BlackRams NEWS

レポート

2011-2012 ワイルドカードトーナメント 対 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

ノックアウト方式、リコーはいかに闘うか

 日本選手権出場まであと1勝。昨シーズンのラストゲームと同じ状況にリコーブラックラムズは進んだ。結果の面でも成長を明らかなものとしてシーズンを終わるためには、必ずワイルドカードに勝利し、次のステージでのラグビーに触れておく必要があった。

 これまではボーナスポイント確保のために4つのトライにこだわった闘いを続けてきたが、ここからはノックアウト方式。形にこだわらず点数を積み重ねる闘いとなる。

「トライだけではない闘いとなりますよね」
 トップリーグ最終節のトヨタ自動車戦終了後、SH池田渉は戦い方の幅が広がり、経験や判断力が勝敗に響くポストシーズンのラグビーに勝ち抜く決意を語っていた。


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 12時、近鉄花園ラグビー場に試合開始の笛が鳴る。

 SO河野好光が左サイドにキックを蹴り込み試合が始まる。22mライン付近で神戸製鋼がキャッチ。逆サイドまでボールを回すが、パスが乱れWTBの選手が転がったボールを前方に蹴る。これがリコーの手に渡り、SO河野がボールを持って密集のギャップに身体をねじ込む。これに絡み、河野を倒したあとも手を離さなかった神戸製鋼5番にノットロールアウェイ。リコーは右中間30m付近からペナルティゴールを狙い、向かい風の中SO河野が成功。2分、3対0とリコーが先制した。

 試合が再開すると神戸製鋼が粘り強く攻める。リコーはよくディフェンスしたが、マイボールラインアウトを2度失い神戸製鋼の攻勢を断ち切れない。ゴール正面の位置でノットロールアウェイを犯すと、8分に神戸製鋼がペナルティゴールを決め、3対3の同点に追いつかれた。

 続く左サイドに飛んだキックオフボールを、神戸製鋼がキャッチできずノックオン。さらに神戸製鋼はスクラムで反則を犯す。11分、リコーは左サイド22mライン手前の位置からペナルティゴールを狙い、見事成功。6対3とする。

 神戸製鋼は再び攻勢。追い風を生かしたキックでリコー陣内に侵入。さらにラインアウトを奪うと、22mライン付近から展開しアタックをかける。

 だが14分、CTB山藤史也が右中間で猛烈なタックルを決めると、ボールがこぼれる。これを出足よく飛び出したWTB横山伸一がうまく拾い、相手のアタックラインの裏に抜け出る。一気に加速し独走すると、70m近くを走りきり左隅にトライを決めた。角度のあるコンバージョンは右にそれ、惜しくも外れる。

 20分、ボールをキープしてフェイズを重ねてくる神戸製鋼に対し、22mラインの内側の密集でターンオーバー。ブラインドサイドをFBタマティ・エリソンが突くという場面があったが、わずかにタッチラインを踏んだ。


神戸製鋼が主導権を奪い、2トライ1ペナルティゴール

 ボールをキープし、堅実なアタックをみせる神戸製鋼に対し、隙をつきうまく得点につなげるリコーという構図で前半序盤は進む。

 20分を過ぎ、22mラインの内側のラインアウトから神戸製鋼がモールでトライを狙う。リコーも必死に守るが、集中力を維持ししつこくフォワード戦をしかけた神戸製鋼は24分、左隅に8番がトライ。コンバージョンも決めて7点追加。10対11と点差を詰めた。

 ボールキープを重視した神戸製鋼に対し、あまりアタックの機会をつくれないリコーだったが、28分、ハーフウェイライン付近で神戸製鋼にオフサイド。タッチキックを蹴り、22mライン付近のラインアウトのチャンスをつくる。

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 しかし、手前に走り込んだSH池田にパスするサインプレーを見せるものノックオン。神戸製鋼ボールのスクラムとなりチャンスは潰えた。

 神戸製鋼はこのボールを大切にキープして攻め、再びリコー陣内に侵入する。ボールを回し、密集の近場のギャップに繰り返し潜り込んでいく泥臭いアタックを見せ、じりじりゲインしていくと、13番が縦に抜ける。最後は10番へのパスでディフェンダーを交わしトライ。コンバージョンは外れたが11対15と神戸製鋼が逆転した。

 リコーはキックオフ後のアタック以外は、ほぼ自陣でのプレーとなる苦しい展開が続く。35分にはキックオフ後の相手のハンドリングミスで、神戸製鋼陣内でのスクラムを得たが、最初のフェイズでターンオーバーされると、追い風を生かしたキックで再び自陣に押し戻された。

 40分、自陣でのディフェンスでリコーにオフサイド。ほぼ正面からペナルティゴールを決められ、11対18となり前半は終わった。


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