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イベント・レポート

2005年度リコー将棋部冬合宿

年月日:2005年12月10日〜11日

場所:神奈川県湯河原「杉の宿」

リポータ:細川 大市郎

 一段と寒さが増してきた12月半ば、こんな時は温泉に入りつつのんびり将棋でも・・・・ということで?恒例のリコー将棋部冬合宿の季節がやってきた。会場は冬合宿の定番となっている杉の宿。天然温泉に加え将棋盤・チェスクロが完備されており、その上夜通し指せるという利点も大きく、いろいろな将棋サークルでよく利用されている。企画については、1週間前になってもほとんど何も決まっていないのもいつもの事だが、3日前ぐらいに慌てて簡単な打ち合わせをしただけで、ほぼぶっつけ本番で当日を迎える事となった。

【一日目】

 今回は日程が学生大会と重なった為ゲストの参加が少なく人数は30名程度となったが、屋敷師範を始め、見事女流プロとなった室田伊緒ちゃんが参加し場を盛り上げた。初参加者は室田君(室田女流プロの弟)、杉本さん(リコープリンティングシステムズ)、渡辺さん(社団戦フェアリープリンセス所属)の3人。室田君のレーティング点数に関しては星出さんがアマレンのレーティングを元に暫定でつけたが、後にこれがとんでもない誤りであったことに気付く。さてそんなこんなで当日朝、少し風邪気味だったが珍しく睡眠十分で出発する事ができた。横浜駅で山田主将達と合流しあっという間に湯河原駅到着。軽く昼食を済ませさあ杉の宿へという時に一通のメールが・・・。「間に合わない。20分ぐらい遅れます。不戦敗は嫌だ。」メールの主は今回が3度目の参加となるゲストの石橋君。実家に帰っておりわざわざ名古屋からの参加となったが、費用節約の為鈍行列車で来た所間に合わなくなったようだ。20分超えたら不戦敗だよとメッセージを残しつつ杉の宿に着くと、他の方は全員無事に到着されておりまずはほっと一息。

【昼の部】

 主将の開会の挨拶で始まり、ルール説明と事務連絡が終わるといざ対局開始。前回の冬合宿では団体戦を行ったが、今回は人数の関係もあって定番の個人戦を行う事にした。まずはSクラス。

画像:Sクラス

 1ラウンドでは、奨励会員の伊藤沙恵ちゃんが自称「リコーの若きエース」馬上君を破る波乱?で幕開け。また、間に合うかどうか心配された東大将棋部の準レギュラー石橋君が、残り時間5分を切ったところでぎりぎり現れ、何と野山さんを破ってしまった。野山さんは彼の宮本武蔵作戦にペースを崩されてしまったようだ。他は順当に上位者が勝ったが、Mr.リコー改めMr.富士通となった太田さんは「勝ちだったけどやっぱ徹夜で仕事してからダメだ。調子わりぃ。」といつものように叫んでいた。
 2ラウンドでは上位者が全勝し、迎えた3ラウンド。私は屋敷師範と対戦することになった。前回の冬合宿においてエキシビジョンマッチで対戦した時は終盤の失着により逆転負けしてしまったので、今回は何とかリベンジを果たそうと静かに気合を入れた。 坂田流の変則的な出だしから捌きあった所では全然自信がなかったが、いつのまにか自玉が堅くなり勝負形に。その後一進一退の攻防が続いたが何とか細い攻めが繋がり、最後は不詰みを読みきって金星を挙げることができた。また、慶応大学院生の葛山君が山田主将を破って全勝で4ラウンドへ。
 決勝は私と葛山君の対戦となり、逆転勝ちで私の優勝。2位に葛山君と屋敷師範、4位に山田主将と星出さんがそれぞれ同率で並び入賞した。注目された室田女流プロはまさかの4連敗。最後の相手が元学生タイトルホルダーの伊藤君とあっては仕方のないところだが、彼はなぜ3連敗しているのだろうか。まさか室田女流プロと指す為に!?・・・・。続いてAクラス。

