イベント・レポート

関西将棋の日

日時:2001年11月18日(日)

場所:関西将棋会館

リポータ:野山知敬 


【前日:11月17日】

 ああ、眠い、眠い。今は最終のひかり新幹線、20:50発東京駅から大阪へ向かう車中。時間がないので加藤幸男君のあとを継いだ詰パラエッセイをこの車中で書いている。。。頭がいたあい。。
 今日は日レスGC戦。これは日本レストラン主催で、招待制の大会です。非公開?らしい。
 メンバーはプロ6人のほか、アマ名人、アマ竜王、朝日アマ名人、平成最強、学生名人、GC・・・ちなみに山田朝日名人が優勝、2位は小牧毅、3位が山田洋次、4位が古賀一郎。優勝賞金は?100万円ですよ、ひゃくまんえん!私も当然そのつもりで。。。いたけれど敗者戦の3位。それでも5局指せたし、大阪東京間の交通費分は出たのだから、なんともいい大会でした。
 ま、それはともかく打ち上げもそこそこに大阪へと急ぎ帰ったのだが、帰るとき「明日はがんばってください」と数人から声をかけられた。「明日は」とはなんでしょう?それはのちほど。
 新大阪に着いたら24:00近くで地下鉄なし。タクシーで夜中に帰宅。眠れん。。明日の用事は関西将棋会館にて、将棋の日のイベント出席。2時すぎぐらいからなんだけど、早めにいきたいな。なんでって?

【当日:11月18日】

 さて、今日は日曜日、やっと目をさましてからすかさずNHK杯。あっこの司会は何度見てもういういしくっていいなあ。だけどもうすぐ出かけよう。なんてったって、今日は本人と会えるんだもんね。(^o^)
 関西将棋会館に着いたのが昼の少し前。着いたらさっそく指導対局会場になだれ込む。そう、そこでなまたまごとなまとまと、じゃなかった、えっとひややっこ、ではなく「なまやまととなまあっこ」(やっと言えた(^^;;;;))にご挨拶するためなのだ。
 この指導対局会場は狭いけれど、なまやっこ、ちがうって、なまやまととなまあっこを見るために黒山の人だかりなのだ。
 しばらくして二人の指導対局が終わったので近づくと、二人の方から「おひさしぶりです。」私「あ、いや、どうも。久しぶりだね。指導対局だったんだね。」(ずっと部屋の隅で待ってたくせにねえ(^^;;;)にゃははは(^_〜))

【控室】

 さて、やまとちゃん、あっこちゃんとふたことみこと話したあと3階の棋士控室に行くといるわいるわ、関西の漫才師、あ、いや失礼、関西棋士の連中、あ、いや、またまた失礼(^o^;;;;)人たちが!見ると本間五段作の詰将棋を数人でつっつきまわしている。「これでどや!」「合駒はなんやねん!」「これで正解やろ、どうやねん!」いやはや、にぎやかだのなんだのって(^_^;;;)いつもながらおもろすぎます。

【席上対局】

 実は「明日がんばって」はこれだったんです。アマプロ戦、相手は矢倉五段。解説は井上八段。矢倉君は昔正棋会に来ており、たしか指したことあるはずなのだが、どういうわけかお互いに覚えていない。でも、知り合いなので、アマプロ戦といってもとても対決ムードなんかはなし。
 でも始まる前はやっぱり緊張するので井上先生としばし会話。
「この大盤、駒が小そうて見にくいんちゃいますか。」
「そうですなあ。字がごちゃごちゃしてうしろからは見えまへんわな。」
「こんなんこそ、一字駒にしたらええのんちゃいますか。」
「ええこと言わはるわ。NHKのは普通の駒でもええかもしれまへんな。」
井上はん、あんたとしゃべってるとわたいも大阪弁丸出しになりまんがな。(^o^;;;;;)
 聞き役は落語家の桂小米朝師匠。こら、おもろいことになりそうでんな。それに、なんと谷川先生も解説に入ってくれはるやおまへんか!

