Black Rams - RICOH RUGBY FOOTBALL TEAM -

2010-2011 トップリーグ 第10節 対 クボタスピアーズ

2010.12.16

準備続けてきた新鋭に、今節もチャンス

 山梨県・小瀬スポーツ公園陸上競技場に試合開始のホイッスル。ボールがリコーブラックラムズ(リコーラグビー部)陣内に蹴り込まれる。トップリーグ第10節のクボタスピアーズ(クボタ)戦が始まった。リコーはこの試合、PR柴田和宏、LO坂本明樹、ルーキーのWTB長谷川元氣ら成長を見せる若手選手をメンバーに入れ、トップリーグではまだ未勝利の相手に挑んだ。

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 最初の得点はクボタに入る。3分、相手陣22mを出た位置でのクボタのキックをリコーがチャージし開始早々から相手にプレッシャーをかける。しかし、SO河野好光のキックで攻め上がろうとしたリコーがオフサイド。中央10mライン付近からクボタはペナルティゴールを狙い成功。0対3と先制する。

リコーもすぐに反撃する。キックオフボールのこぼれ球をマイボールにして攻撃。守るクボタがノットロールアウェイの反則を犯すと、リコーは右サイドゴール前タッチに蹴り出し、ラインアウトのチャンスを得る。ボールをキープしLO相亮太が縦に突っ込む。さらに攻撃を続け、FBラーカムが左に展開してラックをつくると、クボタにホールディングの反則。

8分、ゴール前左中間のスクラムのブラインドサイドをCTBタマティ・エリソンが突き相手を引きずりながら前進しトライ。コンバージョンも決まって7対3とリコーが逆転する。

クボタのプレッシャー浴び、前半は1トライ

 さらに12分、キックオフから蹴り合いとなり、リコーが右サイドハーフウェイライン付近のラインアウトを得る。そのボールをバックスに展開し、グラウンドをワイドに使いアタックを仕掛ける。左サイドまでボールを回しWTB長谷川元氣がディフェンスのギャップを突くが相手ディフェンスに阻まれる。すぐにサポートが入りボールをキープ。再び右サイドまでボールをつなぐとライン際をFL覺來 弦が相手ディフェンダーにつかまれながらも前進。22mラインに達し、リコーがボールを中央へ展開するとクボタがオフサイド。ほぼゴール正面の位置のペナルティゴールをSO河野が狙い成功。12対3と点差を広げた。

再開後はクボタがアタックを続ける。22mラインの少し前で効果的なタックルを繰り返したリコーは、相手の前進を許さない。攻めあぐねたクボタは10番が中央付近からドロップゴールを狙うがゴール左に外す。

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 ドロップアウトで試合再開。クボタは再びアタックを仕掛ける。数分間にわたりプレーを切らずに攻めたが、攻めきれずノックオン。リコーが守り切る。

17分、自陣右サイド22mライン上のスクラムから出たボールを受けたSO河野は、ブラインドサイドにスペースを見出し、ランでゲインする。WTB星野将利、CTBエリソン、FL覺來、CTB金澤 良と展開し、左サイドを進む。クボタ陣内22mラインを超えたあたりで金澤が捕まるが、リコーはボールをキープし中央ゴール前でラックになるとハンドの反則を犯しクボタボールに。

このプレーの後、リコーは相手の反則もあり、敵陣深い位置で続けてチャンスを得たが、ハンドリングミスなどでトライに結びつけられない。リコーは34分にPR伊藤雄大に替えて柴田和宏を送る。

前半終盤はクボタの反撃を許し、リコーは自陣でのプレーが続いた。38分、リコー陣内右サイド22mライン手前のスクラムからクボタが展開。正面付近から10番が大外の選手にキックパス。これが通りラインブレイクすると、その内側を走っていた13番につなぎ左中間にトライ。コンバージョンは外れたが、10対8とクボタが点差を詰めて前半が終了する。リコーとしては好機に攻めきれず、逆にクボタにワンチャンスを生かされた。悔いの残る40分になった。

試合の流れ左右する後半の入り、好調・山藤が魅せる

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 リコーはCTB金澤を山藤史也、LO坂本をハレ・ティーポレ、FBラーカムを横山伸一に替えて後半を迎える。FLマイケル・ブロードハーストがLOに、川上力也がFLに、ティーポレはNo.8に入る。

点差わずかに2点。入り方が非常に重要だった後半は、早々にリコーがチャンスを迎える。キックオフのボールをFL覺來がプレッシャーをかけるとクボタがキャッチミス。2分、リコーはクボタ陣内左サイド22mライン付近のスクラムから、中央をFB横山伸が突く。攻撃を継続、ゴール前でCTBエリソンからのパスを受けた山藤は相手ディフェンスのギャップを突き、右中間に飛び込んでトライ。コンバージョンも決まり、リコーは17対8とリードを広げる。

直後クボタが攻勢に転じる。リコー陣内に侵入しボールをキープ。スクラム、ラインアウトからフォワードが縦の突進を繰り返す。しかし粘り強いディフェンスでリコーが守り切った。8分にFL川上に替えて金 栄釱。