画像:Aクラス

 実力者の勝又さんを筆頭に混戦が予想されたが、終わってみれば室田祐希君(室田女流プロの弟、研修会員)が圧勝の連続で優勝。冒頭で述べた星出さんがアマレンのレーティングを元に暫定で決めたレーティングは全くあたっておらず、ベテランのおじさん達からも「強すぎる」と非難の嵐だった。その他初参加の渡辺さんと杉本さんはそれぞれ3−1で入賞し力を見せた。2位は勝又さん。そろそろ上のクラスでといった所だが、今回は相手が悪かったようだ。
 Aクラスを見ているとリコー将棋部の層の厚さに気付く。こんなに全体のレベルが高い企業は他にないといっても過言ではないだろう。今回参加されてない隠れ強豪?の方々も次回からの参加を是非期待しています。

画像:対局風景

【宴会】

 昼の部も無事終わり、合宿のメインイベントである宴会の時間がやって来た。今回は屋敷師範の出産祝い、OBの樋口さんの盤寿祝い、室田女流プロ誕生祝いとおめでたい事が立て続けにあり、それぞれ記念品を贈呈する事となった。まずは熱海から駆けつけてくださった柳川部長より乾杯の挨拶。その後美味しい食事に舌づつみを打ちつつ、しばし主将と談笑。今後の将棋部の事や、仕事の悩みなどを相談していると、柳川さんより高級な日本酒(名前は忘れてしまいました。失礼)の差し入れが。飲んでしまうと使い物にならなくなってしまうため、合宿委員としては我慢せねばと思っている私を尻目に星出さんはぐびぐびと美味しそうに飲んでいる。さすが強い人(酒が)は違いますね。
 そうこうしている内にほどよい時間となり、いよいよ記念品進呈&恒例のクイズ大会のスタート。まずは屋敷師範の出産祝い。プレゼンターは弟子の伊藤紗恵ちゃん。記念品は星出さんが選んできたベビー服で屋敷師範にも気に入っていただけた事とは思うが、いつも笑顔のため真意は分からない。奥さんとは元々リコー合宿で出会ったということもあり、まさかその時には同じ場所で出産祝いをもらうことになるとは想像もできなかったであろう。ともあれおめでとうございます。

画像:屋敷師範

 続いて樋口さんの盤寿祝い。盤寿とは81歳の事で、樋口さんはこの年でありながら合宿では毎回徹夜で将棋を指されている。その相手となっている槙さんが今回のプレゼンター。記念品は吉中さんと藤原さんの提案により、縁起のいい左馬の置物と、リコー将棋部員による白扇への寄せ書きとなった。柳川さんからもお祝いの一言を頂き、樋口さんもびっくりしたような感じで大変喜ばれていた。企画した合宿委員としても大変うれしい。今後も是非参加し続けて、元気な姿を見せてほしいものだ。

画像:樋口さん

 最後に見事女流棋士となった室田さんのお祝い。プレゼンターはもちろん野山さん。この二人の関係(といっても変な関係ではない!?)は有名だ。記念品は私が選んだ財布とハンカチ。私が選んだといっても、こういった物を選ぶセンスはない(どうしても派手な物になってしまう)ので、某女流プロに選んでもらった。とてもかわいいピンクの財布で室田女流プロも大変気に入ってくれたようだ。

画像:野山さんと伊緒ちゃん

 そしてここで突然ですが、合宿恒例のクイズ大会の始まりです。題して「伊緒ちゃんクイズ」。これは室田女流に即興で質問し、○×で答えてもらうというものでそれをいつものクイズ大会にはめ込んだ斬新な企画である。何問かは合宿委員の方で用意して、後は解答者の中から問題を出してもらう事にした。中には危険な質問!?もあったが、室田女流プロの切り返しは上手かった。その中から一部を紹介するが、全問正解なら貴方も立派な「伊緒マニア」である。

Q1.好きな歌手はGLAYである。

Q2.デビュー戦の相手は林まゆみ女流二段である。

Q3.将棋は弟より先に覚えた。

Q4.得意教科は数学である。

Q5.将棋は父親から教わった。

Q6.野山さんとは100局以上指した。

Q7.身長は150cm以下である。(主将より)

Q8.好きな男がいる。(馬○勇○君より)

答えは Q1.○  Q2.× Q3.× Q4.× Q5.× Q6.× Q7.× Q8.○
* Q2の答えは井道千尋女流2級で結果は勝ち。
* Q3 覚えたのは弟が先。
* Q4 得意科目は国語らしい。
* Q5 最初に教わったのは近くの支部会員の人。
* Q6 正確には覚えてないがおそらく80局ぐらいとの事。
* Q7 157cm。
* Q8 まさか彼氏が・・・・と思ったが、好きな男はGLAYのJiroということで一安心?!

