BlackRams NEWS

レポート

2011-2012 網走合宿 対 NTTドコモレッドハリケーンズ

合宿のテーマは「結束」「競争」「理解」

photo

 今年の網走合宿は8月15日から29日までの15日間に及んだ。ラグビーW杯開催にともないトップリーグの開幕が10月末であることから例年よりも開始は遅く、期間は長かった。前半はトレーニングを中心に、後半は試合に集中した。15日間の間に組まれた試合は6試合。

 21日  三菱重工ダイナボアーズ
  〃   パナソニックワイルドナイツ
 24日  同志社大学
 25日  ホンダヒート
 27日  釜石シーウェイブス
 28日  NTTドコモレッドハリケーンズ

 合宿前半は春からつくりあげてきた基礎をベースに、攻撃や守備のシステム構築。後半は試合での経験を積むと同時に、トレーニングで酷使した身体を冷やし回復させるアイスバスの利用、リカバリードリンクやサプリメントの的確な摂取をすすめ、選手たちは連戦の中でもコンディションを保つ経験を積んだ。

 今シーズンのトップリーグは、例年ならある1ヵ月の休止期間(ウインドウマンス)なしに15週間で13試合の連戦が続く。タイトなシーズンを乗り切るために、選手全員のコンディショニングを意識することに重点を置いた合宿となった。

 最終戦を残し、5試合を闘い終えた山品博嗣監督は手応えを話す。
photo「今回の合宿のテーマは『結束』『競争』『理解』。合宿では、チームワークを築きながら、競争も促しました。チームを2つに分けて闘ってきましたが、選手には毎試合がセレクションだと伝えています。試合の順番がB→A、B→Aの順なので、Bの試合でいいプレーを見せた選手はトップリーグのチームが相手のAの試合でプレーするチャンスを与えました。全員にアピールの機会を与え、そこで成果を挙げればトップリーグの試合に出場するチャンスがあるという意識をもってもらいました。
 また、アタック/ディフェンスのシステムなど、今年のリコーがどんなラグビーをするのかという部分に対する理解も深まったと思います。試合内容は春とは、あきらかに違うんです。自分たちの目指してきたラグビーが“機能”しはじめていると思います」

 リコーブラックラムズ(リコーラグビ―部)の合宿最終戦は、今シーズンよりトップリーグに昇格を果たしたNTTドコモレッドハリケーンズ。来年1月22日、勝負どころであろうトップリーグ終盤第11節で闘う相手と、合宿の成果をすべて出し切る思いでぶつかった。


前半20分で4連続トライ

 午後2時、湿度は低いが夏の強い日差しの網走トレーニングフィールド。試合開始のホイッスルが響き渡る。開始直前、キャプテンHO滝澤佳之、FL金栄釱らを中心に声をかけあったリコーのメンバーのテンションは高い。合宿最終盤でも疲れは感じられず、集中力をもって試合に入った。

 CTB金澤良によるキックオフのブレイクダウンでボールを確保し、22m陣内でアタック。いきなりのチャンスを迎える。NTTドコモもキックで勢いを削ぎにかかるが、リコーはフォワード、バックスともに集中力が高く、鋭い反応を繰り返し攻撃のチャンスを狙っていく。

photo

 6分、左サイドハーフウェイライン付近のラインアウトから展開。SOタマティ・エリソンからグラウンド中央付近でボールを受けたFB河野好光がギャップを鋭く突き、右中間を抜ける。10mラインを越えた辺りで外側をフォローしていたWTBロイ・キニキニラウにパス、そのまま走りきり右中間にトライ。コンバージョンもFB河野が決め、7対0とリコーが先制。

 さらに9分、自陣10mライン付近からLOカウヘンガ桜エモシが相手を引きずりながら突破。フォローしていたWTBキニキニラウがボールを受けると鋭く抜け出し、再び右サイドを抜けてトライ。コンバージョンも成功し14対0とリコーは点差を拡げた。

 12分には、CTB山藤史也の突破でNTTドコモ陣内に侵入すると、NTTドコモが中央のラックでノットロールアウェイ。FB河野がタッチ(左サイド)に蹴り出すと、ラインアウトから展開。ゴール右でラックをつくり、繰り返しサイドを突いてジリジリ前進。最後はLOカウヘンガがインゴールエリアに飛び込んでトライ。コンバージョンも決まり7点を追加、21対0とした。

 ここでNTTドコモが反撃。リコーは自陣でノックオンを犯し、NTTドコモはスクラムサイドからアタックのディフェンスにまわる。ゲインラインを前進させずによく守っていたが、リコーはノットロールアウェイの反則を取られた。NTTドコモはタッチに蹴り出し(右サイド)、ラインアウトからモールでトライを狙う。ゴールライン間際の攻防が続いたが、NTTドコモにオブストラクションの反則。リコーはタッチに蹴り出しピンチを逃れた。

 リコーはその後攻勢に転じ、自陣10mライン付近(左サイド)からのマイボールラインアウトをキープする。SOエリソンが自ら走り切り、ギャップを突いてラインブレイク。NTTドコモ陣内に侵入すると10mラインを過ぎた辺りで右サイドを走っていたWTBキニキニラウにパス。キニキニラウはそのまま走り抜いて18分、右隅にまたもトライ。角度のあるコンバージョンは外れたが、リコーはピンチ直後のチャンスを得点につなげ26対0とリードをさらに拡げた。


キャプテン滝澤がチームを引き締める

「点差は関係ない。リコーのラグビー!」。序盤の勢いがそのまま点差となる理想的な展開の中で、キャプテン滝澤が集中力の維持を促す。

photo

 その後、互いにキック中心のフェーズが続き、リコーもFB河野らがライン裏へのキックなどを蹴り、トライを狙っていく。

 次のチャンスは相手のミスから。NTTドコモ陣内10mライン付近(右サイド)のラインアウトで、NTTドコモが反則。リコーは右中間でスクラムを得ると、SH池田渉がブラインドサイドを突き、22mライン付近までゲインする。24分、これをフォローしていたFL覺來がボールを受けると右サイドタッチライン際を走り右隅にトライ。コンバージョンも決まり33対0と大きくリードを拡げた。

 直後の27分、キックオフボールを獲ったNTTドコモはリコーディフェンスラインのギャップを縦に抜け、一気にゲイン。ゴール前の攻防に持ち込む。右中間のラックから繰り返しアタックをしかけついにトライ。コンバージョンも決まり33対7とする。

 30分、今度はリコーがキックオフボールをキープ。ゴール前でボールをまわしてアタックをしかける。右サイドで攻撃を繰り返し、やや相手ディフェンスが偏ったのをみると、すかさず逆サイドへ展開。WTB小吹祐介が左サイドを抜けてトライ。コンバージョンは外れたが38対7と再び点差を広げる。その後36分に自陣相手ボールラインアウトからギャップを突かれ、中央にトライを許したが(コンバージョン成功)、38対14とリードを保ち試合を折り返した。


ピックアップ