13分、キックからのカウンターアタックで相手ディフェンスラインを突いたFB横山伸にノットリリースザボールの反則。リコー陣内中央10mライン付近からの距離のあるキックだったが、クボタはペナルティゴールを成功。17対11とついてくる。

試合再開のキックを、WTB長谷川が鋭くチェイス。キャッチしたところにタックルを仕掛け、タッチライン外に相手を押し出しマイボールラインアウトとする好プレー。だが、ゴール前のラインアウトからのアタックで、リコーは再びノットリリースザボール。好機を逃す。

18分、自陣スクラムからSO河野がキックを蹴り込む。CTBエリソンが落下地点に迫り相手を倒すとラックとなったボールをリコーがターンオーバー。アタックを仕掛けるとクボタがホールディング。21分、距離約25m、左5mライン付近という角度のあるペナルティゴールをSO河野が決め、20対11とリコーが点差を広げる。

失点直後は集中力を高めて攻めてくるクボタは再び攻勢。右サイドになだれ込み力でゲインする。これを足掛かりにアタックを繰り返す。リコーもダイレクトタッチとなるキックミスがあり、攻撃を断ち切れない。なんとかミスを誘いマイボールのスクラムにするもコラプシングの反則をとられる。29分、クボタは正面約30mのペナルティゴールを狙う。しかしこれがはずれ、ようやくリコーはディフェンスの局面を回避する。31分、LO相 亮太に替わって金 泳男。同分、リコーは再開のキックから攻撃。クボタ陣内左サイドでクボタが再びホールディングを犯す。ゴール左近い距離からのペナルティゴールをSO河野が決める。さらに33分にもオフサイドで得たペナルティでゴールを成功させ、26対11と点差を15点にした。

ルーキー長谷川元氣が初出場初トライ

 そして35分、SO河野の自陣からのキックをCTBエリソンがしっかりとチェイス。クボタ最終ライン前に落ちたボールに迫ると、キャッチしたクボタのディフェンダーは、リスクを負わず近い位置のタッチに蹴り出す。

36分、右サイド22mライン内側のラインアウトからリコーが攻撃。展開し左サイドに襲いかかるとCTB山藤からWTB長谷川へのパスが通りそのまま相手のタックルを振り切り、左隅にトライ。コンバージョンも河野が決め33対11。

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 ラスト3分、ボーナスポイントの付く4トライを狙いたいリコーだったが、状況は変わらぬまま40分経過を告げるホーンが鳴る。クボタの最後のアタックを防ぎ、ボールを蹴り出してノーサイド。リコーは今季4勝目、トップリーグでは初となるクボタからの勝利を挙げた。勝ち点も4を積み上げ、合計では23点に到達。マンオブザマッチは計7本のプレースキックをすべて決めるなどの活躍を見せた地元・山梨出身のSO河野が獲得した。

「きれいな試合とは言えませんでしたが、勇気のある闘いぶりだった。今節は選手の怪我や体調不良もありましたが、不測の事態の中でも勝てたのにはチームの成長を感じます」。 トッド・ローデン監督兼ヘッドコーチは会見でそう話を始めた。
「後半が始まる前に求めたのは"ハッスル"。前半はそれが足りない部分はありました。ただ、試合をコントロールすることはできていたので、後半は期待をしていました。
2トライ分をリードしたいと考え、到達した後は(4つのトライを獲るために)どこからでもアタックするように指示しました。ただ、前半にあったチャンスを活かすべきでした。クボタさんの強いプレッシャーもあり、前半はボールを横に動かしがち。十分活かせませんでした」

トップリーグ初出場で、初トライを挙げたWTB長谷川元氣。
「今までできていたハンドリングの部分などでミスが出て。緊張はしていないつもりでしたが、身体が動いていなかったかもしれません。反応の部分とか。
でも、後半グラウンドに戻ってきたときには、切り替えられました。もう一からという感じで。(トライは気持ちの切り替えが奏功?)あれは回りのサポートのおかげ。もっと経験を積んで、逆に自分が回りをサポートしていけるような選手になりたい」。

思い通りにいかず、何度も悔しそうな表情を浮かべながらも、気持ちを折らず走り続けた長谷川は最後に訪れたチャンスをものにした。
その姿は、今季のリコーラグビー部の闘いぶりに重なった。上位に対し惜しいゲームを繰り返すもわずかに勝利に届かない。それでも焦らず、諦めず、懸命に走り激しく当たり、自分たちのラグビーを表現する。そんなリコーは、トップリーグ残り3試合をどう闘い、混戦を極める中位陣の中でどんなフィニッシュを果たすのか。

次節は12月19日(日)13時より茨城県・ケーズデンキスタジアム水戸でのNTTコミュニケーションズ・シャイニングアークス戦。2008-09シーズンはトップイーストで昇格を争った相手。熱戦は必至だ。折れず、走り続けたその先に訪れるだろうチャンスをリコーがつかむためには、絶対に落とせない一戦だ。

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リコーブラックラムズは、今回のトップリーグ第10節ではじめて、リコーグループの社員のお子様にエスコートキッズを務めていただきました。

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また試合当日は山梨県内の方々を招待し試合後、選手とふれあいを実施し観戦に来ていただいたお礼を選手自ら伝えました。

(文 ・ HP運営担当)

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