 結局クイズ大会の方は途中で全員間違ってしまったため、敗者復活戦を行った末前島さんが優勝。優勝商品は室田女流プロの直筆扇子と色紙。将来大変な価値がでるかも!?

画像:伊緒ちゃん

【夜の部】

 宴会後は風呂に入る暇もなく夜の部の準備。今回も好評につき定番のリレー将棋をすることにした。いつものごとくレーティングを元に割り振った所、そのままでも意外と均衡がとれていたので、特に大きな変更もなくスタート。トーナメント表はこちら。

  リレー将棋 本戦と慰安戦

画像:リレー将棋 本戦と慰安戦

 ここでは馬上君、牧野さん、庭野さんチームがチームワークを発揮して優勝。リレー将棋においては、一人だけ力が突出しているチームよりはバランスが取れているチームの方が有利だ。私は室田女流プロ、木村さんというチームで正直優勝候補か!?と思ったりもしたが、山田主将率いるチームに敢え無く敗れてしまった。慰安戦は屋敷師範、勝又さん、室井さん、前島さんチームが優勝。屋敷師範のチームが勝ち上がるのは珍しい?気がする。チームメイトはプロの指し手を学びつつ勝ったので大変嬉しそうだった。リレー将棋はこういった喜びもあるから面白い。
 リレー将棋が終わった後は、各自自由対局に興じる。私は室田女流プロに数局教わった後、ゲスト達と真剣を開始した。横ではリコーの若きエース(元)が伊藤沙恵ちゃんに昼間のリベンジ戦を挑んでいたがあえなく撃沈。4連敗した所で心が折れて投了した。その後室田女流プロに挑んだものの結果は・・・・。しかし、今後リコーの真の若きエースになる予定の葛山くんには何故か圧勝していた!また、某ゲストが某女性に対して「星を見に行きませんか」なる爆弾発言を敢行。結果がどうなったかは秘密である。
 その他、もはや合宿の名物である槙VS樋口戦がスタート。私は明け方5時ごろになって対局場を後にしたが、この戦いは終わりを知らず、結局朝になってもまだ続いていた。本当に年齢を感じさせないすごい体力だ。樋口さんが「長生きの秘訣は将棋」と言っておられたのもうなずける。

画像:槙VS樋口戦

【2日目】

 朝食は眠りに落ちていたためパスし、8時30頃対局場に降りていくと既にあちこちで練習将棋が行われていてまさに合宿といった感じだ。色紙が1枚余っていたので、室田女流プロに「暇」(某部員によるリクエスト)と書いて頂く。会費徴収も無事終わり、いよいよ最後の締めとなる表彰式。各クラスの成績優秀者が机の上に並べられた書籍及び扇子を選んでとっていき、最後は初参加者による室田女流プロの色紙争奪ジャンケン。結局世にも珍しいこの「暇」という色紙は、世に出回る事はなく室田君が無事回収?することとなった。多数の人に商品が行き渡った所で合宿委員による閉会の言葉。こうして2日間に渡る合宿もいよいよお開きとなった。
 終了後自由解散となるが、杉の宿は午後3時まで滞在することができる。私は馬君をコテンパンにした伊藤沙恵ちゃんと練習将棋。時間のハンデをつけたが、指し手が早く必要ないといった感じ。まさに将来が楽しみである。昼過ぎになって杉の宿を離れる頃になると、もうちょっといたいという気持ちが強くなってくる。幹事は大変だが、やはり合宿は楽しい。次回(6月予定)は人数が集まったら新しい企画もやって行きたいと思うので、今回参加できなかった人も是非来てください!!ではこの辺で。


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