BlackRams NEWS

レポート

2010-2011 ワイルドカードトーナメント 2回戦 対 NECグリーンロケッツ

風景となった「チームファースト」

「全部ターンオーバーするぞ!」。

 ディフェンス役のメンバーが大きな声を出す。ワイルドカードトーナメント2回戦、NECグリーンロケッツ(NEC)戦に向けたスターティングメンバーによるアタックのトレーニングを、チームがひとつになって盛り上げていく。

「シーズン中もチーム全体として戦術理解のレベルは高まった。それはホワイトチームのメンバーがブラックチームとの練習を通じて、チームがやろうとしていることを理解しようと努力したからです」(ランス・ヘイワードヘッドスキルコーチ)

 故障者が出て急遽出場することになった選手が、すぐチームにフィットし、チームのパフォーマンスを落とさず闘い続けられていることは、今季のリコーブラックラムズ(リコーラグビー部)躍進の大きな理由だ。それを支えているホワイトチームの積極性は、シーズン終盤を迎えても、なお高く維持されている。

 日本選手権出場という新たな目標を達成すべく、チームは同じ方向を向く。「チームファースト」のスローガンは言葉から風景へと変わっている。


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 激戦のトップリーグ最終節から2週間ぶりの大阪・近鉄花園ラグビー場。12時、闘いが始まった。

 先制したのはNEC。2分、リコー陣内左10mラインを越えたあたりのラインアウトから、バックスに展開。10番から13番へつなぎ、CTBロイ・キニキニラウの前でタイミングをずらす小さなパスを入れ12番へ。キニキニラウとWTB小松大祐との間を突破。右中間をゴールに向かって走りそのままトライ。インゴールエリアで12番の選手が雄叫びを挙げ気持ちをあらわにする。互いにこの試合に懸けるものは大きい。コンバージョンも決まって0対7。

 7分、リコーは相手の反則を突く。ラックでのオフサイドと、ラインアウトで跳んだFL覺來 弦に空中でつかみかかる反則のペナルティ2つを得て、タッチキックを蹴りゴール前まで前進。左サイドのラインアウトのチャンスを迎える。

 ラインアウトをキープし、左中間をモールで押す。NECも押し返すが、最後尾でボールをキープしたLOカウヘンガ桜エモシがモールの右サイドを突く。ゴールライン目前でつかまるがマイボールをキープし、SH池田 渉がすかさずオープンサイドに展開、SO河野好光が空いた外のスペースへロングパス。バウンドしたボールに、FB小吹祐介がタイミングを合わせ走り込みボールをキャッチすると大外を走るWTB星野へつなぎ右隅にトライ。カウヘンガの突破をサポートしたリコーのフォワードへの対応にバックスを使ったNECディフェンスをうまく破る。コンバージョンは外れたが5対7と点差を縮めた。


SH池田の好判断でトライ連取

 次のトライもリコーが奪う。14分、NECのノットリリースザボールで得たペナルティキックで敵陣に侵入。右サイドのラインアウトからアタックを仕掛け、WTB星野が狭いギャップを縫いゲイン。22mラインまで前進する。

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 リコーはさらにマイボールをキープ。グラウンドを大きく使いボールを動かしながらアタックを繰り返す。右中間でボールを持ったCTBキニキニラウがタックラーをひきずりながら、後ろから走り込んだSO河野にオフロードパス。これが通り河野はゲインラインを突破。右サイドを走る。右隅ゴール目前でつかまったがNECにオフサイドの反則。

 SH池田がタップキックを蹴り素早くリスタート、フォワードがアタックを仕掛ける。右中間にラックができるが、NECに再び反則、ノットロールアウェイ。

 リコーはタッチラインの外に蹴り出し、ラインアウトからアタック。レフェリーがプレーに巻き込まれ右中間のスクラムで再開。SH池田は自らショートサイドに持ち出すと右サイドに走り込んできたWTB星野にパス。相手11番との1対1をステップでかわし、寄せてきたフォワードのタックルをかいくぐりインゴールエリアに手を伸ばしグラウンディング。コンバージョンも決まり18分、リコーは12対7と逆転に成功する。

 23分、ハーフウェイライン付近のスクラムからNECがバックスでアタック。リコー陣内5m付近でタックルを受け、ヒザをついた10番がボールを放さずノットリリースザボール。ここでSH池田がまたも素早くリスタート。右中間から右サイドへ角度をつけて走る。1つタックルをかわすと、10mライン付近で内側にサポートしていたSO河野にパス。河野は一気に加速しディフェンスを振り切り、そのまま駆け抜け右中間にトライ。コンバージョンも決め19対7とリードを広げた。

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 26分にはFL覺來のチャージでこぼれた相手ボールをLOカウヘンガが拾って突破、31分にはWTB星野がカウンターを見せ、相手をひきずりながら大きくゲインするなどチャンスをつくったが、一進一退が続く。

 34分、リコーはラインアウトから展開したボールをこぼし、ターンオーバーされる。リコー陣内にNECがなだれ込み、右中間22mラインに到達。ここでリコーがノットロールアウェイの反則。NECは右サイドのタッチライン外へボールを蹴り出し、ゴール前ラインアウトを得る。

 36分、NECはラインアウトからモールをつくって右中間を押し込む。リコーも対応するが勢いは止まらずゴールラインを突破されトライ。コンバージョンは外れたが19対12とNECが迫る。

 しかし直後のキックオフボールを巡るプレーでNECがオブストラクション。右中間22mライン付近でペナルティキックを得たリコーは、ショットを選択。SO河野がこれを成功させて3点を追加。22対12として前半を終えた。




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