Black Rams - RICOH RUGBY FOOTBALL TEAM -

2010-2011 トップリーグ 第1節 対 近鉄ライナーズ戦

2010.09.09

キックでエリアマネジメントに成功

 リコーブラックラムズ(リコーラグビー部)は、2010-2011ジャパンラグビートップリーグ(TL)の開幕を、30度を超える蒸し暑い大阪・長居スタジアムで迎えた。試合開始の17時を迎えても、ピッチは"蒸し風呂状態"だ。
チームはこの暑さを前提に準備を整えてきていた。暑さ、そして初戦の相手・近鉄ライナーズの外国人選手らのパワフルな当たりにどう対応するか。時間帯と戦況、選手のコンディションを見ながら、キックを効率的に利用していかに試合をコントロールするかがカギとなるゲームになった。

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 試合は近鉄のキックで始まった。蹴り込まれたボールが22mエリアのFBスティーブン・ラーカムに渡ると、敵陣左サイドに蹴り返す。ボールは22mラインを越えたあたりで弾みタッチを割る。リコーラグビー部はいきなりのチャンスを迎える。さらに、ラインアウト後の密集で近鉄がオブストラクション。左約25mの位置からSO河野好光がペナルティゴールを狙ったが、惜しくも外れた。

4分、右サイドのスクラムから出たボールをSO河野が、ほぼ正面約40mの位置からドロップゴールを狙うがこれも外れた。

5分、再びFBラーカムのロングキックで敵陣深くまでゲインするが、近鉄がラインアウトを確実にキープし、キックで陣地を挽回する。ハーフウェイライン付近のラインアウトから展開し攻撃を仕掛ける。近鉄はリコー陣内になだれこむとリコーラグビー部がオフサイド。近鉄10番が左約30m付近からゴールを狙うが外れた。

CTB金澤良のキックで試合が再開されると、最初のブレイクダウンでFL金栄釱が激しいタックル。こぼれたボールをリコーラグビー部が奪い去る。FBラーカム、WTB小松大祐へとつなぎ、左サイドをゲイン。相手につかまりながらも倒されずボールをキープする。さらにつなぎ、逆サイドへのキックでSO河野はラインブレイクを狙ったが、ここでリコーラグビー部にアドバンテージを見ていたレフェリーが試合を止める。近鉄にオフサイド。ほぼ正面25mからのペナルティゴールをSO河野が成功。10分、リコーラグビー部は3対0と先制する。

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 次のチャンスは近鉄に。リコーラグビー部の反則とキックで前進するとゴール前のラックからサイド攻撃を繰り返す。リコーラグビー部はディフェンスに徹する意識へと切り替えよく守る。すると近鉄が反則を犯しスクラムに。SO河野のキックで地域を挽回する。

序盤はFBラーカムとSO河野のキックでエリア獲得には成功。FL金栄釱らの鋭く激しいタックルとFW選手による2人目、3人目の素早いサポートも見られ、ブレイクダウンも優勢だった。しかし、近鉄ディフェンスの集中力も高く、ゲインラインを突破する決定機をつくれない。

20分、負傷したWTB小吹祐介に替わり横山伸一がピッチへ。直後、左サイド10mライン付近のラインアウトから近鉄が展開。タックルで倒しきれず、ボールがつながるうちに乱れたディフェンスラインを突破され、相手2番が右隅にトライ。コンバージョンは外れたが近鉄が3対5と逆転。

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 リコーラグビー部は、FBラーカム起点の攻撃でチャンスをつくっていく。ラーカムとCTBタマティ・エリソンの鮮やかなボール回し、WTB小松大祐、横山伸一の走力を活かし敵陣に斬り込んでいく。粘り強く攻めていくと25分、近鉄陣内の密集で近鉄がハンド。SO河野が右約25mの距離のペナルティゴールに成功。6対5と逆転する。直後の29分、自陣ゴール前での近鉄のアタックに選手が飛び出しオフサイド。ペナルティゴールを決められ6対8。