【対局開始】

  実は席上対局は3回目。ひとつは10年ほど前に沖元二さんと。これはアマ名人戦代表同士の「大阪一決定戦」で、結果は負け。ふたつめは5−6年前の近鉄将棋まつりで有森六段(当時)と。結果は勝ち。(解説は内藤先生と神吉漫談士のコンビ。こちらが優勢になったら「こら、おもろいでえ」とか言うてたもんなあ。(関西ならではの光景やな(^^;;;;;))
 今回は持ち時間は10分、切れたら30秒。解説は序盤が谷川先生、中盤からは井上先生。関西らしく、小米朝師匠と漫才やってはった。(^o^;;;)序盤のうちはけっこう聞こえてたけど、不思議と途中からはあまり意識しなくなるもんなんですねえ。
 さて、矢倉君は振飛車党のはずだが事前に最近はうそ矢倉も指すという情報を仕入れていた。矢倉君がうそ矢倉かあ。矢倉君は金矢倉かな、銀矢倉かな、金矢倉やと矢倉君は矢倉定跡やろうけど、銀矢倉だと矢倉君は普通の矢倉とは違うから、矢倉君定跡で矢倉に組んだときに矢倉は矢倉定跡からはずれるし、矢倉君がうそついてたらうそ矢倉というのは銀矢倉君の定跡とは違って・・・
 ああ、ややこしい!!序盤で▲2五歩△3三角を決めたら向飛車になった。

棋譜再現はこちら

 △6四角は振り飛車の常套手段だが、▲3七銀で飛車先が受からなくなってしまった。以下は一直線に切り込んだ。谷川先生好みの順か。
 ▲3七金が自慢の一手。これでナナメの駒が手に入り、攻め合いの終盤に持ち込めた。詰めろがかかって優勢を確信した。
 秒読みのさなか、いつしか解説は井上八段に交代していて「ここでは野山さんは確実な勝ちを狙うと思います。」という声が聞こえた。が、寄せが見えたので踏み込む。
 ▲9三銀以下は即詰みになっているので確かめられたい。△9三同桂に▲8一飛という順があるので。尚、投了図以下も△同王▲8二飛△7一玉▲4四角△同金▲6一飛成△同王▲5三桂以下という華麗な順がある。
 と、いうわけで結果的にはアマの快勝!でありました。(V^o^V)

【イベント】

 出場者の特権で他のイベントも少し見ました。将棋世界用のやまと、あっこの小米朝さんとの対談や、リレー将棋(あっこちゃん、あの将棋はひど。。あ、いやごめん(^_^;;;;;;))、新鋭対局(山崎、小林)見ていても大変楽しかったです。尚、会場でもさやかさんやゲンズルーブさんにもお会いしました。「ここまで来るかあ。。。」あ、いやいや(このレポート、失言が多い(^^;;;;))女性ファンが多く来ていて、やっぱ、いいねえ!

【打ち上げ】

 控室に戻ると森信雄先生と脇先生がなんやら手持ちぶさたそうにしている。聞いてみると一人足りないとのこと。実は私も連盟職員から誘いを受けていたのだが、森先生に頼まれたんじゃあここはこっちに行く一手。
 脇さんが「僕、初段になったんですよ。」とにこにこしている。へえ、脇先生の弟子も初段に?弟子っていたかなあ?じゃなくて、どこやらの麻雀検定で初段に合格したとのこと。そら、えらいでんなあ。もう、へんな単騎待ちなんかできまへんなあ。連盟ルールのサンマの始まり、始まり。
 しばらくすると浦野マッチ(マッチ応援のホ−ムペ−ジもあるよ。その応援団の人たちと打ち上げやっての帰りなんだって(^o^))、東理事が打ち上げを終わってこちらに合流。脇初段、あ、いや、八段は朝日の取材が残っているのでここで帰宅。あとは4人でまわしてのサンマ。
 「さえんな」ついに私も誰かさんの口癖がついてしまってつかんかったが全員マイナスで場代を払っただけの平和な結果となりました。

 ああ、それにしても、おもろい一日やったわなあ!!

 (完:記01年12月06日)


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