第12回社会人将棋団体リーグ戦第4日(3部・4部)
〜〜〜リコー2準優勝で2部へ昇級〜〜〜
日時:2001年10月14日(日)10時〜18時
場所:港区海岸「東京都立産業貿易センター」
【さわやかな秋晴れ】
家を出て、秋晴れの大気を吸いながら駅に向かう。畑に植えられたいろんな野菜もぐんぐん生長している。やはりこの季節が、一番過ごしやすい。♪♪♪ 携帯が鳴る、いやな予感が、走る。
椋木から、風邪で行かれないという連絡だ。久しぶりに仕事が一段落したので出ることになっていた主力のひとりだ。とっさに誰かにピンチヒッターを頼もうと思ったが、あいにく携帯に登録されていない。GMとして連絡先を把握していないのは手抜かりだった。今使っている携帯は電話番号を一つしか登録できないのがいけない・・・おっと、いいわけいいわけ・・・。
最終日なので、3試合だし、昨夜のうちならともかく、今からでは心の準備もできないだろうから、自分がでても同じことだと思った。そこで、今日は3試合とも戦うぞと戦闘モードに入った。
電車の中で、将棋世界の詰将棋をやってみる。あっという間の3手詰めはいつもより簡単だった。5手・7手詰になったらいつもより難しい。さっぱり詰まない。前途多難なり。
【第一試合:日立横浜】
椋木を欠いても、谷川、藤原、宮田、岡田と並べばさすがに、3部リーグでは手厚い。田中、平田、西田とは断層がある。上で4つ取るのがベストだが、下位3人で一つ勝てば、絶対勝てるという計算で、自分が勝つつもりでいた。序盤から慎重に、しかし、作戦負けっぽい。後手番なので藤井システムを採用したが、急戦調で来られたので、訳が分からなくなった。
角交換して先に馬を作れるので指せるという大局観だったが、後から作った敵の馬の方がでかい面をしている。しかも先に香車を拾われた。何とか打開しなくっちゃと、時間をどんどん使う。しかし、飛車がいじめられ、馬取りに来られて、苦しい。頼りは敵の壁銀だ。目をつぶって馬を切る。敵は飛車も取ったがこれが欲張りすぎで、大悪手だった。57の地点で金を取り、壁銀に阻まれている玉に急接近。勝負になってきた。秒読みが続く中、敵玉の逃げ道を香車で塞ぎ、勝ちを確信した。ふっと横を見る、平田はどうかなと。時計がぴっぴっとなっている。あれ、平田の時計は向こうを向いているので、見えないが、大丈夫かなと思ったら、私の相手が時計が切れたという。げげげっ、秒読みで押し忘れたらしい。あの遠くに聞こえた、ぴいっぴいっぴいは、こちらの時計だったのだ。
まずい、選手として、大失敗をしてしまった。何故か谷川も負けて、当然のようにチームも負けてしまった。やばい、準優勝どころか昇級も危うくなった。谷川が冷静に他チームの結果を集計して、残り一つ勝てば3位にはなれるというので、やや安心。
【ランチ】
この日は地下のレストランが休みだった。いつもの3階はアニメの催し物に占有されてしまい、この日は三部四部のみの最終日。一部二部は28日だ。そのアニメの影響らしく、椅子が足りないということで、各リーグごとに1時間ほど休みを強いられた。
そこで、近くの弥生会館の12階のレストランに行ってみた。1100円で、バイキング食べ放題。サラダ、カレー、焼きそば、春巻き、そのほか沢山料理がある。フルーツや飲み物、ケーキも豊富で、1100円は取り戻した。
【第2試合:明治SAKIURA】
たらふく食べて、帰ってきても三部青はまだ始まらない。腹ごなしに、レインボーブリッジを見に行く。そして、並び順をあれこれ考えた。団体戦は、並び順で、勝敗が左右されることも少なくない。しかも、残る2チームはかなり強そうだ。
どう入れ替えても、しっくりこない。メンバーの意見も聞いてあるが、私の計算と合わない。迷いながらも、少しひねったオーダーを最終候補にした。ところが、次の相手は6人しかいないという。それならば、正攻法のオーダーで、問題ない。
私は不戦勝を稼ぎ、観戦に回る。上三つは堅そうだ。平田も調子いい。安心して次の相手を見に行くと、なんと5人しかいない。最終日は昇級にも降級にも関係ないチームは集まりが悪いのかもしれない。この時点で、オーダーは正攻法に決まった。
結果は、谷川、藤原、宮田が順当に勝って、平田も入れたので、5勝2敗と勝ちきった。これで、3位昇級は確定のはずだ。
【第3試合:日大桜門会】
最終戦は、相手が5人だったので、若い平田を戦場に送り、田中と私はVSをやることにした。まあ、下位で2勝しているから上が3つ負けることはないとみた。団体戦での不戦勝はチームにとって、大きな星だということがGMをやって初めて理解できた。
田中とのVSは、1局目振り穴で、快勝。2局目も振り穴にしようとしたが香車をあがったところでがんがん攻められて、圧敗。3局目は相矢倉で、いい勝負で、引き分け。
チームの形勢は、やはり上三つが安定している。宮田は読みが入っていて、力戦型でも強くなったと感じる。結局、5勝2敗で2位を決定づけた。
【エピローグ】
