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アジア国際学生将棋交流企画(AISEP)の受入れ

〜〜〜将棋の社会的側面に光を当てて〜〜〜

年月日:2007年8月20日(月)

場所:中央区「リコー 本社事業所」

レポーター:西田 文太郎

【協賛へ】

 リコー将棋部に東大将棋部から「アジア国際学生将棋交流企画」に協賛して欲しいという依頼があった。“「将棋にグローバル化は必要なのか?」、「将棋は日本文化なのか?」などについて中国、韓国、シンガポールなどの将棋に関心のある学生と交流をして、「将棋の未来」について提言をして行きたい”という、これまでにない斬新でユニークな企画であると言うことで、協賛が決まった。

【i-salon見学】

 8月20日、夕方。アジア各国から及び国内からも応募した参加者約15名が銀座8丁目のリコー本社ビルにやってきた。1階のメビウスの輪でひとしきり写真撮りが始まる。
 2階に上がって、i-salonの見学が始まる。ここは、将棋部のKさんのテリトリーだ。英語に堪能な高須さんと小山さんが、リコー紹介のシアターや、持続可能な環境への取り組み、MFPのセキュリティデモ、人形がジャズを演奏するデモなどを紹介してくれる。皆熱心に説明とデモを見入り、聞いている。
 北京から来た学生はリコーのことはよく知っていると言い、韓国からの学生はリコーというブランドは知らなかったという。いずれもリコーの活動はすばらしいという。

【懇親会】

 その後、9階に上がって懇親会となった。常務でこの4月から将棋部部長をひきうけてくれた松浦さんが歓迎の挨拶をする。瀬川四段が、乾杯の音頭をとる。今回の仕掛け人山内一馬さんは広瀬四段とともに瀬川さんが行っていた将棋道場で傑出していたという。
 山内さんは4月に企画を立ち上げ、わずか3ヶ月で実現にこぎつけた。風体は標準型だが、やることはでかい。しかも素早い。東大将棋部の良き仲間達に恵まれ、協賛や後援をしてくれる多くの人達を味方につけた。東大将棋部の面々が生き生きと楽しそうにしている姿が印象的だ。AISEPのホームページも立ち上げ、ブログで刻々と情報を発信する。
 参加者達の自己紹介が始まる。日本からの参加者の中に2005年アマ名人の浅田さんの顔もある。韓国の学生はチャンギのプロで、今一番強いそうだ。チャンギのプロは200人位いるがそれだけでは食べていけないのだという。だから、日本のプロ棋士はうらやましいと。今回のテーマの中にメディアを通じて将棋を発信する日本のビジネスモデルにも光を当てるようだ。
 中国の学生は北京から来ているが、将棋の先生も一緒に来ている。中国では、将棋も根付いているのだろうか。多くの人が将棋をやり始めれば、これまでとは全く違う展開が期待できる。
 懇親会では、阿久津主悦六段 対 瀬川晶司四段の席上対局があった。

【プロローグ】

 今回のプログラムは、17日から始まり21日の最終シンポジウムで終わるというスケジュール。土曜も日曜もなく、なかなか忙しい。
 初日の羽生三冠の話がブログに出ているが、それぞれの国の将棋を論じていて面白い。何よりも、それらの将棋のルールを全て覚えているというのに感心した。
 山内さんはISPSのブログに投稿しているが、毎年海外へ行き見聞を広める、ただの観光旅行ではない「そのとき、その場所でしかできないこと」を実践するために「将棋」を使っている。たとえば、パリに行けば現地の強豪と交流をして来るという具合に。
 今回の参加者達の楽しそうな顔、それを支えるスタッフ達の心意気が将棋の世界に新しい伊吹を吹き込むような気がする。


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