BlackRams NEWS

レポート

2009-2010 プレシーズンマッチ 対 クボタスピアーズ

 横山伸一は前方を見据え、足踏みを繰り返している。

 ホイッスル。SOスティーブン・ラーカムが助走し、キックする。その刹那、横山は視界から消える――。試合が始まった。


 リコーブラックラムズ(リコーラグビー部)のトップリーグ(TL)開幕前最後のトライアルマッチは、クボタスピアーズ戦。昨季はディフェンス力を発揮してTLを闘い抜き6位となった強豪相手に挑む。「仮想開幕戦」である。

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 網走の夏合宿が終わって、約2週間。リコーラグビー部はペースを落とさずトレーニングを積んでいた。

「高めてきたフィットネスやスキルを、いかに試合で出し切るか。実行力を高めることをテーマにタフにやってきました。それから、誰が出ても同じレベルの闘い方ができるように、様々な選手の組み合わせのテストも。これは、合宿を含めた7月末から開幕戦までの6週間をかけて進めていることですが。まあ、うまく進んでいますよ」と、トッド・ローデンヘッドコーチ(HC)は言う。

 TLに向けた最終調整の日々については、選手からも「ブラックチームとホワイトチームが混ざりあっていて、一体感がある。どんな事態にも対応できるよう、チームの誰もが準備している」という声が聞こえてきており、リコーラグビー部は層の厚さを備えつつある。ここ数試合の結果を見ても、それは感じ取れることだろう。


 試合開始直後から、リコーラグビー部がペースをつかむ。1本のキック、1本のパスのどれも一つひとつが丁寧であり、「落ち着いてワンプレーを正確にこなそう」(SH湯淺直孝)という意識がうかがえる攻撃を展開した。

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 最初のトライは7分、リコーラグビー部が獲る。相手ボールのラインアウトを奪って、中央センターライン付近でラックをつくる。そのサイドを突いて相手陣内へ突き進む。ディフェンスに捕まるが、後続の選手が素早いサポートを見せてボールをキープ。さらにアタックを繰り返して中央を前進すると、22mライン付近でFL川上力也が抜け出す。ゴールへ一直線に走りトライを決めた。FB津田翔太によるコンバージョンも決まって7対0。

 勢いに乗ったリコーラグビー部はしばらく敵陣でプレー。SH湯淺の冷静な球出し、SOラーカムの変幻自在なパスで相手を翻弄する場面が続く。16分、ゴール前中央付近から、ラーカムは右サイドに駆け込むWTB斉藤敦へキックパス。惜しくも通らなかったが、クリエイティブなプレーに観客は沸いた。

 攻勢が15分ほど続き、次のトライが生まれた。22分、ゴール前左サイドのラインアウトからボールをつなぎ、WTB斉藤がディフェンスの整いきっていない右サイドを破ってトライ。コンバージョンは外れて12対0。

 さらに27分には、ゴール前で相手のキックをFW陣がチャージ。ボールを奪うと、PR田村和也がゴール左へトライを決めた。コンバージョンは外れ17対0。そのまま30分ハーフの前半が終了した。



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