優勝こそ手が届かなかったが準優勝で昇級は嬉しい。12勝3敗もなかなかのもので、自分が参加し始めてからは、最高の成績だ。
選手としては藤原、宮田、岡田、平田の4人が全試合日参加したので、運営がやりやすくて助かった。毎回募集をかけるとぴたっと7人がそろう幸運にも恵まれた。ともすれば不戦敗という危険を背負いながら、余分な予備をおかないでメンバーを決められたので、休むときは休むというメリハリがあってよかったのではないだろうか。そのため、GMは慣れてきたらともかく、私のレベルではGMを専業とし選手としては、7人の予備という位置づけが効果的だった。個人別では宮田は13勝2敗の好成績で、個人賞を逃したのは惜しかった。藤原、岡田が11勝4敗と大いに貢献した。
GMとしては、優勝した都教職員チームは別格として、2つの負けがGMの責任に有り、反省すべき点が残った。又、選手のオーダー作りは、頭痛の種だ。しかし、今年は、全員気持ちよく戦っているように見えた。好きなことを好きなように楽しめるのは一種の極楽状態だ。みんなの気持ちと結果の両輪がうまく回ってGMとしては、会心の一年間だった。みんな、遅刻もせず、棋力を向上させながら参加してくれた点を感謝したい。
来期のGMに渡すべく、ゼッケンを洗濯のため持ち帰った。これは、前GMの吉中の手柄の一つなので、踏襲したい。
【リコー3軍】
3軍は、今日も白星は上げられず、結局片目をあけたにとどまった。来年は4部で出直しということになる。竹中のGM就任は、大丈夫だろうか。合宿などを通じて、方向付けなど話し合いたい。
一軍は、28日次第だが、来年も社団戦、頑張り、楽しみたい。
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第一試合 |
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日立横浜 |
△ |
谷川 俊昭 |
● |
− |
○ |
▲ |
岩谷 隆雄 |
▲ |
藤原 隆幸 |
○ |
− |
● |
△ |
近藤 登喜夫 |
△ |
宮田 暁 |
○ |
− |
● |
▲ |
村上 泰郎 |
▲ |
岡田 進 |
○ |
− |
● |
△ |
椿 繁裕 |
△ |
田中 道夫 |
● |
− |
○ |
▲ |
多田 勝己 |
▲ |
平田 聡 |
● |
− |
○ |
△ |
石塚 聡 |
△ |
西田 文太郎 |
● |
− |
○ |
▲ |
? |
|
● |
3 |
− |
4 |
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|
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|
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|
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第二試合 |
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|
明大SAKIURA |
▲ |
谷川 俊昭 |
○ |
− |
● |
△ |
谷島 俊則 |
△ |
藤原 隆幸 |
○ |
− |
● |
▲ |
佐藤 龍介 |
▲ |
宮田 暁 |
○ |
− |
● |
△ |
竹部 健一郎 |
△ |
岡田 進 |
● |
− |
○ |
▲ |
立石 剛 |
▲ |
田中 道夫 |
● |
− |
○ |
△ |
吉野 大造 |
△ |
平田 聡 |
○ |
− |
● |
▲ |
大野 隆 |
▲ |
西田 文太郎 |
□ |
− |
■ |
△ |
|
|
○ |
5 |
− |
2 |
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|
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第三試合 |
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|
日大桜門会 |
△ |
谷川 俊昭 |
○ |
− |
● |
▲ |
鶴田 吉彦 |
▲ |
藤原 隆幸 |
○ |
− |
● |
△ |
織原 信之 |
△ |
宮田 暁 |
○ |
− |
● |
▲ |
吉岡 一幸 |
▲ |
岡田 進 |
● |
− |
○ |
△ |
増田 英輝 |
△ |
平田 聡 |
● |
− |
○ |
▲ |
宗像 洋三 |
▲ |
田中 道夫 |
□ |
− |
■ |
△ |
|
△ |
西田 文太郎 |
□ |
− |
■ |
▲ |
|
|
○ |
5 |
− |
2 |
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(完:記01年10月16日)