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レポート

2011-2012 網走合宿 対 NTTドコモレッドハリケーンズ

「コミュニケーション。コールをしっかりしよう」
「キックオフなら、誰が行くのか、リフトするのかしないのか」
「わかっていると決めつけず、口に出して……」
 ハーフタイム、戻ってきたメンバーは口々に後半の修正点を口にする。自分たちのラグビーが冷静に見えていなければ出てこないだろう言葉が交わされていた。

 後半はPR伊藤雄大を高橋英明に、FL覺來弦を相亮太に、CTB金澤良を小浜和己に、SH池田渉を神尾卓志に替えて臨んだ。

 開始直後の1分、自陣で反則を犯したリコーはタッチキックを蹴られ、ゴール前ラインアウトのピンチを招く。しっかりとモールをつくったNTTドコモは右中間を押しインゴールエリアに到達しトライ。コンバージョンも決まり、38対21とする。

 しかしこの試合、リコーはすぐに獲り返す。4分、WTB小吹の蹴ったキックオフボールの争奪でNTTドコモに反則。タッチキックを蹴りゴール前ラインアウトのチャンスを得ると、今度はリコーがモールで押す。インゴールエリアンに達すると最後尾でボールをキープしていたLOカウヘンガがトライを決める。コンバージョンは外れたがフォワードの活躍で5点を獲り返し43対21とした。


連続ポイントを許さないリコー

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 その後、リコーは10分にHO滝澤を森雄基に、LO馬渕武史を生沼和裕に、NO.8マイケル・ブロードハーストをロッキー・ハビリに交代。15分にはPR長江有祐を柴田和宏に、FL金栄釱を柳川大樹、WTBキニキニラウを長谷川元氣に交代。前日のBチームの試合(釜石SW戦)でもポテンシャルを見せていた面々にもチャンスが与えられていた。しかしこの交代直後にFB河野が足を痛め、替わって小吹がFBに。キニキニラウがWTBとしてグラウンドに戻った。

 しばらくNTTドコモ陣内でプレーを続けチャンスをつくったが、トライは奪えずに時間が過ぎていく。21分過ぎ、NTTドコモがワイドにボールをつなぎ攻め、リコーは守勢に回り、左隅にトライを許す。コンバージョンも決まり43対28。

 ここでも連続ポイントは許さず、リコーはすぐさま反撃。24分、左中間のスクラムから展開し右サイドを突き、ゴールライン手前でラックをつくる。その後ろから走り込んだLOカウヘンガが、ボールを拾うとラックのブラインドサイドのわずかなスペースに鋭く飛び込み華麗なトライ。コンバージョンは外れたが50対28とした。さらに26分にはCTB山藤の突破からつなぎ、NTTドコモ陣内10mライン付近で抜け出したWTBキニキニラウが独走し正面にトライを決める。コンバージョンも成功、さらに7点を追加して57対28に。その後はNTTドコモの攻撃を受けたが、集中力を保って守り切りトライを許さずノーサイドのホイッスル。

 合宿での全6試合に勝利し、締めに相応しい結果を創り出した。選手、スタッフの表情から、これまでやってきたことへの手応えと、さらに高みを目指す決意が感じ取れた。


「ベーシックな部分はすでによくできあがっている」
アドバイザー:スティーブン・ラーカム

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 今回の合宿には、今季からアドバイザーに就いたスティーブン・ラーカムがフルで参加した。約半年ぶりに自らの目で、リコーブラックラムズの成長を感じたという。
「フォワードの選手の身体は大きくなりましたね。トレーニングでのアティテュードもすごくよくなっている。試合では『いいプレーをしたい』という意志を強く感じる。過去3年間にこのチームが遂げてきた成長を考えれば、今シーズンのトップリーグ『トップ4』という目標達成だって可能でしょう。
 開幕まであと2ヵ月。ベーシックな部分は既によくできていて、ゲームプランも優れたものです。これからそれを変える必要はなく、細かい部分を少し洗練させていくことが大切です。「フィールドのこのエリアではこんなプレーをしよう」といったものですね。それを得るためには2ヵ月あれば十分です。リコーブラックラムズはすでに良い状態にあります」

 レオン・ホールデンヘッドコーチも、合宿を評価する。
「最初の1週間でシステムについての理解深め、次の1週間でより多くの試合に勝つという目標は達成できた。さらに、大きなケガ人を出さずに終えられたのも素晴らしいことです。これはスプリングシーズンに身体を鍛えることに集中してきた成果です。成果のある合宿ができたという経験は、チームにとって自信を持ってシーズンに臨めることにつながります。
photo これからの8週間は、フィットネス、コンディショニングに捧げます。トップリーグの開幕日を考えると、今ぐらいから始めるのが最適のタイミングだと思っています。イメージとしては、「完成した自動車に、ガソリンを注ぐ段階」にきていると思っています。
 これから加わる選手としてCTBマア・ノヌー、FLジェームス・ハスケルの2選手がいます。彼らが良い状態のチームに如何にフィットするかについても考え続けています。
 合宿で各選手のポジションにバリエーションを持たせていたのは、さまざまなケースに対応できるようにという意味も一部にあります。また、彼ら2人に対しては、リコーのラグビーに少しでもはやくなじめるよう、我々がどんなラグビーを目指し、どのようなプレーをしているかについての情報は、随時伝えています。
 ハスケルについては、かつてコーチした経験がありますが、彼のスタイルは今のリコーのラグビーに対応できるものだと思います。ノヌーも、僕らのやってきたことやチームメイトを尊重する人物なので、うまく入ってこられると思いますよ」


「合宿でやろうとしていることが明確だった」(SH池田渉)という声も聞こえてきたように、今回の合宿は、選手がラグビーに集中できる環境をうまくつくれていたように映った。山品監督は就任直後に「満たす」という言葉をキーワードとして挙げていたが、合宿では、この言葉に通ずる取り組みが多く見られた。丁寧なリカバリー指導や、要点が絞られたミーティング、現地に入ってから試合を追加で組んだこともアピールの機会を渇望する選手の気持ちを満たした。"納得して""前向きに"ラグビーを取り組もうというチームの空気が、勝ちにつながり、そして大きなケガ人を生まなかったという結果につながった。

「結束」「競争」「理解」――目標を達成した網走夏合宿。新たな自信を携え、リコーラグビー部は開幕に向け心身ともに最終ステージに入った。


(文 ・ HP運営担当)


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