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レポート

2009-2010 網走合宿総括レポート

「網走ですか? とても気に入っていますよ。でも、最近少し暑いですね。どうなっているのかな? ブラックのジャージだと(熱を吸収するから)大変です(笑)」

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 恒例の夏合宿を北海道・網走市で行なうリコーブラックラムズ(リコーラグビー部)を率いるトッド・ローデンヘッドコーチ(HC)は、笑顔で話した。合宿も終盤を迎えた11日のことである。困難にあっても、そうでなくとも、明るく前向きな言葉を発するローデンHCではあるが、この日はいっそうフランクだ。チームの充実を感じているのだろうか。

「かなりハードなトレーニングを課しました。去年よりもきついと思うんですが、選手のフィットネスレベルは上がっており、耐えられるようになっています。みんなポジティブにこなしていますよ」

 合宿は順調に進んだようである。


 8月1日〜12日まで、延べ12日間の夏合宿は2部構成で行なわれた。1日から5日までがトレーニング、5日から12日はゲームにフォーカスした練習が中心となった。

「正直きつかったです」
「高校のときの夏合宿を思い出しました」
「練習して、戻って食事して、すぐ出発。ラグビーしてるなあって」

 選手からそんな声が多く聞こえてきたのが前半のトレーニング中心の期間。なかでも早朝、午前、午後と3度練習するいわゆる「3部練」が実施された日は、なかなか過酷だったようだ。

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 早朝の練習は7時から。だが、グラウンドのある網走トレーニングフィールドまでは徒歩で移動する。宿舎からは40分から50分を要するため、出発は朝6時。当然起床は5時台となる。そこで1時間ほど練習し、宿舎へ戻って朝食。10時にはグラウンドに舞い戻り、再び練習。昼食の後は、15時から午後の練習が始まり17時過ぎまで続く。宿舎に戻ると、夕食後にはミーティングが待っている。まさに"朝から晩まで""ラグビー漬け"である。

 1日に到着、2、3日がこの「3部練」、4日が早朝練習を除いた「2部練」、5日は再び「3部練」。6日がオフ、7日は翌日の試合に備えてやや軽めだったというが、合宿の序盤、選手は相当にタフさを求められた。

 また、この期間には韓国延世大学、昨季トップリーグ(TL)8位のトヨタ自動車ヴェルブリッツとの合同練習も行なわれた。

「でも、疲れてても、やれるチームになってきましたよね」
 と、クラブキャプテンのWTB小吹祐介。春からのトレーニングで鍛え上げたフィットネス、それをベースに芽生えつつある選手個々の自信が、厳しい練習が続いても好ましい"Attitude"を保ち、チームにネガティブな空気が生まれる気配はなかったという。

 確かに、前述した選手たちの感想には必ず、「でも、充実してました」という言葉と、満足感溢れる頼もしい表情がセットになっていた。


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 8日は15時から、コカ・コーラウエストレッドスパークスとの練習試合が行なわれた。約1ヵ月ぶりとなる試合にリコーラグビー部は12対21で敗れ苦汁を飲んだ。チームのリーダーたちはこう振り返る。

「自分たちのペースで試合をコントロールできず、その状況をうまく修正できなかった」(LO田沼広之)
「試合への気持ちの持っていきかたに失敗していたと思う」(WTB小吹)
「ゲームから離れていた影響が大きい」(SH池田渉)

 久々であり、またトレーニング中心の合宿前半を終えたばかりの試合。コンディション的には難しい条件とはいえ、今季TLで競い合う相手とのゲームでの敗戦は痛かった。しかし、この試合は12日間にわたる合宿のアクセントになったようである。

「その日の夜に行なわれた全体ミーティングは通常のものだったんですけど、その後、ポジションごとのミーティングが選手主導で自然と始まりました。コミュニケーションの取り方や、この陣地ではこういったことをやっていこうというプレーの確認とか。具体的な話をしました。修正のきっかけになったと思う」(SH池田)



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