BlackRams NEWS

レポート

2011-2012 トップリーグ 第5節 対 NECグリーンロケッツ

いよいよ、昨シーズントップリーグ上位勢との対戦がスタート

 昨シーズン、僅かな差で順位を競った相手との対戦が続いた序盤戦は、チームとしての熟成を図りつつ、「落とせない」プレッシャーとも闘わねばならない難しさがあった。そうしたチームとの闘いを3勝1敗で切り抜けたリコーブラックラムズは、今節からは成績で、リコーより上位だったチームとの闘いがスタートした。

 すべてを出し切り、ぶつかっていくだけ――そんな挑戦者の姿勢へと切り替えることができるか。ポイントはそこにあった。昨シーズンはトップリーグ、日本選手権出場を争うワイルドカードトーナメントで2敗、この春もオープン戦で敗れているNECグリーンロケッツ(NEC)は、"切り替え"には最高の相手だった。


photo

 強い雨が降る秩父宮ラグビー場。12時に、試合開始のホイッスルが響き渡った。

 最初にチャンスをつくったのはリコー。開始3分、リコー陣内のスクラムでNECがコラプシング。ペナルティキックは、SO河野好光がまっすぐ敵陣深く22mライン付近へ蹴り込んだ。ボールはNECの手をかすめグランウンドに落ち、落下地点に駆け込んだリコーがマイボールに。22mラインの内側でフォワードが激しく攻めたてる。雨にボールが濡れた状況を考慮し、パスは最低限に抑え密集の近場を攻める。中央付近のラックからSH神尾卓志が真後ろに出し、プレッシャーのかからない、いいポジションにつけたSO河野へ。5分、河野はドロップゴールを狙うが、ヒットせずボールは密集の間をゴロで抜けNECのバックスが拾う。

 蹴り返したキックをWTB長谷川元氣がNEC陣内10mライン付近でキャッチし、再びリコーがアタック。FB小吹祐介は左中間からグラバーキック。ライン裏へボールを転がそうとしたが、これが不運にも相手の足に当たり跳ね返ったボールをNECがセーブしてターンオーバー。さらにこの処理でオフサイドがあったとして、NECがペナルティキックをタッチラインの外へ蹴り出し、リコー陣内まで一気に攻め込む。しかし、ラインアウトから得意とするモールを組んできたNECに対し、リコーは鋭く押し返し前進を阻んだ。やむなくボールを持ち出した8番をタッチライン外へ押し出す。明確な意志を感じさせるディフェンスのプレーだった。

 その後、右中間自陣10mライン付近のスクラムでリコーがペナルティ。キックでゲインするとラインアウトからNECが再びアタック。一度はボールを獲ったが直後にハンドリングミスが出て、22mライン付近でNECにスクラムを与える。これを起点にNECはアタックを仕掛ける。ここでもモールを組み、リコーはLOマイケル・ブロードハースト、NO.8ジェームス・ハスケルらが押し返した。
 集中力を感じるディフェンスだったがオフサイド。正面の位置でNECにペナルティキックのチャンス。16分、これを落ち着いて10番が決め、0対3とNECがリードする。

 その後は、互いにキックを蹴り前進を狙う。18分、リコーはNEC陣内のマイボールラインアウトを奪われアタックを受け、相手10番がキックを蹴ろうとしたところにSO河野が詰め寄る。ボールは、ディフェンスラインを押し上げていたLO山本健太のところに。リコーはチャージに成功する。

 しかし、NEC陣内10mライン付近のスクラムでリコーに反則。フリーキックを与えられるとNECは密集のオープンサイドを8番が突進。リコーはこれを止め、すぐさまジャッカルに成功。ボールをSO河野に回すと左中間からグラバーキック。しかしNECディフェンダーの足に当たり、跳ね返ったボールが外側から走り込んできた14番の手に。スピードに乗った14番はスピードに乗ってギャップを抜け一気にゲイン。22mラインの手前で小さくパントを蹴り、ライン裏に転がすが、これを拾いにいったFB小吹は、なんとかセーブするも勢い余って濡れた芝生を滑りタッチラインの外へ。ゴール前のNECのラインアウトとなってしまう。

 リコーはラインアウトでは競らず、モールを警戒する。一瞬グッと押したが、しっかり組み上がったNECのモールは一気にドライブ。21分、ゴールラインを越えるとモール最後尾についた8番が飛び込みトライ。コンバージョンも決まって0対10。


フォワードの成長「モールトライ」

 リコーは自陣に攻め込まれるが、安定感あるディフェンスで相手反則を誘い反撃に転じる。タッチキックを蹴りNEC陣内でラインアウトを得ると、HO滝澤佳之が目の前に立つFL覺來弦にパス。覺來がすぐさま戻し滝澤が一気にゲイン、22mライン内に入りアタックを繰り返す。フェイズを重ねるが、NECのディフェンスラインが整いボールが出にくくなったところで、ほぼ正面の位置でNECがノットロールアウェイ。28分、リコーはショットを選択し、SO河野がゴールに成功。3対10とした。

photo

 33分、リコーはラインアウトのミスで与えたスクラムからのアタックで、ノットロールアウェイ。ミスと反則が続いた局面を突き、正面、距離40m以上の位置からNECはゴールを狙い成功。3対13と再び10点差に広げられた。

 その直後、NEC陣内右中間10mライン付近で相手にハンドリングミス。こぼれたボールを、CTBタマティ・エリソンが拾いそばにいたHO滝澤にパス。滝澤はこれをキック。ボールは右タッチライン際に転がり、ゴールライン間際で止まる。これをNEC9番が拾うが、WTB小松大祐、FB小吹が詰めると自らタッチラインの外へボールを出す。

 ゴール前ラインアウトのチャンスを、円陣を組み気合いを入れ臨んだフォワードがものにする。35分、LOブロードハーストに合わせるとモールを組み前進。そのまま右中間を押し、インゴールエリアになだれこむとFL覺來がグラウンディングしトライ。今シーズン初となるモールトライに、押し切ったHO滝澤が大きくガッツポーズ。コンバージョンは外れたが8対13と点差を縮めた。前半はこのまま終了。


ピックアップ