31分にはリコーラグビー部も相手のピックアップでペナルティを得ると、ほぼ正面の位置からゴールに成功。9対8と再度逆転する。さらに攻め続けると、相手のダイレクトタッチを繰り返すミスでチャンスをつかむ。しかし攻めきれず。39分には正面ハーフウェイライン付近からSO河野がドロップゴールを狙ったが外れ、そのまま前半は終了。

試合の流れ決めた後半の入り

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 NO.8ハレ・ティーポレに替えてマイケル・ブロードハーストがピッチに。後半が始まり、リコーラグビー部はテンポを上げて攻めたてる。しかし、ほぼ中央付近でノットロールアウェイの反則。近鉄は左22m付近に蹴り出すと、ラインアウトをキープ。できたラックの脇のギャップを10番がランで突きラインブレイク。右側をサポートしていた12番へつなぎ3分、右中間へトライ。コンバージョンは外れたが9対13と近鉄が逆転。重要な後半の入りを制した近鉄に流れがかたむく。

10分、近鉄はラインアウトモールで右サイドをゲイン。22mラインを超えたあたりでボールを左に出すとリコーラグビー部が止めにかかり、ゴールほぼ正面でラックに。そのサイドを4番が縦に鋭く突き中央にトライ。コンバージョンも決まり9対20と点差が開く。

14分にはリコーラグビー部がオーバーザトップのペナルティ。中央やや右22m付近からゴールを狙い成功。近鉄は3点を加え9対23とし、さらに点差を広げていく。

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 リコーラグビー部はCTBタマティ・エリソンに替えてロイ・キニキニラウを送り、流れを食い止めにかかる。

しかし近鉄の勢いは衰えない。17分に左サイドを自陣からランで攻め上がろうとしたWTB横山伸がボールをこぼすとこれを拾いカウンターアタック。裏のスペースをキックで突く。かろうじて追いついたディフェンスが自陣にグラウンディング。タッチダウンで逃れる。ここでLO山本健太に替わりカウヘンガ・桜エモシがピッチへ。

25分、ハーフウェイライン付近のラインアウトでボールを奪われるとキックで大きくゲインされ、さらに右22m付近で相手ボールのスクラムを与えた。そのサイドを相手10番が突破し右中間にトライ。コンバージョンも決まり9対30となる。26分にPR長江有祐に替えて伊藤雄大を投入。

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 残り10分を切っても、リコーラグビー部はあきらめず攻撃を続ける。32分、近鉄がオフサイドを続けて犯すとキックで前進。右サイドゴール間近の位置でラインアウトを得ると、ディフェンスで近鉄の選手がまたも飛び出しオフサイド。反応したカウヘンガがリスタートし突進、ゴール前のラックから素早くボールを出しつなぐと、キニキニラウがゴール右隅に向かって突破、片手でグラウンディングしてトライ。コンバージョンは外れたが14対30と点差を縮めた。

残り時間も攻めにかかるが、近鉄も冷静な試合運びで時間を上手く使い、隙を見せない。FL金栄釱らが闘志溢れるタックルで突破口を開こうと抗い続けたが、なかなかチャンスをつくりだせないままノーサイドの笛。リコーラグビー部は、トップリーグ開幕戦を14対30で落とした。

「前半から、エリアはとれていましたが、敵陣に入ってからミスがありました。ディフェンスでは、相手のアタックのプレッシャーに対し、受けに回ってしまった。起き上がってからディフェンスのラインをセットするのが遅れ、そこで外に展開されたのが今日のゲームで一番の反省点です」
試合後の記者会見でゲームキャプテンを務めたSO河野好光は話した。リロードの遅れからプレッシャーがかからず、相手にボールを自由に動かされてしまう状況が後半何度かあった。

「相手はミスマッチを狙ってきていたと思う。その対応には満足いっていません。次のゲームでは、外側からもっとコミュニケーションをとり、ディフェンスラインをうまくセットしていきたい」
WTB小松大祐も開幕戦の課題のひとつにディフェンスラインの統率を挙げる。選手自ら「今、すべきこと」を明確に浮かび上がらせている。

次戦は、9月10日(金)19:30からサントリーサンゴリアスと闘う。東京・秩父宮でのゲームまで、リコーラグビー部は「勝利のための準備」に集中する。

(文 ・ HP運営担当)

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