありましたが、自分たちのやりたいことができず、しっかりと戦えなかった。
(最後のPGについて)結果は結果。ダン(ピータース)は日頃からしっかり準備しているので、あの場面は決めてくれると信じて見ていました。
(NEC戦での一番重要なポイントは)ブレイクダウンについてはまだスタンダードに達していないので、2人目の速さや正確性の部分は取り組んでいきます。ディフェンスに関しては、しっかりコミュニケーションをとって、ディフェンスブレイクダウンに入る人数の判断であったりとか、そういったところを修正していきます。【以上共同記者会見にて】

こういう接戦をものにできたのは大きな成長。こういう試合を落とし続けてきたのが今までのリコーだったので、この勝利は大きな勝利だと思います。
(これまでに比べるとディフェンスは少し安定感を欠いたようにも)それについては、まずクボタさんのアタックが素晴らしかったことが大きい。想像以上にワイドスペースのスピードであったり、バックスのラインスピードであったり、パススピードであったり素晴らしかった。そうした状況をつくられたがゆえに少しパニックになったのかもしれない。ブレイクダウンに人数かけてしまって、ディフェンスラインに立つ人数が減ってしまって、余計に外のスペースにプレッシャーをかけられない状況ができていたかもしれない。
(アタックについてはラインアウトのミスが影響した)今日はラインアウトに尽きますね。敵陣に入ってからのラインアウトの成功率が上がっていればもう少し楽に戦えていたと思います。ただ研究されていたという感はありますね。ラインアウトを我々の強みにして戦ってきましたが、そこが崩されると苦しい展開になってしまう。前半はほとんどクオリティボール出ていなかったような気がします。
(一方スクラムは安定していた。今日発揮できていた強みを最大限生かして戦い勝ったという)はい。ただしNEC戦に向けては、ラインアウトの強みも生かして戦わないと。いつも今日のようにはいかないと思います。
(ここからもかなりタフな試合になる)強いチーム、モチベーションの高いチームと1試合でも多く厳しい試合をすることのほうがこの先の成長につながるので、望むところです。

SH山本昌太ゲームキャプテン

何が何でも勝ち点を獲るという思いで試合に臨みました。結果的には勝利することができたんですが、神鳥監督がおっしゃっていたように、リードしてからの時間の使い方、敵陣での戦い方が課題として出たので、次節に向けて修正していきたいです。
(逆転後、再逆転できるという自信は?)まずは敵陣に入ること。ラインアウトは課題があったんですが、スクラムは頑張ってくれていたので、それでペナルティを狙いにいければとは思っていました。敵陣に入ることはチーム全員が意識していたと思う。【以上共同記者会見にて】

流れとしては先週の試合と同じような流れでしたが、結果として勝てたのはよかった。でもスコアしてからの時間の使い方、エリアの獲り方は反省として出たと思います。(あの時間の難しさはどこに?)受けたり、バタバタしたり。いつもできていることができないところ。
(今日はスクラムを生かせた試合だった)ゲーム中、フォワードからは自信を持って押せていると伝えられていたので。(逆転のPGにつながるスクラムでのペナルティは狙っていた)組む前から押すからという話をして。狙おうと思っていました。

HO滝澤佳之

ラインアウトは研究されていました。いいディフェンスをされてしまいました。これから上を狙っていく上でいい経験になったと思います。(スクラムは)もう少しプレッシャーをかけたかったですね。結局崩せなかったんで。(我慢の展開の中、いつもよりチームを盛んに鼓舞しているようにも見えたが)小松(大祐)からも「チームとしてまとまって戦うことをもう一度意識しよう」と声がけがあったので。それを意識しなきゃいけないなという思いがありました。
あと2試合、まずはグループBを1位で通過したい。戦い方として上で戦うにはまだまだだと感じる部分もある。でも修正する時間はまだあるので。(手応えは?)めちゃめちゃありますよ。本当に今年に懸けているので。いけるところまでいきたいですね。本当に。

NO.8柳川大樹

先週は接戦で負けたので、80分間気を抜かず集中して戦おうと声を掛け合っていました。今までに比べうまくエリアを獲っていけない場面があって、それが自陣で戦う時間が長くなった理由かなと思っています。
ディフェンスについては、ハーフタイムにブレイクダウンにかける人数について指示がありました。(もう少し相手の展開に対応できるように?)はい。
ラインアウトはだめでしたね。研究されていたような気がします。モールでトライを獲りたいですね。(チームの雰囲気はいい?)はい。勝つことが一番自信につながるので。

CTB牧田旦

厳しい試合でした。(この試合にあたって、何か心がけていたことは?)ディフェンスで身体張ろうと思っていましたが、全然だめでしたね。まだまだです。ワイドにアタックしてくるのに対して、ディフェンスコミュニケーションを内側に伝えられなくて、外でラインブレイクされたりというシチュエーションが多かったです。そこのコミュニケーションの部分を、来週以降に向けてやっていかなければいけないと思っています。
(トライにつながるサインプレーで、良いさばきがあった)あれはファーストフェイズのアタックの1つオプションとして準備していたものなので、うまくいってよかったです。

WTB高平拓弥

ずっとディフェンスだったので疲れました(笑)。ターンオーバーがかなり多かったのですが、そのときにクボタさんは立川(理道)選手中心にワイドにもっていくことが多く、そこの場面でのディフェンスのコミュニケーションを統一するようにと、ずっと言いながらやっていました。うまくいかないところもあって、ビッグゲインもされたんですけど。
(前半最後のトライについて)SHの山本がいい感じに引きつけて僕をフリーにしてくれたんで。(裏へのキックは)あまり考えたわけではなく、とっさに出た感じです。ああ、でもあのプレーの前に一度ゲインする場面をつくれていたので、余裕を持ってプレーできていたのかもしれません。

FBピータース ダニエル

(最後のキックを蹴る際の気持ちは)先週のリベンジをしたかった。今週はあの角度でタイミングの練習をしていた。(今日のPGは)難しいキックではなかったので「Keep Calm」(落ち着いて)と思いながら蹴った。(1週間でうまく切り替えられた)試合の日の夜は全然眠れなかった。なんではずした? ってずっと考えていました。多分少し熱くなりすぎていたのだと思う。それで身体に力が入り過ぎてテクニックに影響が出たのだと考えました。今週の練習はそれを頭に入れて、落ち着いて蹴る練習をしていました。

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