今回は事前申し込み制ということで、インターネットから申し込みができるというので面白そうだと思い申し込んでみた。しかし、ここのところの調子は最悪で、大会の朝には申し込んだことを早くも後悔していた。
大会初日の会場は東京都庁。東京シティマラソンのスタート地点となっており、混雑している上に会場がわかりにくかった。 しかも事前申し込み制の割にはまた会場で参加用紙を記入しなければならず、それからまた抽選を行うなど、大会の運営には改善の余地がありそうだ。
初日の予選は４勝通過、２敗失格というもの。初戦で無名のおじさんに途中銀得で必勝になりながらもその後大苦戦した後は順調に勝ち、４回戦で鈴木英春氏と当たった。中盤で必敗型となり、しかも時間は相手の２０分あまりに対してこちらは３分で、しかも切れ負け将棋という状況だったが、狂ったようにノータイムで攻めまくっていたらいつの間にか勝ちになっていた。
リコー勢ではほかに藤森さん、牧野さん、西田さんが出ていたが、牧野さん、西田さんは早々に敗れ、敗者戦に回っていた。
結局牧野さんは敗者戦でも決勝で知らないおじさんに全駒にされ、新婚ぼけは重症のようだった。
その後は牧野さん、西田さんとともに、翌週の牧野さんの結婚祝賀会の会場の下見に出かけた。
牧野さんの結婚祝賀会の二次会ではピチピチの女子大生に無理やり呑まされたおかげで、次の日の大会二日目はよほど棄権しようと思ったが、それでは２年前のようになってしまう。何とかふとんから這い出て、会場である新宿将棋センターへと向かった。
本戦１回戦の相手は宮崎博文氏。この日は体調が悪かったようで中盤でポッキリ折れてくれた。
昼食休憩から戻ってくると藤森さんが「当たっちゃったよ」といってきた。
私はトーナメント表を見間違えていて、次はてっきり小学２年生の藤田君の山と当たるものと思っていて、もし藤田君と当たったらやりにくいだろうなと思っていた。
藤森さんとの将棋はゴキゲン中飛車に急戦を仕掛けてみたが、どうも無理だったようでぼろぼろになった。とりあえず粘っているうちに怪しくなり、訳の分からない寄せ合いになったが、最後は藤森さんの秒読みが切れてしまった。
後で聞いたら藤森さんは３手目に２六歩と突かれて動揺し、その後で無理な仕掛けをされてまた動揺し、どうもそれが尾を引いたようだ。
３回戦の相手は渡辺憲司氏。振飛車穴熊に定跡通り仕掛けてみたら、そのまま良くなった。
準決勝の相手は藤山順一氏。居飛車穴熊相手にいつものように石田流に構えたが、また作戦負けになってしまった。しかし藤山氏に攻め急ぎがあり、逆に必勝型になった。しかし私も秒に追われがっちり受ければいいところを歩で受けたため、いっぺんに危なくなった。読みではぴったり一手勝っているはずだったが、端の香車を拾う手をうっかりしていて、逆転してしまった。 最後はこちらに詰みがあったようだが、秒読みのおかげで逃してもらった。
決勝戦の相手は石井豊氏。居飛車穴熊に今度は藤井流で定跡通り仕掛けてみたが、途中で千日手にする順があり、どうもこの仕掛けは後手でないとうまく行かないようだ。途中は良かったと思うが決め手が見つからず、筋悪に飛車を取りにいったが、この順が結果的には良かったようだ。
久々の優勝で、やたらとうれしかった。この感触はすっかり自分の中では忘れてしまっていた。
