BlackRams NEWS

レポート

2010-2011 トップリーグ 第13節 対 ヤマハ発動機ジュビロ

「自分たちが信じるもの」のために――

photo

 トップリーグ設立後としてはチーム最多となる5勝と勝ち点27を積み重ね、2010-11シーズンのトップリーグ最終(第13)節を迎えたリコーブラックラムズ(リコーラグビー部)。ヤマハ発動機ジュビロ(ヤマハ)とのゲームは、日本選手権への出場権を争うワイルドカードトーナメントに進めるかどうかを懸けた大一番となった。

 試合前、トッド・ローデン監督兼ヘッドコーチは選手にこういった意味の言葉を伝えたそうだ。
「人生には、自分たちが信じるもののために闘わなければならない時が必ずある」
 自分たちのラグビーの誇りをかけて闘い、そして必ず勝たなければいけない――そんな覚悟を選手たちに求めたのだ。

 選手たちは、グラウンドで、スタンドで、それに応えてみせた。


 冬晴れの青空。風下にリコー、風上にヤマハ。12時、近鉄花園ラグビー場にSO河野好光のキックが放たれ30人の選手が動きだす。冷たく澄んだ空気が熱を帯びたように感じる。

photo

 最初に攻勢をかけたのはリコー。1分、右タッチライン際をWTB星野将利が大きくゲインし22mラインを超える。捕まるが、ここでボールを素早く逆サイドオープンに展開。SO河野、CTBタマティ・エリソン、FB横山伸、WTB小松大祐と速く長いパスをつないで左サイドを突く。ゴール間際で小松が捕まりタッチラインの外へ押し出される。

 ラインアウトのボールをキープしたヤマハはタッチキックで陣地を戻す。ヤマハ陣内10mライン付近まで地域を戻すが、キャッチしたWTB小松がクイックスローでボールを入れアタックを仕掛ける。右中間をFB横山伸が縦に突いていく。密集からSH池田 渉が出したボールを、SO河野がライン裏右隅に向かいグラバーキック。CTBエリソンがこれをチェイスし、ゴールライン手前でボールを拾った相手にプレッシャーをかけると、短いタッチキックに逃れ右サイドゴール前ラインアウトのチャンスをリコーが得る。

 ラインアウトからモールを押し込みトライを狙う。じりじり押しゴールライン上まで前進。モールが崩れラックになるとFLマイケル・ブロードハーストがブラインドサイドに飛び込んで最初のトライを奪う。バックスの切れ味でゲイン、河野のキック、フォワードの力、3つがうまく組み合わさった攻撃で2分、リコーが5対0と先制する。コンバージョンは外れた。

 6分、左中間ハーフウェイライン付近でWTB小松がヤマハ8番にリフトして落とされペナルティを得る。8番には10分の一時的退場処分が科される。河野がタッチキックを蹴りヤマハ陣内22mライン付近までゲイン。ラインアウトからバックスへ展開、右サイドゴール前に接点ができ、その攻防でヤマハがオフサイド。もう一度、リコーは右サイドに蹴り出しラインアウトに。

 このラインアウトボールをしっかりキープし再度モールでインゴールに押し込む。この試合、初の先発出場を果たしたHO森 雄基が9分、モールの最後尾でしっかりボールをキープしゴールライン上に達すると潜り込むようにしてグラウンディングしトップリーグ初トライ。コンバージョンは外れたが、10対0とリコーがリードを広げる。


全開でアタック繰り返し、怒濤のトライラッシュ

 13分、リコー陣内でのディフェンスでヤマハがオフサイド。FB横山伸がボールを素早く持ち出しゲイン、10mライン付近からライン裏左隅に向かってグラバーキック。ヤマハ陣内22mラインで14番が拾うが、しっかり組織ディフェンスでラインをあげて来ていた横山伸、WTB小松、CTBエリソンが取り囲みラックに。ヤマハはボールを出しタッチキックを蹴るが、陣形を整えていたリコーはクイックスローからカウンターアタック。右サイドを抜けたFB横山伸が22mライン付近までゲインして展開。右中間から河野がライン裏へグラバーキック。これにWTB星野、FL覺來 弦が反応。ボールを拾い上げた選手に対し2人がタックルを仕掛け星野がジャッカルに成功。右中間にできたポイントからSH池田が順目に展開するが、CTBエリソンが内から外に走り込んだ小松にパス。アングルを変えディフェンスラインを突破した小松が中央へトライ。コンバージョンも決まり17対0。テンポのいい攻撃を繰り返すリコーが3連続トライで試合のペースをつかんだ。

photo

 さらに17分、FL覺來、ブロードハーストの縦の突破でゲイン。細かく確実にボールをつなぎながらゴールに迫ると、中央付近にできたディフェンスラインのギャップの目前でパスを受けた川上力也が突破しトライ。コンバージョンも決まり24対0。さらに20分には右中間22mライン付近からCCTBエリソンが大外を走っていたHO森にロングパス。これをキャッチした森が縦に走りゴールに迫る。ラックとなるがサイドをブロードハーストが突いて右中間にトライ。

 24分にはヤマハ陣内右サイド10mライン付近に飛んだボールを相手15番がこぼすと、それをWTB星野が奪いターンオーバー。右中間からSH池田から中央付近を走っていたCTBキニキニラウに長いパスが通ると、外に向かって走りディフェンダーを次々とかわし、正面にトライ。2トライ2ゴールで14点を加え、瞬く間に38対0とリードを広げた。

 ヤマハもリコーのアタックに対応しだして前半終盤は主導権を握る。27分と38分に2つのトライを奪い14点を返し、前半は38対14で終了した。



ピックアップ